(不)完全家出マニュアル2018年版を”勝手に”作りたい。
はじめまして。山口と言います。noteを訪れてくださってありがとうございます。
私は、5月12・13日に今一生さんを招いて、つくばで「虐待」というテーマで講演を行ってもらいました。
その講演会で、私はある一つのことがとても印象に残りました。それは「家出をするという選択肢」のお話です。
家出というと、皆さんどんなイメージを持つでしょうか?きっと、多くの人は「危険」「不良」などのネガティブなイメージを持つと思います。しかし、今さんはそうではないと言うのです。一体、どういうことでしょうか。
講演会の原稿から一部を引用します。
「このように、親から虐待され、高校に入っても自立する手段を奪われてしまえば、親から虐待されている子が選べる手段はいくつもありません。不当な扱いに耐え続けるか、耐えられなくて高校をやめて働きだすか、結婚することによって親権から解放されて安心できるひとと一緒に暮らすか、あるいは自殺してしまうか、少ない選択肢の中で悩みます。
僕はそこに「家出する」という選択肢を提案しています。(中略)
未成年が家出しても、犯罪の被害に遭うのは、たった0.1%。危険な目にあった事例をいくら引用しても、かなりレアケースです。つまり、ほとんどの家出人は、犯罪の被害とは無縁です。
家出は、親による虐待からの自主避難なのです。」
2018年 Power to the children in つくば 5/12原稿より
今さんは家出を「親による虐待からの自主避難」としています。だとすれば、「家出は不良のすることだ。」という古いステレオタイプのイメージは、逆に被虐待児を追い詰めることになりかねません。家出をするのは決して不良のやることではない、現実的な虐待から逃れる手段だと子供たちに伝える必要があると感じました。
そこで、僕にできることはなんだろうと考えてみたのです。僕はいま19歳。筑波大学で障害について勉強しています。お金も全然無いし、なにか大きなことをする勇気もないです。しかし、自分のできることをやってみたいとは思います。
そこで僕が考えたのが、完全家出マニュアル2018年版を”勝手に”作るということです。
講演会には、虐待サバイバーで家出経験者のUさんが来ていました。Uさんは自分が家出したときのことを、僕たちに語ってくれました。僕はUさんの話を、全ての被虐待児に伝えたいと思いました。勇気を出して逃げたことが今の自分につながっているともおっしゃっていました。逃げても良いんだよと子どもたちに伝えてあげたいのです。
このように、家出経験者の持っている「家出の知識」をネット上に、誰でも見れる形で公開することは価値のあることではないでしょうか?
もっとも、家出が必ずしもベストな選択肢とは限らないでしょう。しかし、そもそもその選択肢が塞がれてしまっているというのはおかしいはずです。メリットとデメリットを提示した上で、それでも自己責任でやるというならだれにも止めることはできないと思います。メリットとデメリットをしっかりと伝える場を作ってみたいのです。
そこで、僕、山口和紀は、勝手に家出マニュアル2018年版を作る予定です。(今さんも近いうちに最新情報を公開するとおっしゃっていたので、本当に勝手にですね笑)
まずは8月までに10人の「家出経験者」にインタビューをしたいと考えています。
・家出に必要だったもの
・家出をしたときの詳細
・家出をして良かったこと
・家出をして後悔したこと
・家出をするときに注意すべきこと
こんなことを僕に教えてくれる人を探しています。すでに1人のインタビューはできる予定なので、あと9人。プライバシーに配慮した形で、記事にして公開したいと思っています。
もし、インタビューにこたえて頂ける方はs1710540@s.tsukuba.ac.jpまで連絡をください。skypeやLINE通話でインタビューをさせてください。
筑波大学2年 山口和紀
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