初めての売掛で120万円飛ばれた話①

おはよう。
いま何時かしらんけどw

そろそろ9月の入金日が近い店舗も多いよな。
全入してるホストはナンバー確定してるから余裕だろうけど、
高額の売掛してるホストが締め日以上にピリピリするのが入金日。

売掛っていうのはツケのことで、飲んだ当日にお金を払わなくても入金日までにもってきてくれればOKっていうシステム。
ホストクラブの場合、支払えるっていう信用があれば3桁の掛けもできる。

売掛は締め日後の月初に設定してる店が多いから
締め日に高額売掛からの出稼ぎで、入金日までに稼いで帰ってくるっていうのはよくあるパターン。

売掛をきちんと支払ってくれる子のほうが当たり前に多いけど、
中には飛ぶ子もいるよ。飛ぶってのは、
支払わないでそのまま音信不通になることね♪

ホストをある程度長くやってると、1回は経験するのが売掛を飛ばれること。ちなみに飛ばれた売掛金額=担当ホストの借金になる。
要は、担当ホストがお客さんの借金(売掛)の連帯保証になるってこと。

だからホスト的にも売掛って信用があるお客さん以外にはあんまり
させたくない。回収できる売掛と回収できない売掛だったら、
圧倒的に回収できない売掛の場合が多かったりするし。
だからホスト側が無理やり掛けをさせたみたいな話も聞くけど、
俺からしたらあんまり信じられない。

まあ、2万~5万とか、自分で余裕でカバーできる金額だったら
そういうのもあるかもしれないけど。

飛ばれたら、回収できることより逃げられることのほうが多いし、
そうなったら自分が払わきゃいけないのに、そんな簡単に高額の掛けをさせるほど、ホスト側もバカばっかりじゃないと思う。

飛ばれてホストができることって、鬼ラインとか鬼電とか
知ってたら自宅行ったり実家に電話したり行くこともある。
でも、警察呼ばれたらこっち側が不利になるから、大したことができるわけじゃない。居留守使われたら帰るしかないし。

家族だって「そんなこと関係ありません」って言えばそれ以上
俺らもどうすることもできないし。

回収を仕事にしてる怖い人たちもいるけど、
そのギャラとしてけっこうもってかれるから、人に頼むとその時点で
赤字になるし。

最近よくあるテレビとかの報道では、
「ホスト側が無理やり高い金額を掛けさせた」みたいに言われることもあるけど、あれは盛りすぎというか、ホスト側を悪く言いすぎだよね。

そんなわけで数回店に来た程度の子に高額な売掛をさせることってまずないし、仮にやってるとしたらそのホストは本当にクズか頭が悪いかのどっちかだと思う。あと、飛ばれても自分で余裕でカバーできるぐらい稼いでるホストならありえるかもね。

だから10万以上とか、高額の売掛をさせる時は、ホスト側も信用してる子ってこと。信用してる子に飛ばれると普通に病むし、人間不信になる。
おまけに自分でその金額をカバーできなければ、締め日の後にナンバー落ちしてめちゃくちゃ恥かくし、店にも怒られる。

売掛を飛ぶ理由は色々あるけど、だいたいはこの3つに当てはまる(と思う)。

①そもそも最初から払う気がない
(このタイプはいろんな店で掛けを飛んでいることが多い)
②担当が暴露され、いろんな真実を知った腹いせ
③単純に稼げなかった

ホスト歴が長くなってくると「この子は掛けさせても大丈夫だな」とか
「この子はやばそうだな」とかわかってくるんだけど、昔は全然わからなくて、高額の掛けを飛ばれて死にそうになってたこともあった。

てことで今日は、俺が初めて掛けを飛ばれた時の話をするよ!!
長くなるから今日は①ってことで、飛ばれるまでの話。

最初に言っとくけど、全然金がない状態でいきなり120万飛ばれたよ!!

おかげでしばらく給料マイナスだったよ!!

ホストになったばっかりの頃は
「俺よりかっこいい奴いないし、俺モテるし余裕っしょ」と思ってた。
でも、指名をもらえるまでに4ヶ月もかかった。
そこで初めて「え、ホスト意外と厳しくね?」って現実を知ったよね。

やっと指名をもらえたものの、今度はなかなか金を使ってもらえない。
とりあえず枕すればなんとかなるやろと思ってガンガン枕してたら
掲示板に晒された(まあそれはまた別の記事で書く)。

そんなこんなで、ホスト初めて半年後くらいだったかな。 
アホな俺にもやっとある程度の金を使ってくれる子ができた。
俺は本数(指名してくれるお客さんの人数)で勝負するタイプじゃなかったし、まだまだお客さんも少なかったから、一本釣り状態になった。
とりあえず時間も身体も(いろんな意味で)その子最優先で使った。

そんなこんなで数ヵ月間、だいたい60万以上使ってくれていたんだけど、
俺もだんだん調子こきはじめて、5万や10万のシャンパンじゃ感謝しなくなっていった。

「もっと使ってほしい」、「ナンバーワンになりたい」って
思うようになって、今思うと女の子にもムリをさせていた。
こんなこと言ったら失礼だけど、スペック的に相当頑張らないと稼げない子だったから、すごく頑張ってくれたんだと思う。

だけど、当時は自分の目の前にある欲望しか見えてなかった。
ホストをはじめてちょうど1年たった4月、その子は締め日に120万の売掛をして高額なシャンパンを入れてくれた。その月は他の指名の子たちも頑張ってくれたおかげで、俺は初めて、ナンバーに入ることができた。

初めての3桁の売掛でちょっとは不安もあったけど、
それまでもきちんと支払ってくれていたし、ちょこちょこしてた少額の売掛も漏れたことがなかったから、俺も信用してた。

まあ、今だったら絶対に掛けさせないタイプの子だけどね。

そしていよいよ入金日。
その子は店に現れなかった……(続く)。

コカレロおじさんの今週の迷言①
『人生の前借り』