渋谷駅東口地区の都市計画素案の意見交換会で反対の気炎を吐いてきた
年明け早々9日は渋谷駅東口地区の都市計画素案の意見交換会なるものがあって参加して反対の気炎を吐いてきた。写真撮影、録音、SNS投稿は他の参加者に迷惑だからご遠慮下さい。と言っていたけれど、自分の発言を書く分には構わないでしょう。
渋谷駅東口地区の都市計画素案の意見交換会の様子
今回は区のまちづくり条例に基づく意見交換会の位置づけだそうで、参加者は40人～50人くらいか。半分は背広組で、デベロッパーやら不動産業界の方々かなという印象。残りの過半数は高齢者で、平均年齢は高い。今回は地元の話だから、知った顔も見るかと思ったけれど、見かけなかった。（私が前方に座って気が付かなかったのかもしれない）
渋谷駅周辺は、もうずっと再開発だからけで、この手の説明会や意見交換会も飽きた・・・というより、後期高齢者は興味を無くし、より若い世代も何か言っても無駄でしょ勝手にやればいい・・的無関心で、よろしくない。
渋谷アクシュ手前の再開発計画と渋谷駅東口地区都市計画素案
パワポの説明資料だけれど、説明はプロアナウンスの録音。相変わらず金持ちな渋谷区役所。
今回の対象は何かというと、２つあった。まずヒカリエの斜め後ろに渋谷アクシュが７月開業するけれど、次は青山通側のその手前の再開発として、地上２４階地下２階の高層ビルを建てるというが、中身は複合映画館とオフィスで、驚く事に鉄骨造だという。アパートか？
で次にそれに合わせて他の大型再開発計画ともつなぐために、渋谷駅東口駅前ロータリーに、地下２階地上３階の屋内広場と通路を作るというのが、渋谷駅東口地区都市計画の（素案）だという。
アホか・・・としか言いようがない。
私も渋谷の人間として、その時々で時代の先端イケているものが身近にあって当たり前の環境で長年生息してきたから、、イケてる案ならイケていると言う。だけれどデベロッパーや街作りに群がりたい平成の意識高い系・一生自分探しクズの、イケてる渋谷の街作りに関わりたい欲求程度から出てくる薄っぺら計画のイケてなさには、ホント勘弁してほしい。しかも平成日本の答えがある問題しか知らない受験勉強育ち答え教えてチャンの、中学生の課題ワークのような乳臭さママゴト臭さといったら・・。
なにしろ現在進行している渋谷駅東口再開発計画は、
駅前直結ビルにオフィスを沢山つくります。
駅前直結ビルにホテルを入れます。
駅前直結ビルに劇場を入れます
駅前直結ビルに映画館を入れます。
若い人向けに空地も沢山つくります。
バスタを作ります。
これは一体、池袋駅前再開発か？大宮駅前再開発か？加えて地下２階地上３階分の通路と広場とは、渋谷の特徴と魅力であった回遊性を潰し、更に将来想定外の大震災で潰れて、相当数の子孫を殺そうという魂胆か。
人口半減するのに人口激増時代と同じ考えで再開発を進める計画は見直すべき
この意見交換会の意見交換タイム。私は数人の発言を先に聞いてから手を挙げようと思ったら、誰も手を挙げないので、（地区計画の大量の文章と細かい地番毎の計画と図面をその場で理解なんか誰もできない）
一番先に手を挙げてしまった。皆が意見を言えるように質問・意見は一人２つまでと言われたから、最初２つ言ったけれど、その後もさほど手を挙げる人がいないので、私は３回も言ってしまった。
まずしょっぱなから、計画反対。見直すべき宣言。
私の趣旨は、20年前から始まったこの計画だけれど、当時と違って現在はもう日本は60年もしたら人口半減、経済も衰退が明らかになっている。国が考えなくとも、地域として総量を考えるべき時代。都市再開発法が制定された昭和44年の成長時代と現在とでは時代背景が違うのだから、今の駅前ビルオーナーが自ビルの修繕費を払いたくないという我儘のために高層ビルを建てて、より高額な修繕費を60年後の人口半減世代に押し付けるのは止めるべき。人が減るのに駅前ビルだけ老朽化だからと高層ビルを建てて、裏の地域の建物も経年劣化するが、そちらはどうなるのか?等々。
下手な突っ込みを受けないように、途中で英語でも話してやった。
まあその後も挙手は低調で、些細な質問以外で、それなりの量の質問や意見を述べた方々は、基本反対意見でした。
都市再開発で反対意見機会の問題
もう一つ私も拘って発言し、他の人達も指摘されていたのが、意見交換会の機会のこと。その前に渋谷・東地区まちづくり協議会ＨＰで閲覧と意見募集をしたとのことだけれど、結局資料ではご意見に対して回答をしました。スタイルで終わり。この意見交換会も、意見交換会と言いつつ、参加者の質問を聞いて前方の区役所担当者が答える形式。いわゆる都市再開発での、住民の意見機会や説明会というのは、全てこの形だよね。神宮外苑再開発でも、中途半端な説明会だけで進められる事に多くの異議が出ていた通り。
私も、「無知な市民の質問や意見に、関係者が上から目線で回答をして終わり」スタイルは意見交換にもコミュニケーションにもなっていない。もっとちゃんとコミュニケーションをしてくれ。渋谷区は現在渋谷ホームズ建替え計画を強行しているけれど、同じ強行スタイルは止めてくれと。」と強調。
区役所職員の方は、今回の意見交換会は、区のまちづくり条例にもとづくもので、この後都市計画審議会を経て２月にもう一度今度は都市計画法にもとづく意見交換会があると説明をするばかり。だから、私は最後に手を挙げて念を押してしまいましたよ。
「その街づくり条例にも都市計画法にも、定めた以上の意見交換会をしてはならないという法律はないですよね？だったらもっとやって欲しい」と。
私は、私個人の意見が全て聞いてもらえるべきと言うのではない。ただ100％再開発ありき進行の中で、反対意見は、聞きいられない事が前提かつ、建て前回答しか得られなくても構わない前提でしか、言う事ができない。にも関わらずそれでコンセンサスを取った事にされるのは、あまりに不公平過ぎる事を問題視している。
再開発推進派の方がデベロッパーのバックアップを受けて立場が強いのに対して、この多様性とインクルーシブの時代に、もっと再開発に依存しない街作りを考える事もありきの上で、大資本デベロッパーに対して非力かつ多様な市民が、もっと自由に意見を言ったり考えたり討論できる場こそ、行政が作るべきだと考えている。だから私はそれを要求するし、また反対意見の人が自分の意見を言いやすいように、私が率先して自分の意見を率直に言いまくってやる事にしている。
いや私も10年前なら、町会のおばあさま方が怖くて下手な事は言えなかったけれど、皆様後期高齢者を相当に過ぎて、何より町会を託せる後継者がいない事が明らかですからね。
言いまくったから、意見交換会終了後に、渋谷区担当者が私のところに来たけれど、まだ１６日までの期限で書面の意見提出がある。思いっきりこの計画のアホらしさを正直に書いて出す事にする。
祝！ヒカリエ横の２棟は再開発に入らず存続
ちなみに、渋谷駅東口ターミナルは、現在の計画では全て高層ビルに囲まれて退屈になるのかと思っていたら、ヒカリエの隣の銀だこが入っているビルと隣の中国酒家が入っているビルの２棟は、再開発に参加せずに存続！！そりゃそーだ。この好立地なら永遠にテナントには困らない。世の中、安系酒場とか、高層ビルには入居しないお店も多くありますからね。品川駅前もそうだけれど、再開発が進んで高層ビルばかりになると、逆に少ない駅前雑居ビルの価値が上がって賃料が上がる。渋谷区の役人どもは、直接会って意思を確かめたとか残念そうに言ってたけれど、なぜ行政が率先して再開発を薦める？物の価値をわかっているオーナーがいて良かった。