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実は日本人は住宅にお金かけすぎ?という話。

築50年のボロボロ木造戸建が3棟建っている古屋付き土地を買って自宅と貸家にした話を忘備録的につづっていきます。

@いえくにの築古戸建購入ブログ No4.

前回の記事では、適正な住宅価格とライフプランの話 についての私の経験談を書かせていただきました。

今回はその続きとして、住宅費ってどうやって計算するの、ということについて書かせてもらおうと思っていたんですが、書きながら「日本人って住宅にお金かけすぎじゃないかな?」と、ふと思い至りまして。
今回はそのことについて書いてみようと思います。

まず、大前提として日本の不動産は年数が経てば経つほど市場価値が下がっていきます。
木造だと20~25年くらいで建物の価格は0円、マンションでも25年くらいで新築時の半値くらいまで価格が下がるというのはすでに有名な話ですよね。
もちろん地域や時代背景などによって、そうではないこともありますので一概に言えることではありませんが、多くの不動産は購入してから年数が経てばそれに比例して価格が下落していき、基本的には値上がりすることはありません。

そう考えると新築より中古不動産を買った方がお得だよね、というのが私の考えなのですが、ただその場合も改修工事にかけたお金というのは将来の販売時には評価されないことが多く、いかにかっこいいリノベーションをしていても、中古は中古。
販売時には他の中古物件と同様に築年数でしか査定されないのが現実です。

例えば新築の木造戸建てを建てたとして、土地1500万円、建物1500万円、合わせて3000万円だったとすると、30年後は土地の値段でしか売れないので(建物の価格は0円と査定されるため)結果、売却価格は1500万円となります。
一方、中古のマンションを購入したとして、マンション(土地と建物代が含まれる)の金額が2000万円で1000万円のリノベーション工事を行った場合、20年後に売却する際は買値と同じ2000万円が売却価格の最高値ということです。

これって極端な話、2、30年で1000万円~1500万円を捨てているってことなんですよね。

もちろん、それ以外にも住宅ローンの金利や税金なんかの支払いもあって、持ち家購入後に支払った金額の半分以上は資産としては残らない単なる支出になってしまうのが現実です。

例えば20年で1000万円の支出をしたとすると、月の支払い金額は41000円です。
つまり、購入代金の返済以外にこれだけの金額がかかってくるってことですよね。

もし、戸建てやマンションの値段が下がらなければ、将来売却した時に購入金額と同額程度、もしくはリノベーション費用も加味した価格で売れれば、純粋な支出の額はもっと小さくなるはずです。
すべての国がそうではないと思いますが、海外の一部の国では建物が古くなることで建物価格が目減りしたりせず、逆にビンテージとして価値が高まっていく国もあるらしいです。
そういった国では、購入価格が高くても売却の際に購入価格+aの値段で売ることができるため、純粋な支出が少なくて済むし、住み替えも気軽にできますよね。
この場合、支払っているお金の大部分は支出ではなく、資産になっていると言えると思います。

反対に日本は、一度でも住んでしまうと将来の売却時には建物価値が大きく目減りしてしまうので、純粋な支出が多くなり、住み替えも気軽にはできません。

その結果、日本人は住宅に支払った金額の大部分が手元に残らない純粋な支出となり、同じ金額を月々支払っていたとしても、建物価格が目減りしない海外の一部の国に比べて住宅にかける費用が大きくなってしまうのだと思います。

そこで、日本人って住宅にお金かけすぎじゃない?ってなるんですよね。

購入代金の返済に加え上記のような資産価値の目減りなどもあり、住宅に住むにあたっての負担が大きく、海外旅行や転職など人生のイベントや理想的な生活を送る為の費用が圧迫されてしまっている人が多くいるんじゃないでしょうか。
そう感じていない方も月々4万円(→20年で1000万円の支出をしたとすると、月の支払い金額は41000円です。)の余剰が生まれると考えるとどうでしょうか?それが一生続くとしたら?生活の質が変わりませんか?

と、まぁここまで話してきた通り、日本は仕組み的に「住宅にお金がかかりすぎちゃう」国なんですよね。

正直この仕組みを変えることは一朝一夕ではできず、今後日本で持ち家を持とうとしている人には酷な話ですが、収入のうちの大きな部分を住宅の為の費用として支払っていく必要があります。

なんだよ、それもうベースから詰んでるじゃんっていう話なんですけど、実はここからが重要で、個人的にはそれを回避する為の裏技が何個かあるんじゃないかなって思っています。

例えば、中古物件をより安く購入する方法。
築古の戸建であれば、ある一定の築年数(肌感覚ですが、だいたい築30年くらい)を過ぎると「古屋付き土地」として売りに出されたりします。
これは建物はもう古くて使えないから(実際に使えるかどうかという話ではなく、築30年の建物なんて基本使えない。という考え方に基づいて)土地として土地の値段で売りに出しているということなんですが、場合によっては上に建っている古屋の解体費用分、周辺の土地の値段より安く設定されていることが多いんです。
これって、その建物を直して使うことができる人にとって見ればかなりラッキーな話で、値引きとなっている解体費用分でリフォーム工事代を賄うことができれば、土地の値段で土地と建物を購入できた、ということになります。
建物の値段に比べ土地の値段は変動しづらいので、この場合購入金額と将来の売却金額がイコールになる可能性があるということになります。

また、中古マンションも同様に築年数に応じて価格が下落していきます。
一般的には20~25年で価格の下落は底を打ち、その後は横ばいで推移すると言われています(近年は不動産のプチバブル状態の為、下げ幅はやや緩やかになっているようです)。
そうであれば、マンションは築25年を超えて価格が底をついた時に購入するのが一番お得ですよね。

もう一つはややイレギュラーな方法ですが、購入した自宅の一部で収益を生むという方法です。
例えば一区画だけ誰かに貸す(Airbnbみたいな形だったり、事業者に貸したり)という方法や、賃貸物件と自宅を一緒に建設する賃貸併用住宅なんている方法もあります。また、そこで自ら商いを行い(店舗や事務所など)収益を生むというのも一つの方法です。
この場合、月々支払う額は変わりませんが、別途建物から収益が生まれるので、結果として支払い金額の内の費用が占める割合を減らすことができるはずです。

つまり、相場より安く買うか、自宅で稼ぐかすることで結果的に住宅にかける費用を少なくすることができる、ということです。

多分それ以外にも住宅にかける費用を安くする方法は何個かあると思うのですが、上記2つは私が実際に住宅を購入する際に使った裏技です(私は築50年以上の木造戸建てが3棟建った古屋付き土地を購入し自宅と賃貸物件にしています)。
結果、住宅における純粋な費用を限りなく0円にすることができています。

具体的な方法はまた別の機会に紹介させていただこうと思いますが、今日は知らず知らずのうちに日本人って住宅にお金かけすぎているんじゃない?ということと、それは日本の不動産の仕組みのせいなんですよ。そしてその仕組みには裏技があるんですよ。
ということをお伝えさせていただきたく、今回の記事を書かせていただきます。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

次回こそは「住宅費ってどうやって計算するの」について書きたいと思います。

それでは。

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