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かようびのあさ
かようびのあさ
午前6時
羽化したセミがいる。
(羽化したての抜け殻にぶら下がっているところを見つけたのだが、スマホを取りに行く間に殻と横並びに)
周囲に土はない。
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幼虫は土の中から、えっちらおっちら羽化に適した場所を探して登ってきたのだろう。
以前、幼虫が穴から出てきて木に登っていくところを観察した。
まだかな、まだかなっと歩みののろい幼虫を蚊に刺されながら見ていた。
場所を決めるまで30分ほど。
1mほどの距離に時間がかかる。
カタツムリよりはちょっとだけ速いかな?
頑張って、頑張って、登ってきたのだろう。
幼虫が出てきたあたりには木がなかったのだろうか?
コンクリートの上を歩き、
ブロックを登り、
ようやく羽化できた。
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絵本「かようびのよる」では、かえるが遠出をしている。
このセミの幼虫は火曜日の早朝にどんな冒険をしてきたのだろう。
夏の初め
セミの大合唱が始まっている。
木の枝に産みつけられた卵から孵った幼虫は孵化すると土の中にもぐり、
何年も土の中で過ごしてから地上にでてくる。
土の中で過ごすうち、周りの環境が変わる事はあるだろう。
出てくる時にも卵を産み付けられた時のように羽化できる樹木がそばにある、
そんな環境が変わらずあってほしい。
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