「ともに成長し合える仲間」を持つ

「知っている」と「できている」の違い

私が担当しているテーブルマナー講座には、ときどき「テーブルマナーの本を何冊も読んでいます」というマニアックな方がいらっしゃいます。

では、その方がマナーの達人かと言えば、決してそうとは言えません。

知識がどんなに豊富でも、それを実践しなければ「できる」ことにはなりません。「知っている」と「できている」は違うのです。

また、自分ではできている「つもり」でも、人から見るとそうは映らない場合があります。

「笑顔は大切」と自分では笑顔で話しているつもりでも、相手の反応が妙によそよそしければ、「私は笑顔でしゃべっているのに、どうしてもこの人は冷めた態度なんだろう？」と、自分が笑顔になっていないことに気づかなければなりません。

「自分の発言や振る舞いが間違っているために、相手にイヤな思いをさせているんじゃないか」と、常に自分を振り返ることが必要です。

「自分磨き」は、一人ではできない

人は他人と接することで磨かれます。
「キレイになりたい」「憧れの職業に就きたい」などの夢の途中で励まし合える仲間がいれば、ともに切磋琢磨することで、より早く目標を達成することができます。

私は大学２年生のときにプラス発想の大切さを知り、アナウンサー志望の仲間たちと、「私たちはマイナスの言葉を言わないように注意し合おうね」と決めました。

ところが、いざ始めてみると、プラスの言葉が大切だとわかっていても、マイナスの言葉や人の気分を害することをつい言ってしまい、友人に、「今のいい方は感じが良くなかったよ」「今の発言は冷たかった」などと注意されて、初めて気づくことが多々ありました。

会話だけでなく、友人にメッセージカードを渡したときも、「この言葉は定型文ぽくて、心がこもってないよ。井垣じゃなくて他の誰かがくれても同じだよね」と言ってもらったおかげで、文章においてもきちんと自分の素直な思いを、的確な言葉で伝える表現力が大切であることを学びました。

自分を磨き、高めていくには、ポジティブな仲間がいる場に身を置くことが重要です。自分磨きは、一人ではできないのですから。そして、あなた自身がいつも前向きでいれば、前向きでない人はグチや悪口を話しても盛り上がれないのでつまらなく感じ、自然とあなたから離れていきます。

ツイてる人につけ！

「ツイてる人につけ！」というのは経営の神様・松下幸之助氏の言葉です。運は伝染するし、運の良い人にグチ・不平・不満・悪口を言うマイナス発想の人はいません。

自分の運を上げたいのであれば、運の良い人とつき合うのが一番です。運の良い人とつき合うことによって、自分の運もあがります。

どんな人が強運の持ち主かは、その人の人相、発する言葉や行動でわかります。いつも笑顔で前向きな言葉を発し、顔の色ツヤが良いことが基本ですが、重要なのが、勢いのある人独特の「風を感じる」ことです。

身を置く環境は非常に大切です。運の良い、ツイてる人、プラス発想の明るい仲間と付き合いましょう。

「ポジティブな人たち」がいる場に身を置こう

⏬プロフィール 井垣利英（いがきとしえ）☆マナー嫌いだった私が、マナー講師になるまで

⏬人材教育家、マナー講師。井垣利英（いがきとしえ）【私の仕事】プロとして大切なこと

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