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孤独なCBT対策もなかなか良いじゃない

自分はとある医学部の4年生、絶賛CBT対策中である。

勢いで始めてしまったnote、折角なので飽きるまで続けてみようと思う。勉強の記録用として。これで本番の成績が雑魚かったら笑ってくれ。

今日は初投稿らしく、CBT対策について思うところを、書く。


0.ここが変だよ2021年のCBT対策

2021年、コロナ禍で大学の在り方が大きく変わっている。それに伴ってCBT対策も変化した、ように思う。対面授業もなくなったし、なんならまだやってないし。部活もないし大会もなくなった。

大いに独断と偏見によるが、

①友人の見えにくさ
②通学時間と部活動の減少、家で過ごす時間の増加

あたりを取り上げたい。


1.友人の見えない勉強

「勉強はもとから自分の問題だ、周りに甘えるな」なんていうありがたいお叱りは待っていただきたい。そういう話をしているのではないので。

今までなら、CBT対策自体は一人でやるにしても、部活やら何やらで友人と顔を合わせる機会もそれなりにあったはずだ。そうすると恐らく、進捗を探ったり探られたりしていたわけだ。(無論、正直に答えてくれる人は少ないだろうが。「全然やってないよ~」というあれである。)授業の合間に周囲の人の進捗がなんとなく目に入るかもしれない。

しかし昨年と今年は、そういうのが極端に少ない。正直TwitterとQB onlineの「学内演習状況」以外ではほとんど分からない。部活も対面授業も実習も無いから。勉強会を開くか何かしない限り、人と勉強するという機会が無い。孤独である。


2.孤独は悪いことですか?

そうなると、どうだろう。CBTって、久々に「周囲と協力も同調もせずに受ける試験」なのではないか。

思えば医学部に入ってからの試験は「皆で協力して、皆で合格しようよ!」という、ありがたい学内の流れに乗っかってきただけで、勉強してきた、という感触は決して大きくなかった。どちらかというと「試験に落ちないための作業」としての勉強(という名の詰込み)。
勿論、あんな詰まったカリキュラムでどうやってアクティブにラーニングしろと?体壊すぞ休ませて?という状態だったので、本当に学生間の協力体制には感謝してもしきれない。

しかし一方で、そろそろちゃんとお勉強しないとな、将来お医者さんになるんだもんな、大丈夫?等とも思うわけだ。だって、考えれば考えるほど、自分は何を学んできた?GPAは学年内で上の方だけれど、自分は何を知った?何も説明できないじゃあないか。今まで見ないふりをしていた生き方への焦燥感が、急に首をもたげはじめる。

自堕落な人間なので、周囲と同調してたらこんな考えにはたどり着けなかったかもしれない。「周りもこんなもんだし、このくらいでいいか!」って、甘々な生活を送っていたかもしれない。これもひとえに、コロナ禍ゆえに有り余っている「おひとり様の時間」と、「友人が見えにくい」環境のお陰だと思うと、自分にはこの新しい生活様式、それなりに合っているんじゃあないだろうか、なんて考えてしまう。陰キャだ。


3.経験が削られていく、だけじゃない

と、ここまで「新しい生活様式、いいじゃない」みたいなことをつらつら述べてきたが、決していい面ばかりでもないとも思う。いや、正確にいうと、机に向かってやるタイプのお勉強に対しては、新しい生活様式、そこそこ向いていると思うのだ。問題はそうではないタイプのもの。

昨年やる予定だった実習・体験学習は、ほとんどすべてオンラインになるか中止になった。高齢者施設訪問も神経診察の体験も、オンラインになった。
自分自身決して真面目な学生ではないので、授業が対面だろうがオンラインだろうが大差感じないのだが、実習は頼むから対面にしていただきたい。

というのも、別に「オンラインの実習は質に疑問が」のような高尚な話でも、「貴重な経験の機会を奪うなんて!」なんていう意識の高い意見でもない。実習みたいな、体を動かすタイプの勉強をやった方が、自分にとって知識が「当たり前のもの」になりやすくて、結果机に向かうタイプの勉強が楽になるのだ。少なくとも自分にとっては。

病理などがわかりやすい例だ。教科書やQBだけで勉強しようとしても、ただの羅列になりがちで大変しんどいものがある。アホなので、「類上皮性肉芽腫」だの「炎症細胞の浸潤」だの、難しい文言を並べられると(何言ってんだ?)になってしまう。
その点実習はいい。実際に切片を見ると「うわ、赤!」「切片スカスカなんじゃが」「べたっとしてる~」くらいのざっくりした違和感が疾患とすぐに結びつく。だってそう見えるんだもの、「そうなんだな」とならざるを得ない。しかも、ざっくり違和感と細かい所見はなぜかすぐ結び付けて覚えられるのが不思議である。
幸い病理は半分くらい対面で実習していただけたし(たぶん)、オンラインでも自分で観察できるようなシステムが途中から導入されたので、大学には感謝感謝である。

個人的には、高齢者施設の分類みたいなものがまじで覚えられないので、あの見学つぶれたの残念だったな、と思っている。あと、これから予定されてる、病院実習に出る前の講義みたいなやつは対面で受けさせてほしいと、切に願っている。


4.満足しているのか、させられているのか

前の章で不平不満を書き連ねたが、自分は、CBT対策の時に新しい生活様式でよかったと、割と本気で思っている。実際人の進捗気にしながら勉強するのってそこそこストレスなので。それに、自分のペースで知らない知識を埋めていく作業は、そこそこ面白い。

でもこれって、本当に満足しているのかな、とも思う。コロナ禍になった、新しい生活様式と声高に叫ばれるようになった、授業もない、部活もない、友人とも会えないし外に出るのもためらわれた昨年。そこから徐々に、部活動が再開した大学が増えた、対面授業を始めた学校もある、兄弟は修学旅行に行った。一方自分たちは部活動もほとんどできていない、授業もオンライン、留学もなくなった。「コロナ禍だから、医学生だから、しょうがないよね」「新しい生活様式にもいいところはあるよ」という合理化で、自分を守っているんじゃないかって、時々思う。

まあ、これで自分のメンタルが保てているならそれでもいいか。
ビバ、防衛機制。


(※あくまで個人的な感想であり、特定の思想や人物、団体などを批判する意図はありません。)

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