海中のゴールデンタイム
こんにちは。さて、最近の投稿は抽象的と疑問を提起するような投稿が多かったので、今回は具体的な海の環境についての投稿をしてみます。
という訳で、ダイビングの楽しさをダイバーに与えてくれる魚たちの行動と潮汐に関係するお話です。まず、魚にとって海中は生活の場です。魚も生活するうえで行動のルーティーンがあります。学術的な見解や専門用語は学者さんにお任せするとして、ダイバーを楽しませるガイドダイバー視点で、そのノウハウをお話しすることにします。まず、魚の行動パターンは「食う、寝る、遊ぶ、繁殖行動」ですが「寝る」を省くと「食う、遊ぶは」大雑把に見れば同じ行動に見えます。
この魚の行動を知るのに都合がいいのが、潮汐によって生じる流れです。流れは満潮から干潮へ向かう6時間から干潮から満潮へ向かう6時間の12時間サイクルを一日、2回(何故、2回かは???調べてみて!(^^)!)繰り返します。ただし46分~48分の誤差が生じますが、ここでは省略します。この潮汐パターンをもう少し大きく分けると上げ潮と下げ潮で分けることが出来ます。もしも、ガイド演出に魚の群れや大物を見せたい時には遭遇率が高い時間帯が存在することを覚えておくとガイドの付加価値になります。その付加価値を私はゴールデンタイムと呼んでいる時間帯です。その時間帯が、上げ潮の4時間から5時間目と下げ潮の4時間から5時間目の時間帯となります。
この時間帯は長年の記録と実際に現場で12時間の流れの変化を調べて観察した記録を基にしています。
この理由は、潮汐の動き(流れの強さ)にも特徴があって、始まりは速く、中が緩やか、終わりがまた速くなります。つまり魚は流れが速い時はかえって無駄な労力を使いたくないから別の場所に待機していて流れが緩やかになってから行動を開始します。そこを狙うと優雅に泳ぐ群を見たり、流れてくる餌を食べている「魚の乱舞」が見れるのです。皆さんも大物が出るポイントで流れが「ブンブン」な時に大変な思いをしても大物が見れなかったことってありますよね。その理由が、このゴールデンタイムで理解できると思います。もう少し簡単に時間帯を言えば潮どまりの2時間前と覚えておけばゴールデンタイムの目安になります。
最後に
ゴールデンタイムの注意点として潜る地形や環境によっても潮汐の時間帯がズレたり遅れる場合があります。つまり潮汐と環境や風の影響によるズレがありますので、その辺は、自分で観察して修正してみるといいと思います。自分で予想して思ったことが叶うとそれも楽しい仕事を自分で作り出すことになります。
今回は、この辺で・・・。