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社会問題と人間ドラマがにじむ大家業

 私の生家は東京にあって、約35年前から大家業をやっていた為、私は自分の生活と大家業がいつも日常に隣接していました。


(余談ですが35年前から現在まで、ずっとうちの物件に住み続けて下さっている賃借人さんも居て、お互いの35年の加齢を親戚でもないのに、ずっと眺めている不思議もありますw)


 35年のうち、約10年ほどは1人暮らしと結婚生活のために同一不動産内には居ない時期もありましたけれども、その間も近隣に住んでいたこともあって、35年に起きた事件事故・アクシデント・トラブル・エピソードはおおよそ把握しています。


先日、記憶に残っているものを、気まぐれでピックアップしてみただけでも…

画像サイズ(事件事故)


結構なコンテンツww


 これだけ見たら、とてもとても大家業なんてやりたくないwと思われそうな奇抜なトピックがたくさんありました(笑)。

でも、実際に思い出すと、それぞれ今となっては「家族で共有した素敵な思い出」です。いつかそれぞれお話していけたらいいなと思っています。


■滞納問題はいずれも女性居住者だった

 今日は、中でも、滞納案件について少しだけ触れたいと思います。

 滞納問題というのは我が家の物件でも過去数回あって、うちの大家業の決裁権者である私の父は、


基本的には敷金で弁済できる範囲の滞納までは許容し、それを超える前に出て行っていただく方法というのを35年間とっています。(保証会社を通して入居されている方はその限りではない。)


 この35年、というと、前回の記事でいえば、ちょうどバブル~崩壊~「失われた30年」という、今よりひとつ前の時代の節目からの時間。



 世界を代表する日本企業がどんどん衰退して、社会全体が価格競争の戦国時代へ突入し、その補填を企業は従業員エネルギーの無限投入というカタチで支えるという方針を取り続けた悪夢の時代でした。


 そこで発生した数々の社会問題というのがいつも大家業にも如実に投影された印象もありました。


 そして、たまたまかもしれませんけれど、我が家の滞納問題が起きたのはいずれも女性の居住者の契約した部屋でした。


■トレンディードラマのバリキャリ旋風と現実のギャップ

 バブル崩壊後の氷河期、私が社会人としてスタートした頃というのはちょうど若き日の山口智子さんや鈴木保奈美さんがカッコよくバリキャリ旋風を日本社会に起こして間もないような時期で、女性の社会進出が煌びやかに、もてはやされていた時代でした。


 でもやっぱり、男性が戦後妻子を守るために長い時間かけて築き上げた、「男性にとって効率的かつ合理的な構造」が、トレンディードラマのように簡単にそのまま女性にフィットするわけはなく、


 今でこそ男女共同参画なんてしらじらしい言葉も、ようやくできてきましたけれど、(つい、ファックス文化止められないのによく言うよwと思ってしまう。)


ちょっと私は未だに、男女が同じ構造上で共生して、完全に平等に働こうとするのは無理なのでは??その延長線上に両者の幸せを成立させるなんて、ムリゲーなのでは??と若干思っています。

やはり、少なくとも役割分担という形をお互いが認めあえる形で取った方が多分いい。


 また、そこで後からやって来たくせに女性が「男女不平等!」と雄叫びをあげる姿をさらすよりも、


 今後女性は、今出来上がってる構造をどうこうしようではなくて、女性の特性を生かしてしなやかに働ける新しい土壌をシレっとつくっていく。みんなでちょこちょこ小さく同時多発的につくっていく。そんな方が現実的だし、「たおやか」だし、幸福な方法なんじゃないかな、と思っています。



 かつての男性がそうしてきたように、時間をかけていい感じの世界を、女性は女性のやり方でつくりだしていく方がいいんじゃないかと。


 これは私の偏った経験からの意見かもしれませんけれど、やっぱり特に結婚・出産をすることを考えた女性の場合には、出勤する形よりもテレワークという働き方の方が、マルチタスクも成立する分、圧倒的にパフォーマンスも幸福感も上がる気がしています。


 そもそも、真夏にクールビズ徹底しておきながら、ストッキング履くのがフォーマルとかイミフな文化の出社社会は、今後も根強く残ると思われますし、女性が出勤の形を取ると、経費にも出来ないし生産性も上がるわけじゃないもののために、お金とエネルギーがかかりすぎるのです。


 私は会社員を辞めてから、ただ辞めた、というそれだけで、めちゃめちゃ生活コストが下がりお金が貯まりました(笑)。


えええ??私が生きていくってこんなにお金かからなかったっけ??と思うと同時に、これまではストッキングとハイヒール修理とファンデーションと日焼け止め、スーツのクリーニング代のために働く時間があったのか…としみじみしたものです。


 ・・・相変わらず大幅に迂回脱線してしまった話を、我が家の物件の滞納賃借人さんに戻すと、


 この35年間に起こった滞納が、女性に集中していたのは、実はたまたまではなかったのではないか?と、今回改めて思いました。


女性にとっては、この35年を東京砂漠で生きていくのは、相当険しい道のりだったのだろうという事を改めて考えさせられます。








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