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回復期脳卒中患者において病棟内歩行を自立と判断するための評価指標は何か?

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脳卒中患者の歩行自立に関しての論文を整理したいと思います.

今回の論文はこちら↓
長田悠路:当院における回復期脳卒中片麻痺患者の歩行自立判定指標の検討:JJCRS:2015

回復期病棟に入院された初発脳卒中患者45例を対象としています.

まず本研究の背景を少し説明します.
脳卒中患者の転倒因子(歩行非自立の因子)は
「ADL能力,失禁の有無,立位バランス能力,運動麻痺の程度,半側空間無視の有無,利尿剤の使用,抗うつ剤の使用」
等が報告されています.

その転倒評価の例として,
「10m歩行時間,下肢筋力評価,片脚立位時間,BBS,FR,TUG,二重課題の注意課題,高次脳機能評価」
等が多数報告されています.
※様々な評価があること,そして評価例を以前のブログでも紹介しました↓

その転倒評価のなかでBBSが多く用いられるのですが,実際の生活場面で必要な更衣動作等の複合動作が含まれていません.

本研究では,療法士の主観的因子と客観的因子を含めて検証し,
BBSよりも精度が高い実践的な評価方法の紹介として提示されています.

詳細のフローチャートは引用論文を確認頂きたいですが,
本研究における歩行自立と判断するための指標は,
「自己修正できないふらつきの有無,著明な連合反応の有無,注意の配分ができているか,バランス(FMA)」
となりました.

私が以前評価方法を紹介した上記ブログも参考にして頂ければと思いますが,本研究において「著名な連合反応の有無」も含まれている部分が新しい発見でした.対象者の転倒評価中に「上肢の連合反応の有無」もみておきたいところですね.

入院中の歩行自立時期が遅いと過度な抑制になりますし,早いと転倒に繋がりますし,絶妙な判断時期,方法を知りたいですね.

回復期脳卒中患者の歩行自立判断に迷わしい方はご活用ください.

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