新潟サポさんの質問に答える形で対談しながらファジフーズについて考えてみた。
Jリーグ・ファジアーノ岡山のホームゲームで有名なのが、スタジアムグルメ「ファジフーズ」。
ファジフーズって何がすごいの?推しメニューは何?とりあえずファジフーズだけ食べに来てもいい?
そんな疑問に少しでも役立てばと、岡山サポーターと岡山出身新潟サポーターでファジフーズについて座談会をしてみました!
今回は、新潟サポーターのLさんから我々岡山サポに質問していく形式でファジフーズの魅力をお話しています。
新年度最初のホームゲームである4月7日のファジアーノ岡山vsアルビレックス新潟の試合に来られる両サポーターはぜひご覧ください。
また4月から新たにファジアーノの試合に行ってみたい、とりあえずファジフーズを食べてみたいという方にも役立つ内容となっております。ファジフーズのある生活を私たちとともに送りませんか!?
【対談者】
・iek(@iekiek1984)
岡山市出身大阪府在住のファジアーノ岡山サポーター。
・おさしみ(@setono_osasimi)
岡山県出身在住のファジアーノ岡山サポーター。「動けば変わる」の精神で動き他クラブや他競技にも推し有
・L(@lef_united)
岡山市出身のアルビレックス新潟サポーター。地元ファジアーノ岡山の試合は毎年数試合は観戦。
・「ファジフーズのすごさ」はどこにあるのか
L「新潟サポーターにも、『岡山のホームゲームといえばファジフーズ』という印象があるように思います。ふだんホームゲームに通っている岡山のサポーターから見て、「ファジフーズのすごさ」を言葉にするとしたらどのように表現しますか?」
iek「スタジアム外の広場に「盛り上がっている感」を生み出すことが出来ていることではないかと思います。普段何もない広場にチームカラーのテントが立ち並び、そこに大きくフードの写真が掲示され、観客がお気に入りのお店やフードを求めて列を作る。そういった風景を見ていると「今日は特別なイベントがあるんだな」という情景を生み出すことが出来ていると思います。もちろんそれは、他のクラブのスタグルでも言えることであると思いますが、大きな違いと言えば「店舗の統一感」ということではないかと思います。」
L「なるほど。最近ではスタジアム外にフードテントがあるクラブも多いですが、それでもスタジアムの中と外それぞれにあるので、スタジアム外でそれだけ統一しているのは岡山のオリジナルな面かもしれませんね。スタジアムグルメのテントに番号を振ってあるクラブも、ありそうで意外と他で見かけませんしね。」
おさしみ「その辺の整備とかがしっかりされてるのは凄いなって感じますよ。割と他のクラブだとどこに並べばいいか分かんない時ありますし。」
iek「一般的なスタジアムグルメは、出店する店舗がキッチンカーやテントなどそのお店ごとのノウハウで出していますが、ファジフーズは同じテントに決められた店が出店し、店名ではなく番号で表示されてます。そこが大きな違いでしょうね。クラブが決めたフォーマットに従い、テントからユニフォームまで統一したスタイルで出店するのがファジフーズの特徴だと思います。」
・ファジフーズの歴史
L「ご存知でしたら、少しファジフーズの歴史を知りたいです。自分も岡山のホームゲームはJ2昇格初年度から毎年何試合か見させてもらっています。
今のような統一感のあるファジフーズの形になったのは、いつからなのでしょうか?」
iek「シティライトスタジアム(当時は桃太郎スタジアム)にスタジアムグルメが初めて出店したのは2008年のJFL時代。その後、2009年頃から今の「ファジフーズ」という名称で始まったと記憶しています。木村前社長のインタビューによると、きっかけはとあるサポーターからの「岡山でもガンバ大阪の『美味G横丁』のようなスタジアムグルメゾーンを作ってほしい」という要望があったことであると話していました。始まった当初はまだ今ほどの統一感のある感じではなかったですが、チームカラーのテント、メニュー画像の掲示や番号による店名表示、待機列ゾーンの管理…など、徐々に今の形が出来ていきました。」
L 「なるほど。そのようなグルメゾーンが、岡山の場合だとスタジアム外の広場にできたというわけですね。私が岡山のホームゲームで初期のころに驚いたことがあって。それは試合開始1時間前くらいでもスタジアム内がガラガラだったことなんですよ。なぜなら、みんながスタジアム外でファジフーズを食べているから。」
iek「そうですね。むしろそのタイミングを狙って買いにいく人までいますからね(笑)」
L 「それまで入場したらずっとスタジアム内にいるもの、という考えが強かったので再入場の方式ありきのファジフーズはインパクトありました。初期のころは特に観客動員の規模的に、再入場が導入しやすかったのかもしれませんね。」
・ファジフーズの変化点
L 「ファジフーズが定着してからも、様々な工夫がなされていると思います。ここ数年や今シーズンで変わった点は何かありますか?」
おさしみ「やっぱり電子マネーの導入(利用可能なブランドはリンク先参照)じゃないかな?」
iek「あれは最初驚いたよね。」
L「今シーズンからは全テントに導入されたんでしたっけ?」
iek「そうですね。去年は試験的に数店舗だけでしたが、今年から全店舗に拡大されました。」
おさしみ「まだ店員さんが不慣れだなあって思う事はあったりしますが、これが整備されるとかなり便利にはなるよね。」
L「クラブのスポンサー絡みのものだけになりがちなところを、複数の電子マネーに対応してるのはすごいなと思います。新潟戦でもぜひみなさん電子マネーを有効利用してほしいですね(笑)」
iek「そうですね。JR系ICカードも利用できますし、アウェイサポさんも気軽に使えると思います!」
おさしみ「手間が減るのはいいことよね。ピッとやれば会計が終わるから。是非アルビサポさんにも使って頂き、ご意見ご感想も頂きたいです(笑)」
L「昨年9月にあったCスタの京都戦に行きましたが、観客が15,000人くらいになるとスタグルの列が長くなって捌ききれなくなりますもんね。そのあたりの解決にも電子マネーは有効になりそうです。
あと、試合当日にメニューのチラシがスタジアムに置いてありますよね。あれ以前からありましたっけ?」
おさしみ「結構最近じゃない?自分が見始めた時にはまだ看板しか無かったような…。」
iek「僕の記憶だと「ある日突然チラシが配布されるようになった」という感じですね(笑)2014年くらいかな?」
おさしみ「あんま最近じゃなかったな(笑)けど確かにチラシは突然導入されてたよね。貰うと確かに助かる。」
iek「アレがあると既存のサポーターにもご新規さんにも案内しやすいからかなり助かるよね。」
おさしみ「わかる。自分自身の把握にも役立つしね。」
L「自分も去年新潟戦の時にすごく助かりました。」
iek「チラシにも写真と買えるお店のナンバー書いてあるので、お店選びの参考になりますよね!」
おさしみ「紐付けされてるのって地味にデカくてさ、他のスタジアム行くと看板にスタグルの写真だけだったりするから遠目では分からなかったりするのよね。」
iek「他のクラブだとホームページの紹介にも「出店店舗の名前」しか書かれてなかったりする場合もあるので、「当日何が食べられるの…?」ってなったこともあったわ…(苦笑)」
L「公式サイトに載っているメニューや、Twitterでの紹介で情報を得ても、全部はさすがに頭に入り切らないですしね。岡山はクラブ側がかなりスタジアムグルメの情報を、デジタルとアナログの両面で上手く発信してくれていると思います。」
おさしみ「わかる。他のクラブだと列が整理されてなくてどの列がどのスタグルか分からなかったりするし。」
iek「これもファジフーズのメリットだと思うけど、ファジフーズは「その日食べられるメニュー」をバーンと押しているので、その辺は明確にわかるよね。」
L「写真で見ると、列整理の対策がきちんとできているのがよく分かりますね。」
iek「これも「ファジフーズ」というシステムの一部だと僕は考えています。数字での管理、メニューの表示、列整理、POS管理、電子マネー、すべて引っくるめて「ファジフーズ」。極端な話を言えば、このフォーマットそのものをごっそりとどこかのクラブに移植することだって可能だと思います。もちろん、そこには「そのクラブならでは」の形でアレンジすることが必要だとは思いますが。」
L「他のクラブだとその土地の名産や名物メニューに人気が偏りがちだったりしますけど、そうではなくバランスのよいシステムになっているのが「岡山=ファジフーズ」という認知に繋がっているのかもしれませんね。」
・おすすめファジフーズ
L「そのように話をまとめておいてなんですが、アウェイサポの方に「おすすめのメニューはなんですか?」と聞かれた時には、どう回答していますか?」
iek「難しい質問ですね…(笑)」
おさしみ「取り敢えず私は千屋牛串(※1)を推しますかね(笑)」
※1 岡山県新見市のブランド牛である千屋牛の串焼き。
iek「僕はマウンテン丼(※2)ですかね。以前自分の考えたメニューも採用されましたし(笑)」
※2 毎試合変わる、対戦相手にちなんだ具材が乗ったてんこ盛り丼メニュー。
iek「僕の肌感覚なんですが、ファジサポってそれぞれが「推しフーズ」を持っている印象があります。 」
おさしみ 「言われたらある気がするね、「推しフーズ」(笑)」
iek「あるよね(笑)「お前、いっつもそれやな!」みたいな(笑)」
L「岡山名産をがんがん推すメニューという感じじゃないから、アウェイ向けが割と難しいですよね。
ちなみに自分の推しメニューは、とり串ですね。だいたい毎試合食べてます(笑)」
おさしみ「確かに推しフーズはありますが、味に絶対の自信があるからどれ食べて頂いてもいいってのはあります。」
iek「これもファジフーズの特色だと思うのですが、「地元のお客さんに毎回変わる珍しいものを食べてもらう」というコンセプトのものが多いですね。」
おさしみ「以前あった「限定メッシ(※3)」なんかモロそういうメニューよね」
※3 数年前まで存在したメニュー。対戦相手にちなんだものがご飯の上に乗ったミニ丼メニュー。値段も手頃(300円)でお茶碗サイズの大きさだったため、もう一品食べたいな、というときに重宝された。
iek「そういえば、「対戦相手にちなんだメニュー」ってのも多いですね。たまに相手サポさんからツッコまれるメニューもあったりしますが…(苦笑)それも、「あくまでもご新規さんに来てもらうきっかけ」としての施策であることの一部なのかな、と。」
L「新潟の人は「イタリアン」に対するチェックが厳しいので、イタリアン「風」という表現を使うのが無難です(笑)」(※4)
※4 ちなみに新潟戦の限定メニューには「イタリアン」も「イタリアン風」もありませんでした(笑)通常メニューも含めた全メニューはこちら。
・ファジアーノ岡山というクラブはスタグルをどう捉えているか
おさしみ「確か、スタジアムに取り敢えず飯食いにだけでも来て欲しい、みたいな話もあったよね。」
iek「木村前社長の誘い文句よね。「スタジアムに『食べに』来て下さい」っていう。」
おさしみ「まずはそこ、みたいなね。実際誘いやすいもんね。「飯あるで〜美味いで〜」というきっかけってやりやすい。」
iek「一番印象的なのは、試合見に来てる訳じゃないけど、運動公園内の施設で部活の大会があった中学生・高校生とかがお昼ご飯として食べに来たり、近くに住むおばあさんが晩御飯の唐揚げを買いにきたってエピソードかな。」
L「スタジアムの近くに岡山大学や岡山理科大学がありますし、この春大学に入学して下宿始めた人とか散歩がてら来てもらえれば。花見の時期だし、新潟の人に岡山で会える機会なんて人生でそうないですよ!」
iek「立地が本当に大きいと思うんですが、「地域に開かれたスタグル」ってのは今後のファジ自体のの浸透を考えてもいい材料だと思います。それこそ、ファジフーズ買って花見なんてのも出来るスタジアムですし。」
L「新潟戦のコンセプトも「ピクニック」ですしね。運動公園内全体で、岡山新潟両サポーターに限らず、地域の人と春を満喫したいです。」
iek「外の広場はテーブルとかイスもありますし、芝生のエリアもあります。気候もちょうどいい時期ですから、Cスタで過ごす1日を満喫してほしいですね。」
おさしみ「そうですね、まずは雰囲気だけでも楽しんで頂ければ。」
iek「クラブは「サッカー興味ない人」もスタジアムに来たら楽しんでもらえるように様々な施策を考えています。もちろんそれは初めて岡山にきたアウェイサポさんにとっても同じだと思いますので、岡山戦にご来場予定のアルビサポさんにも楽しんでほしいです。」
L「スタジアム外でファジフーズを買って、ぜひ岡山と新潟の人で交流しましょう!去年はがっつりアウェイのサポーターとして経験した初めてのCスタで、そこまでの余裕がなかったので…。」
おさしみ「そうですね、美味しいファジフーズと共に新潟の皆様をお待ちしておりますので。(笑)」
iek「アルビサポのみなさんが、岡山に「食べに」来てくださるのを楽しみにしています!」
L「予習して、試合当日は万全の体制でファジフーズを楽しみます!新潟のサポーターさんは、岡山さんの公式サイトやTwitterはもちろん、岡山サポーターの方や関西新潟サポーターの情報などを見ながら、食べるメニューを考えて当日に臨みましょう!」
iek「ファジフーズを楽しみにされている方はファジアーノ岡山公式Twitterアカウントのフォローを是非おすすめします。火曜日か水曜日のお昼のタイミングにおすすめメニューの連投が行われるので参考になりますよ!」
おさしみ「皆さんも是非ともそれぞれの推しフーズを見つけてみてください!」
L「当日はぜひファジフーズを買って、みなさんで楽しみましょう!本日はお二方ありがとうございました!」
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