『イクサラン:失われし洞窟』 ヒュージ・リーダーズ視点レビュー
はじめに
今回も大量に新規カードが出るのでレビューします。
過去のレビュー記事はこちらから。
今回は通常セット→統率者セット→ジュラシック・ワールドの順にレビューしていきます。
通常セットのみ色ごとに項目分けします。
通常セット
白
最近流行りのパワー参照全体除去。盤面にカードを残せるのが特徴です。
白は実用レベルのパワー2以下も多く、とりわけ《Baldin, Century Herdmaster》(エドモンド本田)ではブロッカーを排除して高打点を叩き込めて相性よし。
《白のガンダルフ》で使えるインスタント全体除去としても《ウルザの殲滅破》と異なる役割がありそうです。
いろいろ悪いことできますが、《恐怖のドールハウス》+無尽持ちの準即死コンボが強烈。
単なる無尽持ちを出すだけで21/21が7体ずつ、《サイバーマン軍団》なら57/57が19体ずつで殴れます。
白単の中ではかなり強力な部類に入るのではないでしょうか。
絶妙につよわいラインの単体除去。
《金粉の水蓮》《エルドレインの玉座》のどちらでも構えられるのはかなりイケてるポイントですね。
スライサーへの軽い対処手段が最近増えていますがWotCはヒュージを意識している…………?
青
範囲が狭いので微妙な気がしますが、最近のアーティファクトの強さならアリなのか…………?
《急嵐のトリクス》なら選択肢に入れてもいいかもしれません。
《深海の破滅、ジャイルーダ》と愛を確かめあったカードです。
単純に4マナのクローンに最低限の強さがあるので、《パリンクロン》を増やしてストーム稼ぎなんかにも。コロッサルへようこそ。
島サイクリング界の大型新人。
青は変則的なマナ加速の多い色ではありますが、《地形形成装置》によるマナ加速を安定させられるのはやはり高評価です。
黒
《生ける屍》内蔵デーモン…………と見せかけて挙動がいろいろ違います。《厳格な者、コンラッド卿》で与えられるダメージが少なくなるように見えますが果たして。
《墓甲羅、ゴーレックス》では《生ける屍》を墓地から回収可能になったと考えるとかなりの強化ですね。
《魂の守護者、ラーボス》共闘にも注目したいところ。
《再活性》内蔵も出るの!?
《真紅の花嫁、オリヴィア》を釣るのがシンプルに強いですね。《死体のダンス》から出すとなんか尋常ではない盤面が作れるのでぜひ。
まだまだ沼は削れそうですね。
赤
実演が宝物になった《創造の技》といった趣のカード。
《徴用》にめちゃくちゃ弱くなったという明確な弱点こそありますが、《頂点壊滅獣》《ドラゴンの嵐》をめくりにいけるのは強いですね。
《炎の踊り手、リオーニャ》でぜひ。
ヒュージの赤5マナは化け物揃いなので、速攻ないならギリギリ採用するかしないかというラインですが、なんとか食い込めそうな1枚。
土地サイクリングで土地枚数を切り詰められるようになった現代ヒュージと宝物生成条件がマッチしているのがポイントです。
先制攻撃で《悪斬の天使》系列と渡り合えるのも本当に偉いです。
ちょっと強いスカイソブリン。ヒュージではこちらに軍配が上がるでしょう。
《古代の証人、アリボー》なら火力を飛ばして追加で宝物を生成するチャンスがあり好相性。さらに《サイバーマン軍団》で増やすと宇宙です。
恐竜デッキの地味アップデート。
少なくない場面でアンブロッカブルな5点は地味に嫌そうですね。
こういう地味という感想しか出ないカードを取り上げているときが、一番ヒュージやってる気分になれます。
サイクリングと継続的なドローを兼ね備えた、《巣守り、ガヴィ》垂涎の1枚……なのかな……。
《荒地》サクってカードを引けるのはとりあえず悪くはないので、山サイクリングの選択肢としては十分でしょう。
赤の6マナ続唱に新戦力が追加。
戦場に出すだけで誘発するうえ、手札に加える選択肢が増えたのもグッドですね。
3点火力も悪くなさそうで、赤にとっては今回一番の収穫かもしれません。
緑
恐竜デッキ待望の強力ドローソース。
《暴走暴君、ガルタ》から出して大量ドローの夢に生きたいですね。
悪用勢は《変わり身のタイタン》の覇権の誘発より先に解決すればドロー枚数を1枚多くできるのを覚えておきましょう。
クリーチャー版《エント最後の進軍》。
カードパワーは《エント最後の進軍》が圧倒的に高いので、《書かれざるものの視認》でめくってフィーバーなどを狙うのが一般的な運用になりそうです。
変わったところだと《涙の氾濫》で出せば一方的に立て直せるのはけっこう面白そうですね。
《世界の咆哮、アラーボ》の威光と相性のいい猫が登場。
落魄を達成すると5マナ9/8が走ってきます。地味アップデートの中ではかなり派手ですね。
森をサーチする価値は低めですが、緑単恐竜では《転置された恐竜》+《お菓子の小屋》のコンボをサポートしてくれます。
ヒュージに欲しいもの全部乗せシリーズ。
爆発力はそれほどないですが、とにかく堅実に何かを残してくれるので、とりあえず入れる枠に食い込めそうです。
ヒュージの緑が欲しいものをかなり持っているアーティファクトです。
恐竜を出してくれるのがとにかく偉く、「全体撃ったプレイヤーをパワー倍にして殴るぞ」という圧をかけながら展開できます。
《東の樹の木霊》との相性も含め、ぜひ試してみたいですね。
多色・無色
《レギサウルスの頭目》が増えた!
ちょっとずつカードパワーが向上しており、恐竜デッキにはうれしい強化ですね。
ヒュージにまあまあ激震走る。
毎ターン発見5はすごいとしか言いようがないですね。みんなで無茶苦茶しましょう。
最初に思いついたのはデッキ内の5マナを全体除去だけにして破壊不能ジェネラルを出すデッキですが、もう少し人の心を持った使い方のほうがいいと思います。
なお、《徴用》できるカードなので青対策としては一切期待しないようにしましょう。むしろ青を強くしてます。
《報奨の祝賀者、イモーティ》の除去としては割と可能性があります。
サイクリングがついてるので《過去起こし》で釣ってもまあまあ強いし、見た目より活用方法は豊富なのかも…………?
《恐怖のドールハウス》《サイバーマン軍団》《旗印》と、強いアーティファクトと相性がいいので見た目より強いです。
マナコスト的にも《Rasputin Dreamweaver》に採用の余地があるのかもしれない…………。
《ボジューカの沼》が全ての色から出てくるようになりました。
土地サイクリングが増えたことにより色マナを出せる可能性も上がっているので、妙にゲームが複雑になりますね。
《溺墓の寺院》のディスカードタイミングには気をつけろ!
統率者デッキ
踏み倒しジェネラルシリーズ。
イモーティと違ってデッキを見せなくていいのがちょっとだけ偉い。
《変わり身のタイタン》で覇権すると7マナ以下の呪文を踏み倒しつつ制約をリセットできますね。何に使うかは任せました。
《海賊の写し》《強制的な勧誘者》《港を滅ぼす者》あたりが釣れるのはかなり魅力的です。
ヒュージの海賊デッキといえば《ケッシグの罠師、アレイナ》と《強制的な勧誘者》によるチェインが有名ですが、海賊の枚数が不足していたのが改善されるかも。
とりあえず何もしなくても土地が戻せるので《太陽のタイタン》として運用できます。
《Lake of the Dead》との相性が最高なので、脱法マナ加速に手を染めたい皆様はぜひ。
もちろん5マナ以上のカードが戻せるようになればパーティの開幕ですね。《消耗した全能》《永遠の放浪者》あたりで遊びましょう。
今回の悪いこと大会会場です。
《クラージ実験体》で遊びたいですね。
土地を起こすほうに着目しても《宝石の洞窟》《ラノワールの再生地》《魔力倉庫》など素でアンタップする土地があって楽しそう。
《ラッシュウッドの木立ち》……うーん……。
《若葉のドライアド》がアーティファクトになって新登場!
ロードとしての性能もかなり向上し、親和デッキでも輝くようになりました。
《すべてが塵と化す》を撃ちたいときはノームなのが役立ちそうです。
けっこうとんでもないことが書いてあります。
とりあえず《幽霊議員オブゼダート》なら最終カウンターを踏み倒せますね。
人間を指定して《嵐前線の乗り手》を出してもいいですが、《ゴライオンの養子、アブデル・エイドリアン》の話を延々するだけになるのであとは割愛。
恐竜6体並べて《冒涜の行動》で勝ち。
こういうのでいいんだよこういうので。
相当なアドバンテージを稼ぎ出すので恐竜デッキで活用しましょう。
災厄の末裔を名乗るなら3点火力とライフゲインも飛ばしてほしかった。
6/6飛行絆魂速攻は単体でも十分なスペックなので、吸血鬼シナジーを考えずとも召集が活かせるデッキなら採用を検討できそうです。
吸血鬼デッキなら突然高打点を叩き出して《ヴィズコーパの血男爵》を覚醒させたいですね。
ジュラシック・ワールド
条件つきの全体除去と見せかけて、即死コンボパーツでもあります。
《髪張りの琴》がプチ《狂気の祭壇》に変化するのを利用して、《霊体の先達》のようなリアニメイト能力を持つクリーチャーを出し入れし続ける手段と合わせて無限切削になります。
毎度おなじみ《ゴライオンの養子、アブデル・エイドリアン》で活用しましょう。
《厄介なキマイラ》を渡されているならサクれるし相手がコントロールしていても戻せるし、キマイラ対策のために生まれたカードなのかもしれない。
コロッサルをやるなら買おう!
めちゃくちゃ強い!
序盤にサイクリングでクリーチャーをコンスタントに墓地に送っておくだけで、中盤以降はがっつりアドバンテージを供給します。
発見は続唱と異なり手札に加える選択肢があるのを最大限活用できますね。
現代ヒュージに完璧に噛み合った動きであり、カラーリングの強さも相まって注目です。
パワー4以上が6体くらいなら普通に並びかねないフォーマットなので、生き残れば怪物化できるのではないでしょうか。
《生ける屍》で相手にも大量展開を許してしまうときのリカバリーになりますね。自分のクリーチャーも全滅してる? 気のせい気のせい。
色拘束はやや厳しいものの、緑のマナ加速が使えるので出せないことはあまりないでしょう。
《睡蓮の原野》《さびれた寺院》で出せてしまうので《熟読》で手札を整える動きがスムーズにできるのも高評価。
《殺戮の暴君》《石蹄獣の酋長》あたりで気持ちよくなっていきましょう。
カラーリング・種族ともに速攻が付与しやすく1体貪食して9/9で走るのがかなり偉そう。
恐竜デッキもいいですが、人間やトークンに寄せたサムトなんかでも悪くない気がします。
おわりに
《内なる太陽、チミル》を筆頭にヒュージの環境を面白くしてくれるカードがたくさんありそうで楽しみですね。
レベル分けの制定後初となるセットということで、フレンドリー、コロッサル共に新たなデッキの活躍を期待しています。
それではまた、ヒュージな世界で。
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