送葬のフリーレンに見える・益軒十訓 01
1.旅の終わり
○ 勇者ヒンメルの葬儀から物語は始まる。
益軒十訓
「人聖人にあらず」との数箇所の記述より、ある者の死後、言葉や行ないを幾年も善し悪しを試されてなお、傳えられる者なのかと考える。
少なくとも生きとる人は、賢人であっても間違う事有りとあり。
勇者から聖人になる過程を表現しとるように見える。
大和俗訓 為学上 二十五
人聖人にあらず、何ぞ事毎に善を盡さんや。
大和俗訓 為学下 二十二
凡そ、人聖人にあらざれば、必ず、悪しき生れつきの癖あり。
大和俗訓 心術上 四
人聖人にあらず、誰も過ち多し。
大和俗訓 心術上 十四
古語に、人聖人にあらず、誰か過ち無からん。
五常訓 巻之五 智 九
それ人聖人にあらず。
初学訓 巻之三 六
如何となれば、前にも言える如く、古人の言に、人聖人にあらず、誰か過ちなからん、過ってよく改めるは、善これより大なるは無しといえり。