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『世界一孤独な日本のオジサン』解毒薬はいずこに? vol.504
今の社会構造を見事にオジサンという視点から表している面白い本でした。
『世界一孤独な日本のオジサン』
著書名からして興味をくすぐられるこの本ですが、中身は意外にも結構辛辣。
そして、この警笛はオジサンだけへ対して鳴らされているのではなく、その周囲の人、そして更には社会構造全体へ向けての投げかけとなっていました。
オジサンがイケオジではなく、いわゆる老害と分類されてしまうのにはそれなりの背景があるわけで、、、。
そんなこの本の感想を書いていきます。
誰が悪い?
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そもそもこの本、オジサンは孤独であり、その孤独は毒であるという事実を主張してくれている。
万病の元となるのは生活習慣や食生活ではなく、その主たる部分には孤独も含まれているのです。
そして、その孤独はどうしても避けられずにオジサンにやってきてしまうもの。
という内容でした。
どうしてそのような流れとなってしまうのかは、この本を読んでいただけると詳しくわかると思いますが、私が個人的に感じたのは責任の所在の不明確さ。
確かに現代のようなあり方では、孤独なオジサンは増え続けてしまうでしょう。
しかし、その孤独なオジサンを生産させないためにはどのようにすれば良いのか、それも見えづらくなっているのです。
人付き合いの悪さのせいなのか、それとも職場のせいなのか、コミュニケーション能力のせいなのか、男女の差のせいなのか。
これと言った特定できる原因が見えないからこそ、問題となって顕著に現れてしまっている。
立派な社会問題の一つではあるけれども、なかなか解決策が不明瞭な難しい課題です。
責任の所在のわからない部分にこの問題の根深さを感じます。
孤独なオジサンは何を求む?
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では、そんな孤独なオジサンは何を求むのでしょうか。
確かに何かしらのコミュニティに所属して、仲間と過ごし生きていくのは楽しく豊かな生活です。
しかし一方で面倒臭さがあるのも事実なのではないでしょうか。
誰かと話す、付き合う、行動するのは、自分一人の欲望をありのままに実現するのはできません。
どこかで譲歩し合うと言った過程が必要になります。
これが億劫になってしまうとますます孤独なオジサンが生まれていくのです。
しかし、それが億劫と感じるオジサンに対して何ができるのでしょうか。
そもそも、私たちも心からそんないわゆる頑固オヤジのような厄介者に対して、孤独から救い出そうと手を差し伸べられるのでしょうか。
これが非常に難しい部分だと思います。
現に私も、自身が孤独を感じる瞬間があるとはいえ、上の世代の人たちに対して、手を差し伸べられるかというと、全力でお断りさせていただきたいと感じてしまいます。
もっというとオジサンもそれを求めてはいないのかもしれません。
孤独ではないどんなオジサン?
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では、皆さんはどんなオジサン、はたまたおばさんになっていたいのでしょうか?
そう聞かれた時、やはり私はケツメイシやリップスライムのようにどこか楽しんでいる、抜け感のあるオジサンになりたいと思っています。
遊ぶように日々を生きる。
これを目指したいのです。
確かに孤独というのは、人の心を蝕む悪の根源であるかもしれません。
でも、逆にいうとこれまで働き尽くしで自分と向き合う時間が全くなかった世代にとっては、非常に重要な時間になっているのも事実なのではないでしょうか。
この本では、オジサンたちの発生源とそこに行きつかないための対処法が書かれていました。
でも、実は私たちオジサンでない側にも、どこかオジサンたちを理解して歩み寄るそんな時間が必要なのかもしれません。