
【ヒュージ・リーダーズ】不朽のアーテイ【コロッサル】
注意:この記事は「パワーレベル:コロッサル」の記事です。ヒュージ・リーダーズに慣れたプレイヤーを想定し、解説を省いている部分があります。
はじめに
禁止改訂の記事で「コロッサル環境の記事が見たい」と言ったからには書きます。
タイミングよくデッキを公開してくださった方もいらっしゃいますので、こちらの記事もぜひお読みください。
さて、私のテーマは3年前に組んだ《不朽の理想》デッキのリバイバル。
上記の記事にも書いた通り、《不朽の理想》は歴伝により事実上コントロールを奪えない呪文であり、複数の《厄介なキマイラ》を想定する必要のあるコロッサル環境において独自の強みを持ちます。

加えてMH3で登場した《副陽の影》をサーチすれば以降は毎ターン2枚ずつエンチャントをサーチでき、「家路キマイラ+《静寂の命令》」のようなロック体制を維持して勝つプランが生まれました。

以上の点から《副陽の接近》を軸に据え、白青を含む統率者から相性のいいものを探した結果、《堕落した者アーテイ》が選ばれました。

1マナで呪文を唱えずに呪文を打ち消せるという性質はコロッサルとも《不朽の理想》ともよく噛み合っており、定着させられれば強固なコントロールを狙えます。
それでは、アーテイによるコントロールを目標としたデッキを見てみましょう。
デッキ
デッキの動き
マリガン
初めに、対戦相手の統率者から自分の立ち位置を把握した上でマリガンを行います。
詳細は上記記事を参照いただければと思いますが、私はコロッサル環境のデッキを
3ターンキルが可能な「アグロ」
4〜5ターン目で勝負を決める「ミッドレンジ」
6ターン目以降もゲームを続ける前提で組まれた「コントロール」
に大別しています。
自分が3ターン目にマナ加速していても平気な相手であればマナ加速をキープ基準に置きますが、3キルが考えられる相手が複数いる場合、マナ加速よりも妨害を優先したキープが必要になります。

通常の統率者戦でも「勝ち目の薄いプレイヤーを作って警戒する範囲を減らす」という戦略を取ることがあります。
3ターン目に動くため土地を犠牲にしがちなアグロ戦略は、初動を止めてしまえばしばらく構える必要がなくなる可能性が高いので、きちんと妨害を当てて自分の都合で動けるターンを確保しにいきます。
フレンドリーよりも動き出しが1ターン早く、手番次第では2マナ以下の妨害を当てなくては間に合わないことはマリガン時点で意識しておきましょう。
各色の対策についてはこの記事も参照ください。
以上を踏まえた上で、明確なキープ基準となるのが《宝石の洞窟》《別館の大長》の2枚です。

対戦相手全員の初動を1ターン遅らせるカードであり、事実上のマナ加速となります。
ゲーム開始時に0マナで妨害を挟める強さは別格と言ってよいでしょう。
盤面に出すことはほぼないので、《孤独》のコストにできれば最高です。
1〜3ターン目
アグロがいれば妨害を、そうでなければマナ加速か低マナのカードをプレイするターンです。
妨害手段としてはクリーチャー除去が中心になることが多いです。
このターンで使える妨害を何枚か見てみましょう。

0マナのクリーチャー除去です。
ピッチで撃つ時は手札から詰め筋を逆算してコストに気を使う必要がありますが、形振り構ってられないシーンも存在します。頑張りましょう。

いつもの。
2マナのバウンスには複数の選択肢が存在しますが、《不朽の理想》下でもディスカードして釣れるのを評価しました。

ヒュージでは頼りない除去ではありますが、《ヨーグモスの息子、ケリク》《揺籃の地の乱伐者》や《人形作家の店》を誘発させるためのクリーチャーなど、狙いたいカードはそれなりにあります。
テキクラのファイレクシアン・ゴーレムのような、放置するとインスタントタイミングで勝つカードも早めに潰しておきたいですね。
メインの仕事はリアニメイトエンジンなので手札で持て余すことがないのは助かります。

3色デッキであれば3マナのインスタント除去として運用できます。
《水没》《眠りからの襲撃》と枠を争うことになりますが、エンチャントであることと対応範囲の広さを買っています。
4〜5ターン目
卓の様子を窺いながらアーテイのプレイを狙うターンです。
ミッドレンジがゲームを決めに来るターンなので、やむを得ず構えることも多いでしょう。
先述の記事の「大渦の放浪者」などはその典型で、4〜5キルを狙ってきますが、統率者を見ただけでは骨太なミッドレンジ型と見分けがつかないところに厄介さがあります。
相手のデッキを見極めて、他人の都合に振り回されすぎないプレイを取りましょう。
このあたりでのプレイを念頭に置いているカードは以下のようなものがあります。

コロッサル名物のキマイラです。
ゲームを遅延させる性能においてはトップクラスなので《家路》がなくともとにかく置きましょう。

後で打ち消しになる4マナの全体除去です。
1/1の横並べに弱いのは明確な問題ですが、《ウルドのオベリスク》を召集したターンの返しを狙いましょう。

1枚で打ち消し3回に充てることもでき、ライフも守ってくれる優秀クリーチャーです。
マナ加速なしキープの際、能動的なアクションで4マナ帯を埋めてくれるのも非常にありがたいです。

《ウルザの洞窟》や《サメ台風》のような手を進めるインスタントアクションがある場合、《エント最後の進軍》《セルヴァラの暴走》に当てられればラッキーという気持ちで構えましょう。
また、特殊なパターンとしては《抹消》に当ててd20で7以上を出すと強烈なコントロール手段を入手できます。
《熱狂のリフレイン》からの《抹消》+相手のマナの消えたメイン2にクリーチャー展開はアグロの裏択として有名なので、《抹消》を喰らうと困るときは5マナ構えて牽制しましょう。

青にあるまじき最強生物です。
盤面を抑える力が異様に強いので、一番面倒なクリーチャーを麻痺させて世界の平和を守ってる風を装いましょう。
6ターン目以降
アーテイの定着とコントロールの確立を目指していきます。
理想としては
家路キマイラ精神力+アーテイ
《不朽の理想》+アーテイ
のいずれかを完成させることを目指します。

手札とクリーチャーの続く限り、呪文を一切唱えることなく相手の呪文をシャットアウトできます。
家路キマイラに対する対応手のひとつである「奪うほどでもないクリーチャーを出す」に対してはアーテイが奪ったクリーチャーのサクリ台になるので、かなり気軽にキマイラで交換できます。
《耐え抜くもの、母聖樹》で対応できますが、ある程度時間は稼げるはずなので、別のフィニッシャーを用意できることが多いでしょう。

先述の通り《不朽の理想》→《副陽の影》のサーチからコントロールを確立していく、実質統率者との1枚コンボです。
《副陽の影》がある限り毎ターン2枚ずつデッキからエンチャントをサーチすることができ、盤面を高速で掌握できます。
《副陽の影》のサーチから追加のアップキープを得たら、クリーチャーがいなければ《静寂の命令》、
全体除去が必要なら《ドクター前夜》をサーチしましょう。

かけつけ3回分の打ち消しであり、次のアップキープまでゲームを引き延ばしてくれます。
手札にある場合でも歴伝を掻い潜れるカウンターとなるため、非常に頼りになります。

エンチャントの全体除去とアーテイのリアニメイトを兼ねます。
単なる全体除去として使う場面も多いですが、キマイラがいる時は均衡呪文ではないことに注意が必要です。
※均衡呪文とは?
呪文のコントローラーによって効果の変わらない呪文を指す。《ドクター前夜》はⅠ章の誘発は均衡呪文にあたるが、コントロールを奪われた場合Ⅱ章で対戦相手がリアニメイトできることになる。
以降のターンでは
アップキープに《ギックスの残虐》をサーチ
先読でⅡ章から解決、《家路》をサーチ
(Ⅲ章を解決後)《家路》をプレイ
追加のアップキープで《厄介なキマイラ》サーチ
と動くことで家路キマイラを展開できる他、《執念の徳目》をサーチして追加のアップキープでリアニメイトするなどの手段でゲームエンドを目指します。

《ニクスの星原》で墓地からエンチャントを回収すればありとあらゆる無法が可能になり、最後にはエンチャントをクリーチャー化して殴り倒せるので頑張りましょう。

また、ハンド次第ではコントロールをかなぐり捨て《集団意識》と《不朽の理想》を揃えて歴伝で相手を事実上ロックするコンボもあります。
いつまでも大人しくしてると思うなよ!
TIPS
アーテイ自身をサクって打ち消せることは絶対に覚えておきましょう。

墓地のエンチャントは《ヘリオッドの高潔の聖堂》でライブラリーに積み込んでサーチすることでも再利用でき、ライブラリーアウトも回避できます。
《静寂の命令》のサイクリングのドローにスタックして《ヘリオッドの高潔の聖堂》の能力を起動すれば再度《静寂の命令》を構えられます。
《溺墓潜み》の落とし子・トークンを打ち消しに使えることはきちんと認識しておきましょう。
歴伝後も《ラフィーンの塔》はサイクリングせずライブラリーを厚くしておいたほうが強い可能性はあります。
《ニクスの星原》がある時は、アーテイでサクってエンチャントの枚数を4枚にして全体除去を避けられることがあります。枚数を意識しておきましょう。
おわりに
以上、コロッサルのデッキ紹介でした。
コロッサル環境は非常に遊びがいがあるのでせひ皆さんも遊んでみてください。
あまりコロッサルの記事を書いておらず恐縮ですが以下の記事もよければご覧ください。
それではまた、ヒュージな世界で。