第50回衆院総選挙議席予想③北関東編
先日、岸田総理が6月解散は行わない旨の発言をしました。この発言を受けて、早期の解散の゙憶測はほぼ消えたと言えます。このシリーズはもともと、6月解散の゙場合を想定して記述していましたので、このままの想定で書いても現実に即した内容にならなくなってしまいます。今回からは9月解散を前提として想定しますのでご了承ください。
なお、他の地域の予想についてもこちらのリンクから併せてお願いします。
北関東の゙地域事情
衆院の比例北関東ブロックは茨城、栃木、群馬、埼玉の゙4県をさします。このうち、栃木と群馬はいわゆる保守王国で両県で野党系が勝利した選挙区は1つのみという強さです。また、茨城も野党系候補に一定の浸透が見られるものの基本的には保守優勢とされています。
さらに首都圏埼玉でも(都市部ではリベラルが強いのが普通)自民党が一定の強さを見せており、関東の中では最も保守の強いブロックとなっています。
選挙区の情勢
茨城一区
野党系無所属の福島伸享議員が僅かに先行し自民党の田所嘉徳議員が激しく追う展開と予想します。区割り変更により自民党の強い地域の一部が削られたので野党系は戦いやすくなったと予想します。
茨城2区
自民党の額賀福志郎議員が先行する展開と予想します。過去の選挙結果から考えても保守の強い地域です。
茨城3区
自民党の葉梨康弘議員が先行する展開と予想します。こちらも比較的保守が強い地域です。
茨城4区
自民党の梶山弘志議員が安定した戦いを展開すると予想します。保守の極端に強い地域です。
茨城5区
国民民主党の浅野哲議員が一歩リードし自民党の石川昭政議員が激しく追う展開と予想します。前回の構図から大きな変化はなく、前回の票差がそのままいきると予想します。
茨城6区
自民党の国光文乃議員が僅かにリードし立民の青山大人議員が激しく追う展開と予想します。こちらも前回からの構図の変化は考えにくいです。
茨城7区
自民党の永岡桂子議員と立民の中村喜四郎議員が激しく競り合う展開と予想します。中村議員は立民への入党により支持基盤の一部を失った可能性があります。
栃木1区
自民党の船田元議員が先行する展開と予想します。過去4回の選挙は自民党が安定して勝利しており、今回もその傾向は変わらないと見られます。
栃木2区
立民の福田昭夫議員が僅かにリードし自民の五十嵐きよし議員が激しく追い上げる激戦と予想します。福田議員が高齢ですが区域変更がやや立民に有利に働くこともあり、立民が逃げ切ると予想します。
栃木3区
自民党の梁和夫議員が大きく先行する展開と予想します。渡辺議員の挙動とともに勝利政党も変化した選挙区ですが基本的には保守地盤です。
栃木4区
自民党の佐島勤議員と立民の藤岡隆雄議員が全くの互角で競り合う激戦と予想します。区割り変更で再計算後も佐藤議員に若干の歩がありましたが、佐藤議員がやや高齢なこともあり微妙な情勢です。
栃木5区
自民党の茂木敏充議員が先行する展開と予想します。選挙区が設置されて以来、茂木議員が勝ち続けている選挙区です。
群馬1区
自民党の中曽根康隆議員がリードする展開と予想します。比較的民主系が食らいついていた選挙区ですが、前回は中曽根候補の圧勝でした。
群馬2区
自民党の井野俊郎議員が先行する展開と予想します。過去4回の選挙は井野議員が他候補に票差をつけて勝利している選挙区です。
群馬3区
自民党の笹川博義議員がリードする展開と予想します。この選挙区も過去4回、自民党が強い票を叩き出しています。
群馬4区
自民党の福田達夫議員が安定した戦いを繰り広げると予想します。2009年の民主疾風下でも自民党が勝利した保守地盤です。
群馬5区
自民党の小渕優子議員が大きくリードする展開と予想します。野党も強い候補を立ててこなかった選挙区ですが前回までの票差は大きいです。
埼玉1区
自民党の村井英樹議員が一歩リードする展開と予想します。過去2回は松井議員が比例復活を許さずに勝利しています。
埼玉2区
自民党の新藤義孝議員が大きくリードする展開と予想します。維新の高橋英明議員は流石に厳しそうです。
埼玉3区
自民党の黄川田ひろし議員が一歩リードし立民の竹内千春議員が追う展開と予想します。区割り変更で自民がやや有利になりました。
埼玉4区
自民党の穂坂泰議員が先行する展開と予想します。過去4回は自民党が安定した戦いを繰り広げている選挙区です。
埼玉5区
立民の枝野幸男議員と自民の牧原秀樹議員がほぼ互角で競り合う接戦で、枝野議員が僅かに先行している可能性がある展開と予想します。地元の地方選で比較的立民は勢力を維持しています。
埼玉6区
立民の大島敦議員がリードし自民の中根一幸議員が激しく追う展開と予想します。大島議員が一定の地盤を持っている地域です。
埼玉7区
自民党の中野英幸議員が僅かにリードし立民の小宮山やすこ議員が激しく追い上げる展開と予想します。前回新人だった中野議員がどれだけ地盤を築けるかに注目です。
埼玉8区
自民党の柴山昌彦議員が一歩リードする展開と予想します。前回は僅差でしたが、野党系の候補が定まっておらずやや厳しそうです。
埼玉9区
自民党の大塚拓議員がリードする展開と予想します。過去4回の選挙は大塚議員が安定して勝利しています。
埼玉10区
自民党の山口晋議員が僅かに先行し立民の坂本祐之輔議員が激追する展開と予想します。前回新人だった山口議員がどれだけ地盤を築けるかという展開だと思います。
埼玉11区
自民党の小泉龍司議員が安定した戦いを展開すると、予想します。郵政造反の煽りを受けた選挙区ですが、保守地盤です。
埼玉12区
自民党の野中厚議員と立民の森田俊和議員が全くの互角で競合う激戦と予想します。地元の地方選の状況や党の勢いから野中議員を名前先順にしましたが非常に微妙な情勢です。
埼玉13区
自民党の土屋品子議員が一歩リードする展開と予想します。区割り変更はやや土屋議員に有利にはたらきそうです。
埼玉14区
公明党が僅かに先行している可能性があるものの、国民民主党の鈴木義弘議員が激しく追う激戦と予想します。区割り変更は、野党に有利にはたらきそうですが前回の票差の大きさからこの予想にしました。自民党票がしっかりと公明党にのるかに注目です。
埼玉15区
自民党の田中良生議員が先行する展開と予想します。立民と維新両者が候補を立てる可能性がありますが、過去4回は田中議員が優勢な戦いを続けています。
埼玉16区
14区同様、公明党が僅かに先行し野党系の三林ひろみ議員が激しく追う激戦と予想します。自民の票の行方が気になるところですが、三林氏は立民なのでやや自民からの支持が得にくそうです。
比例北関東
自民8、維新3、公明3、立民2、共産1、国民1、れいわ1と予想します。前回参院選をそのまま反映させると維新2立民3ですが立民と維新の支持の伸びの差を考慮して入れ替えました。
総評
選挙区、比例合計で自民34、立民5、公明5、維新3、国民2、共産1、れいわ1、野党系無所属1という予想になりました。全体的に自民が安定した戦いを繰り広げています。現在の状況を元に当落予想をしましたが、今後の擁立次第で維新に選挙区での議席獲得があるのかにも注目です。
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