非ガチ勢
僕はガチ勢という言葉が嫌いだ。何故なら「ガチ勢じゃん」という言われると相手から距離を置かれたと感じるからだ。理解出来ないモノに情熱を傾けるヒトを“自分とは違うナニカ”にして理解しようともしないヤツとは仲良くなりたいと思えない。
YouTubeでもガチ勢が解説なんて文言がタイトルに入ってると本当に萎える。たとえその人が僕より知識があって長くそのコンテンツを追いかけているとしてもガチ勢という言葉を使っている時点で信用出来なくなる。ガチ勢を自称する人間の言葉に情熱を感じたことがないからだ。それに動画の中で言い間違いや勘違いがあった時に普通なら「まあ誰にでもあるよな」と流せるところが、ガチ勢を自称されると途端に許せなくなる。
別に自称するなら“ガンダム大好き❤”とか“鬼滅ファン”で良いじゃないか。どうしてわざわざガチ勢という表現を使うんだろう。もしかして使っている人達も僕が感じているガチ勢の薄っぺらさや空虚さを理解していて、謙遜としてガチ勢を自称しているのだろうか。もしそうならガチ勢を自称する場合には「ウィキペディアで情報集めてきました」とか「2ちゃんのスレで見た考察ですよ」というような意味が含まれていることになり、僕がそういったニュアンスを理解出来ないばかりに“ガチ”という言葉だけに着目し目くじらを立てているということになる。
考えてみれば確かに僕も“めんどくさいオタク”とか“脳を焼かれている”という表現を「手前はひとつのことに異常に執着している変態でござい」という意味を込めて自称することはある。でも上であげた二つの言葉とは違いガチ勢には直接的に自分を卑下する言葉は含まれていない。となるとガチ勢には元々相手を小馬鹿にするようなニュアンスが含まれているということだ。
なんだ、やっぱりガチ勢って人を突き放すような言葉だったじゃないか。
しかし、僕も現代のインターネットで活動する有象無象の一人である。もしかするとこれから先めちゃめちゃ売れて「友達がらくやさんのガチ勢で〜」などと言われることも万が一億が一あるかもしれない。そんな時あからさまに(うわ〜こいつガチ勢って言うタイプかよ)という顔は出来ない。その為には今からこのガチ勢という言葉に慣れておく必要がある。
しかし今の僕には、ガチ勢に慣れるにはどうすればいいか皆目見当もつかない。クラピカみたいに1日中ガチ勢をいじったり舐めたりすればいいのだろうか?
そういうことなら今まさにこの瞬間こそガチ勢をいじってるしナメているのだが、ここから何かが生まれそうな気配はない。
その証拠に記事を締めるパンチラインが浮かばない。この調子ではツェズゲラさんに僕の練を見せるのはまだまだ先になりそうだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?