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第50回衆院選総選挙議席予想 ②東北編

 最近、6月解散を有力視するニュースがしきりに報じられています。個人的には早期の解散の可能性はあまり高くないと考えていますが、(組織票固めを重視する与党にとって、組織が疲弊している統一地方選直後に選挙をするのはリスク、衆院の任期も2年半余っておりわざわざ解散するかは疑問)解散は首相の専権事項。いつ解散があるのかは総理以外誰もわかりません。前回から連載で6月解散があった場合の議席予想をしています。今回は東北編です。

なお、他の地域の予想についてもこちらのリンクから併せてお願いします。


東北の地域事情 

 東北は元々保守の強い地域でした。しかし2016年の参院選では与党が加盟をすすめるTPPヘの反対などから(東北は農業が盛んで安い輸入農産物が国内に入ってくることに懸念があった)与党は選挙区で1勝5敗と大きく負け越し。保守地盤の崩れも見られました。直近では野党の有力者、小沢議員の地盤岩手で自民党が勝つなど保守勢力の巻き返しも見られます。また、全国的に勢いのある維新が得票を伸ばせていないのも特徴といえます。

TPP

選挙区の情勢

青森1区

自民党の江渡聡徳議員が先行し立民の升田世喜男候補が懸命に追う展開と予想します。前回の票差から考えて、簡単な逆転は困難に思えます。

青森2区

自民党の神田潤一議員が安定した地盤を築き、立民が追う展開と予想します。こちらも前回選挙の票差が大きいです。

青森3区

自民党の木村次郎議員が大きくリードし立民が追う展開と予想します。1区、2区同様、前回選の票差を覆すのは大変そうです。

岩手1区

立民の階猛議員が一歩リードし自民党の高橋ひなこ候補が懸命に追う展開と予想します。参院選岩手での与党系勝利、小沢議員との摩擦など不安要素はありますが15ポイント近くある前回の票差を覆すのは大変そうです。

岩手2区

自民党の鈴木俊一議員が大きく先行する展開と予想します。前回選挙の得票率は68%と圧倒的です。

岩手3区

自民党の藤原崇議員が一歩リードし立民の小沢一郎議員が猛追する展開と予想します。直近の参院選岩手でも野党系の酵母が破れ「小沢王国」は衰えを見せているように思えます。

宮城1区

自民党の土井亨議員がわずかにリードし、立民の岡本章子議員が猛追する展開と予想します。前回は僅差で自民が勝利しており、立民の全国的な失速からやや土井議員に部がありそうです。

宮城2区

自民の秋葉賢也議員と立民の鎌田さゆり議員が互角で競る大接戦と予想します。前回は極めて僅かな票差で立民が勝利し、今回は自民が逆転する予想ですが、どちらが勝ってもおかしくないと思います。

宮城3区

自民の西村明宏議員が先行し立民が追う展開と予想します。前回の得票率の差が10ポイント以上あり逆転はやや難しそうです。

宮城4区

区割り変更により、前回の宮城4区の区域も多く含む選挙区になっています。自民党の伊藤信太郎議員と立民の安住淳議員が激しく競り合う展開と予想します。前回、前々回の票を機械的に計算して予想しましたが、現実には逆転も十分にあり得ると思います。

宮城5区

自民党の小野寺五典議員が一歩リードし立民が激しく追う展開と予想します。安住議員の地盤の一部を引き継いでいますが、立民の支部長は決まっておらず、やや苦しそうです。

秋田1区

自民党の冨樫博之議員が、僅かに先行し、立民の寺田学議員が猛追する激戦ところが予想します。前回の票差は僅かですが、先の統一地方選で立民、共産に落選者がでたので優劣を明記しました。

秋田2区

立民の緑川貴士議員が一歩リードし自民の金田勝年議員が激しく追う展開と予想します。自民党の現職が高齢で、どれだけ活動量を確保できるか不明です。

秋田3区

自民党の御法川信英議員が先行する展開と予想します。立民も国民も未だに候補者を立てられていない選挙区です。

山形1区

自民党の遠藤利明議員が先行する展開と予想します。この選挙区も有力な野党系候補が現状不在です。

山形2区

自民党の鈴木憲和議員が先行する展開と予想します。前回の野党系の加藤候補の政治活動が確認できていない状況です。

山形3区

自民党の加藤鮎子議員が大きくリードする展開と予想します。民主疾風の吹き荒れた2009年総選挙でも自民党が勝利した保守の強い地域です。

福島1区

立民の金子恵美議員と自民の亀岡偉民議員が競り合う展開と予想します。年齢的に金子議員のほうがやや活動量を確保できそうです。

福島2区

自民の根本匠議員が僅かに先行し、立民の馬場雄基議員が激追する展開と予想します。根本議員がやや高齢で区域も一部変更されますが、前回の票差から根本議員が少し余すと予想します。

福島3区

前回の4区に近い構成となっています。自民党の菅家一郎議員と自民の小熊慎司議員が全くの互角の戦いを繰り広げると予想します。区割り後の票を計算すると両議員の票がピッタリ一致し難しい予想となります。

福島4区

前回の5区に近い選挙区です。自民党の吉野正芳議員がやや先行すると予想します。高齢ですが、前回、前々回のリードは大きいです。

比例東北

直近の参院選の結果を機械的に当てはめると、自民6、立民2、公明1.共産1.維新1.国民1となります。このうち自民6立民2と公明維新の1はかたそう、残りを自民、共産、国民で争うことになりそうですが、非常に難しいものの貧乏くじを引くのは共産と予想します。

総評

 選挙区、比例合計で自民24、立民5、公明1、共産1、維新1、国民1という予想になりました。全体的に立民の退潮が目立つ予想です。ただ、接戦区で立民が落とす予想を多くしたためもう少し立民が踏ん張る可能性もあります。

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