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『ブックスマート』今日だけは、真面目を捨て去れ! vol.192
先日参加させてもらった映画会に続いて、今回も参加させていただきました。
今回の映画は『ブックスマート』です。
【ブックスマート】
高校卒業を目前にしたエイミーと親友モリーは成績優秀な優等生であることを誇りに思っていたが、遊んでばかりいたはずの同級生もハイレベルな進路を歩むことを知り、自信を失ってしまう。勉強のために犠牲にしてきた時間を一気に取り戻すべく、卒業パーティへ繰り出すことを決意する2人だったが……。
※映画説明欄引用
映画前半、まさに下ネタの総動員、果たして自分は課題映画として見るものを間違えてしまったのかと思うほどのものでしたが、映画を見ていくに従って、徐々にそれぞれの背景が見えてきました。
学園ものはキャラクターが出やすいので、自分がどのキャラと被っているのかとか、想像しながら楽しめます。
そして、ただ二人の女の子が一皮も二皮も向けていく姿だけでなく、その中で垣間見える、それぞれの心境やその変化と併走できる楽しみを感じられるでしょう。
文化の違い?風土の違い?
この映画の主役となる二人はクラスの中でも大人しな二人、目立たないという印象が強くあります。
当然、クラスの中でも若干浮いた存在、普段の生活の中でも馬鹿にされているシーンが何度もありました。
お互いに相入れない、そんな雰囲気です。
しかし、卒業パーティーの際には、来てくれたことを歓迎され自然とその輪の中に入り込むことができています。
海外でのパーティーをして人を迎え入れるという文化が日本には少ないからなのかもしれませんが、私には少し理解し難い関係に思えました。
普段から互いに仲良くなれない関係なのであれば、互いに接触しない、関わらないのが普通と思っていたからです。
だから、いざ、2人がパーティー会場に入っていくときにも、2人が場違いで「何で来ているの?」という冷たい視線を浴びせられると想像していました。
実際にはそんなこともなく受け入れられていたシーンを見て、なんとも不思議な感覚に陥りました。
自信が1歩を踏み出す活力
2人にとっては勉強が自分のアイデンティティを表現できる唯一の術でした。
そして、それがあったから自信を持って日々過ごすことができたのです。
しかし、周囲も自分たちに引けを取らない進路を決めており、2人は自分たちだけが高校生活をエンジョイできていなかったことを知ります。
自分の自信の源が崩れる瞬間でもあります。
しかし、それが変わる瞬間でもありました。
落ち切ったところで人は悟ります。
彼女らも、自分たちの今の姿を客観視できるいい機会になりました。
結果、2人は次々と新しいことにチャレンジしていきます。
そして、新しいことを知るたびにどんどんと自信をつけていくのです。
学び、知識をえるということ、知らないことを知るということは、新しい自分を見つけ、自分をさらに信じる力を手に入れるということと同義なのでしょう。
全ては知らない、でも共有で仲良くなる
この映画の2人の関係のように、どんなに仲が良くても互いに知らないこともたくさんあります。
それは、お互いのパーソナルスペースでもあるし、必要な距離感なのでしょう。
でも、それを共有できたとき、その仲はよりぐっと縮まります。
この映画でいうところのパンダや、トリプルAなどもその一つでしょう。
別にそれは秘密でなくてもいいのです。
同じ時間や空間、感情を共有したときにできる一種の仲間意識です。
簡単にはできないけど、あるとお互いにいい影響を及ぼしてくれる大事なものになります。
ブックスマートはここからの続きが非常に気になる、そしてそれを映画を見たこちら側に委ねてくれている面白さがありました。
これから先の、2人の人生がどうなっていくのか、そこに思いを馳せるのも楽しいですね。