下肢装具を上手く活用するためには? 〜各論8 SPSを1日履いてみた感想〜
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※2024年8月更新記事.
前回、オルトップAFO(LH)を履いてみた感想を投稿させて頂きました。
今回は、オルトップAFOと似た装具である、SPSを丸一日装着してみた感想を書きます。
また今回も、スーツのパンツ、靴下の下に履いてみました。
その写真がこちら↓
これも、左足を矢状面(外側)から撮影しました。
丸で囲っている部分が膨らんでいることがわかります。
靴下の下に装着できますが、オルトップAFOと同じく上の○(下腿部)は膨らんでおり、少し不格好であることがわかります。しかし、下の○(前足部外側)はオルトップAFOよりスマートであることがわかります。
僕の身長相応のSPS(MーLサイズ)を装着したのですが、オルトップAFOと比較して気づいたことが③つありました。
①RAPSと同じく後方支柱であるために、内果(内くるぶし)・外果(外くるぶし)のあたりがないことです↓(オルトップAFOがフィッティング不良な下肢装具という訳ではありません。個々の体格によって変わりますので、装具検討される時は実際に装着してご確認ください)。
※RAPSについて知りたい人は下の記事をどうぞ↓
②オルトップAFO(LH)(Lサイズ)とSPS(M-Lサイズ)は、下腿部と前足部の長さが異なること
SPSの方が短いのですが、今回は、それにより踏み返し(フォアフットロッカー)がしやすいことに気づきました。このレベルの人は、歩行自立度に問題があるより、歩行速度や応用歩行の実用性といったハイパフォーマンスでの検討になると思われます。
③前足部の横幅がオルトップAFOより短いこと。そのため、靴(クロックス)が履きやすかったです。(オルトップAFOのほうが横幅が広いため、内反等が気になる症例は慎重に選定したほうがいいです。個々の体格によって変わりますので、装具検討される時は実際に装着してご確認ください)。
その他に、修正したいなと思った部分は、下の写真の丸部分です↓
歩行自立度や歩行速度といった動作能力面には影響しないかもしれませんが
飛び出ていて不格好ですよね。
ですので、担当理学療法士は、患者さん本人がベルクロを外しやすい分だけの、最適な長さにカットしておくことが必要です。あまり他職種から指摘されないため、そのままで退院させてしまう人が意外と多いと感じます。かつ、患者さんが自分で最適な長さに切る判断は難しいと思いますしね。
そのため、僕ら理学療法士の仕事かなと思います。
外観が損なわれますし、スボンに引っかかりますし。
次は、下肢装具も履けるオススメの靴を紹介したいと思います!