『ミッドナイトスカイ』 ただ1人、彼女を守るためだけに vol.836
なんとなく自分はSF映画が好きなのかなという気もするのですが、特にこう言った宇宙が絡む系は好きなようです。
ついつい見た映画がこの『ミッドナイトスカイ』。
全体的にはそんなに映画の中でもアップダウンもなく、抑揚なく見終わっていってしまいはしましたが、良いとも悪いとも言いようがない。
今日はこの映画を見ての感想を書いていきます。
思うはただ1人、娘のために
この映画では終盤にならないとオーガスティンがなぜ地球に残っていたのかがわかりません。
ようすを見るに、持病のために宇宙へ行ったとしても治ることが見込めないという予想をしていましたが、そういうわけでもないようでした。
この地球に残った理由はただ一つ。
人類の新しい移住場所として探査機に乗って出かけた愛する娘が汚染された地球に知らずに帰ってくるのを防ぐため。
これはただ単純に娘を愛しているという想いだけではないのかもしれません。
愛する娘に父親としての愛情を伝えられなかったからこその贖罪とも言えるのかもしれません。
自分の残り少ない人生と人類の存亡を娘の命と天秤にかけた時に、圧倒的に娘の命の方が大きかったのでしょう。
地球のために、人類のために
結果として、このオーガスティンの選択は地球や人類を救うための大事な大事な選択となりました。
もし自分が同じ状況だったら、そう言った選択をできるのでしょうか。
自分の命を天秤に乗せて自分以外の全ての人を守ろうという考えになれるでしょうか。
そしてこれはとてつもなく壮大なスケールになっていますが、小さなごく小さな範囲でも同じように考える必要があるのかもしれません。
例えば、自分の時間や労力を使って会社のためになることをできるのかどうかというのも一つの選択になります。
誰にも気づいてもらえない顔も名前も分からない誰かへの貢献。
ただ、その中には間違いなく自分の愛する1人がいる。
そういうことなのでしょう。
孤独を感じる中に
ミッドナイトスカイ、直訳をすると真夜中の空ということになります。
この映画では何度か空を見上げるシーンがありますが、ここにはどんな意味があったのでしょうか。
宇宙を飛び交っている愛する娘を思ってのものなのか、地球に残された唯一1人の孤独を感じてのものなのか。
最後までこの映画のタイトルに残された意味や真意はわかりませんでした。
ただ、宇宙に飛び立ったサリーも、地球に残ったオーガスティンもそれぞれ自分なりの思いがあった上での選択だったのだなというのは見ればわかりました。
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