ぴったくん(バス置き去り防止システム)
通園バスの中に園児が置き去りにされないためのシステムを開発中です。
最大の特徴は、子ども参加型のシステムにすることです。
【ぴったくん】
この商品は、交通系ICカードのように通園バスの乗降時にカードリーダーにICカードをかざすことにより、乗降に関するデータを取得することができます。園児の急なお休みがあっても乗降時の人数確認が正確に行えるため、職員の人的エラーもカバーできます。また、乗降情報はリアルタイムで保護者へ共有されるため、安心して預けることができます。カードリーダーの乗降切り替えは、職員のICカードを利用するため、子どもが何度タッチしても問題ありません。
降車時は、5分が経過しても乗車人数が降車しない場合アラートが鳴り、子どもがバスの中に取り残されていることを知らせませす。また、職員室に設置してあるパトランプが光り、異常を知らせます。その他にも様々なキッカケによってどうアクションを起こすかを考えていきたいと思っています。
ぴったくんは、子どもも一緒に参加する仕組みになっていることも大きな特徴です。「ピッ」とカードリーダーにかざした時に子どもは笑顔になり、同時に大人と同じようなことをする自分に満足している子どもの姿が思い浮かびませんか?しかも、「ピッ」とかざした時に「まなちゃんおはよう!」、「今日も楽しもう!」なんて音声が流れたらもっと嬉しいと思いませんか?ぴったくんは、個々に乗降時の音声を設定することができ、子どもがカードリーダーにICカードをかざしたくなる仕掛けを作っています。また、カードのデザインは複数から選ぶことができ、特別感も感じることができます。
商品に込めた想い
通園バスの中に子どもが置き去りとなり、死亡するという痛ましい事故は記憶にも新しいかと思います。2021年度、日本全国の保育所や幼稚園、認定こども園で発生した事故は2,347件と過去最多となりました。そして事故の多くはヒューマンエラーだと言われています。こうした事故を受け、子どもたちの安全を守り、かつ安心して園に預けられる環境を作りたい!と思い、ぴったくんを開発しました。このシステムは、大人が簡単に管理できることもそうですが、何より子どもが楽しく一緒に参加できることを目指しています。
生後9か月頃から子どもは大人の真似をして育ちます。3歳ころから急に大人のような言葉(良い言葉も良くない言葉も)を使い始めたり、ということもあるかもしれません。子どもが親の真似をする理由はいくつかありますが、人間の特性をモデリング(模倣学習)することによって成長していっているということが理由のひとつとしてあります。人を真似ることは、子どもが社会性を身につけ、知識や技術を習得するために必要な行動であることが言えます。この行動を活用して、子どもが楽しく参加しながら安全を守る方法を学ぶ機会となることも願っています。
開発秘話
岩崎学園の幼稚園バスに乗せていただき、園児の様子を見学させていただきました。また、先生方から実際のお話を伺うことができ、課題を整理することができました。同じ学園だからできることがたくさんありそうでワクワクしています。試作品の検証も快く引き受けてくださり、カタチにしたいという想いが強くなりました。
プロジェクト名は、ぴったくん
活動参加メンバー:学校法人岩崎学園 小川奈津美
私にとってのコミュニティの魅力
本当に必要と心から願ったとき必然的に仲間は集まる
展示説明動画
■■関連サイト■■
学校法人岩崎学園:https://www.iwasaki.ac.jp/index.html
お問い合わせ先:info.ir@iwasaki.ac.jp