ドイツのハロウィンから学んだこと
いやぁ。今年のハロウィンは、朝から傷つき、学ばせて頂いた。
ドイツ在住12年目でもまだまだ、こちらの文化を理解しきれていない自分にガックリしたけど、それを経て思う生き方、詳細には「謝り方」について考えさせられた一日だったので、ここに記録しておきます。
良かれと思ってやったのに…
私は、今年の夏に小学校高学年くらいのドイツ人の男の子グループに差別発言をされた。
もちろん傷ついたが、そこから色々と考え、アジア人差別を未然に防ぐには、子どもたちが小さい頃からアジア人に触れる機会を作る事、そのアジア人と良い思い出を作る事だと確信を持った。(なぜなら私が関わって来た現地の子ども達はみーんな私の事が好きだから。それは自信ある。)
なのでそこから数か月にわたり、幼稚園や小学校、街のイベント等で折り紙を街の子ども達に広める活動をしている。
その結果、とても手ごたえを感じていて、子どもの喜ぶ顔が自分の励みになっているので、イベントや行事ごとにワクワクするようになった。今回も喜ばせてやっるぞぉぉぉおお♪とハロウィン折り紙をせっせと折り、小学生の娘には学校へ持たせ、幼稚園生の娘は仮装して、折り紙を一緒に持って登園したのだが、なんと幼稚園の先生に嫌がられてしまったのです。
「ハロウィンの仮装?うちではやらないからすぐ脱がせて。そんでコレ(折り紙)、持って帰って。ハロウィンってどうゆう意味だかわかってるの?ここはキリスト教の幼稚園なのよ?良くない意味なのよ?ググって?」と突き返されてしまった…。
どんなリアクションしてくれるかなぁ、子ども達も喜んでくれるかなぁと、ワクワクしながらドアを開けたらすごく冷淡な顔をした先生にそんな風に言われたもんだから、私は縮こまって「…ok…」としか言えず、娘は脱ぎたくないと泣き、朝からカオスでした。
娘の仮装と折り紙を手に幼稚園を後にし、傷ついたのとそんな言い方しなくても!とちょっと怒りが込み上げて来て、自転車のかごにブチ投げた時、ちょっと涙がジワッと出て来た。こうゆうことが、良かれと思ってやったことが、予想外に起きたりするから、そして起きたときにドイツ人の顔ってほんと冷たいし、言葉にトゲがあるから、だから海外生活って簡単じゃないし、キラキラでもなんでもないんだよなぁ…と凹
落ち込むときは一旦盛大に落ちて大丈夫。
泣いてもいいし、わめいてもいい。(注:家で一人でやりましょう)
だけどそこから、冷静になる。
まぁ、仕方ないよな。キリスト教が基礎になってるドイツにいるんだから。
ハロウィンはこの国の文化ではもともとなかったんだから。
私のした行為は、東京オリンピック時、ドイツの報道番組でキャスターやゲストがセットの畳の上を土足で乗るのを見せられた、あの不快な気持ちと同じレベルだったかもしれない。
申し訳ないことをしたな…てか私12年もドイツいて、8年も子育てしてて、
なんでそんなこと今更やっちまったんだろう…
って自分責めを始めそうになった。
でも無理もない。
長女が幼稚園に入ったら、コロナ騒動が始まり、卒園まで何もイベント事は開催されなかったし、親も立ち入っちゃいけなかった。
次女が入園して1年半が立つが、私は絶賛病んでいたのでドイツ人と関わりたくなくて、幼稚園の行事には逃げるように参加してこなかった。
うん、ドンマイ自分。こうして自分責めを辞められるようになったのは大成長である。過去の自分は、一日中、いや、一週間、いや、一ヵ月、いや、、とずっと嫌な出来事を引きずる人間だったから。
ちなみにそんな私の凹んだ心を支えてくれたのは、紛れもなく
インスタの優しいフォロワーさんと愛すべきポジティ部の後輩ちゃん達でした。←私みたいに傷つく人が増えて欲しくないという名目で、慰めてもらいたくてすぐ発信する奴w
そして今回、もうひとつ成長できたなぁと思えた出来事がある。
それは…
素直に謝ること
恥ずかしい話、40手前にして、これがやっとできるようになった。
私は謝る事が子どもの頃から大の大の大嫌いだ。
キレて弟に椅子を投げ飛ばして泣かせた時も
好きな男の子の頭をリコーダーで叩いてたんこぶ作らせちゃった時も
友達に嫌な思いをさせちゃった時も
仕事で何かミスをしたことを隠して怒られた時も
旦那や義母を怒らせちゃった時も
いつだって「ごめんなさい」が言えない人間だった。
半沢直樹のドラマの最後に大和田常務が震えながら土下座したシーン、めっちゃ大和田常務側の悔しすぎる気持ちに共感したくらい欠点だらけな人間でした。
でもドイツ生活を通して、異文化や言語力が原因で生じるトラブルに対して私は謝れるようになった。
心の中は大和田常務なのだが、自分に非がある時はそれを認めて、
嫌な思いをさせてごめんなさいと言えるようになった。
そうすると案外あの冷淡な顔だったドイツ人が、「分かってくれればいいのよ、仕方ないこともあるわよね、私も色々バタバタしてイライラしてて、強い言い方しちゃったかも、引きずったり、あんまり本気に捉えないでね」って優しい顔になったりする。(よくそんなこと、あんな顔でドストレートに叩きつけておいて言えるよなという心の声には耳を塞ぎましょう)
その顔を見るとホッとして涙ぐんでしまう40手前の自分が滑稽でもあり、可愛くも思えてきちゃうから不思議。(笑)
謝る時のコツ
謝ることが苦手な私が、謝れるようになった過程で見出したコツがある。
もし、同じように苦しんでる方がいたら、参考程度に聞いていただきたい。
①一旦傷つく
うん、ここには蓋をしない、ガッツリ傷つくし落ち込むしモヤモヤする。
コレをなかった感情だと思うようにしない。無理矢理忘れようとすると逆に長く深いな感情がつきまといます。
②時間を置いて冷静になる
なぜ相手は怒ったか、自分のどんな行動を改善すればいいか考えるし、
でも自分はどうゆう想いで行動したのかも明確にする。
注:客観的に。自分を責めずに。相手と自分の考えにズレが生じてるだけだから。どっちが悪いというより、そのズレを確認する。
③時間を置いて謝る(二日以内)
すぐには謝れません。ハッキリ言って。
こっちにも落ち込むクッション必要なんで。
そんですぐ謝っても相手がカッとしてたら、言い負かされるだけでこっちの非が100%になるんで、言いません。
でも二日以内に、○○の件、ごめんなさい…とモヤモヤした気持ちを抱えつつ切り出します。
④自分の非は認めるが、自分の想いも伝える
認めるよ?認めるけど、私はどう考えたうえで、こう行動したということを絶対に伝えます。または、自分が何か困ってることがあるなら、そこで実は…と涙ながらに打ち明けます。
そうしないと100%こっちが悪かったことになるでしょう?
それは違うと思うのよ。まぁ、3:7くらいで自分が悪いこともあるかもしれない。でも、これは、相手と自分の間に生じてるただの考え方のズレだから。ちゃんと、自分はどう考えた上で別に嫌な思いをさせようと思ったわけではなかったことをしっかり伝える。
それを伝えることで、相手がその時どう感じていたかも、冷静に話してくれるし、そのうえで、私の考えに対する理解も示してくれることが多いです。
⑤次からはこうするという策を伝える
「今度からもう少し気を付けるわ」とか「今度からは事前に聞くわ」とか軽くでいいから、自分の考えた次回策を伝える。そうすることで、相手に自分が真摯に受け止め考えて来た感がちゃんと伝わるし、相手からも「こうだと都合がいいからお願いね」とか相手の扱い方も教えて頂けるのでめっちゃその後の人生に活かせます。
まとめ
私の経験上、だいたいこれで和解できます。
謝る事が大嫌いだった私が、一旦相手が怒って私が軽く謝って落ち着いた件を掘り返すことには、もちろんものすごい勇気がいります。
緊張します。心臓バクバクします。
ドイツ語力もテンパってめっちゃ落ちます。
でも今のところ、二日以内に上記のやり方で謝ると、和解がうまく行くし、
相手の自分に対する不快感も自分の傷も浅く済みます。
※相手が幼稚園の先生の場合一番おススメなのが、傷ついた後、次に会う送り迎えのタイミングで謝るのが一番いいです。
もし私のように謝る事が苦手で、ドイツ生活、海外生活で傷ついたりモヤモヤしてる人がいたら、参考にしてみてください。
皆の経験や、やってみてうまく行ったよとか行かなかった凹とかもよかったらコメントやインスタのDMで聞かせてね☆
せっかくの海外生活、楽しく気持ちよく過ごしていきましょ♪
いがあゆ先輩より
P.S. 心理学や感情のコントロール法はここの先生に直接学んでます☆
https://www.youtube.com/@yusuke_counselor