【ヒュージ・リーダーズ】14Lands黒単サイクリング【修羅のドミヌス、ドリヴノッド/Drivnod, Carnage Dominus】
はじめに
『指輪物語:中つ国の伝承』がもたらした1マナ土地サイクリングサイクルは、ヒュージリーダーズにも少なからぬ影響を与えました。
正直この5枚の活用法だけで語ることがありすぎるのですが、今回は《カザド=ドゥームのトロール》をはじめとするサイクリングできるクリーチャーをふんだんに投入した、黒単サイクリングをご紹介しようと思います。
なぜ黒単なのか
土地サイクリングには本当に多種多様な使い方があるのですが、黒は特にシナジーの幅が広い色です。
さっそく見ていきましょう。
墓地シナジーが豊富
やはり黒を採用する理由といえば豊富な墓地利用です。
《生ける屍》は言わずと知れた強力なカードですが、サイクリングによって墓地にクリーチャーを溜めることで早いターンから大量展開を狙えます。
《厳格な者、コンラッド卿》は墓地にクリーチャー・カードが落ちるだけでダメージを与えるサイクリングと相性抜群の一枚。
リアニメイトでもダメージが誘発するなど、黒いカード全般と好相性です。
今回の統率者である《修羅のドミヌス、ドリヴノッド》は高いパワーと破壊不能により攻防に亘って活躍できます。
墓地のクリーチャーの活用法のひとつであり、クリーチャーを死亡させるメリットを加速させることから抜擢しました。
沼が手札に入る
《陰謀団の貴重品室》等の存在により、沼は大量に存在することがマナ加速に直結します。
土地サイクリングはデッキ内の沼の枚数を増やさずに沼を確保する助けになってくれます。
加えて、黒には土地をサーチすることでマナ加速に繋がる《女王への嘆願》が存在します。
このカードを最速でキャストするには3ターン目に黒マナ3点を用意したいですが、土地サイクリングのおかげでより安定して3ターン目に黒マナ3点を実現できます。
また、デッキ内の沼をサーチし、デッキ内の土地を限界まで削ることで切削での墓地肥やしもアタリを引きやすくなります。
ということで、黒単が優れていることがおわかりいただけたでしょうか。
では、ヒュージらしからぬ土地枚数のデッキを見てみましょう。
デッキ
土地枚数について
14枚はヒュージのデッキとしてはほぼありえない枚数といえるでしょう。
統率領域に《荒地》があるので土地は削って問題ないように思えますが、「強力なカードはダブルシンボル以上が多いので色マナが出ず何もできない」というのがありがちな失敗です。
なお、標準的な土地枚数についてはヒュージ委員会直々に指南記事が出ているので必見です。
しかし、このデッキに関して言えば土地14枚でも色マナで困ったことは一度もありません。
このヒュージの常識を覆す安定性を実現しているのが黒の誇る沼サイクリング四天王です。
レガシー級の生物《カザド=ドゥームのトロール》
威迫付与が便利な《鬱牙のやっかいもの》
全体除去にも対応《注入クロコダイル》
旧枠モダンで活躍《よじれた嫌悪者》
と、メイン用途はサイクリングながら、なかなかスペックの高いクリーチャーが揃っており、墓地から釣るのにも便利です。
さらに《通りの悪霊》《遺棄地の恐怖》《イフニルの魔神》の通常サイクリングも合わせれば土地19枚と同じくらいの安定性で回せます。
なんと《地形形成装置》キープも余裕。
プレイの指針
能力も強いので勘違いしがちですが、ドリヴノッドは殴りジェネラルです。
初期ライフが25と少なく、削り合いになりやすいヒュージにおいて破壊不能つきパワー8の圧は強烈です。
これを活かすため、基本はドリヴノッドを出すまでに墓地にクリーチャー・カード3枚を置くことを目指していきます。
後は破壊不能付与を構えつつ「ドリヴノッドで殴り、死亡誘発持ちをブロッカーに立てる」のを基本的戦法とします。
言うなればティンべーとローチンですね。
ドリヴノッドだけで殴り切るのはけっこう大変なので、最後は《夜の星、黒瘴》《アスフォデルの灰色商人》《厳格な者、コンラッド卿》などのダメージ源を絡めて削り切ります。
もちろん黒の定番であるリアニメイトで大量展開を狙ってもいいでしょう。
オススメカード紹介
コスト軽減がデッキの動きと合致した1枚。
初手にあれば3〜4ターン目に出せる脅威としてマナ加速なしキープも視野に入れます。
禁止された《具現の技》の枠に投入した、ゆるめの墓地対策にもなる大量リアニメイト呪文。
打点の大幅な向上の他、腐乱により死亡誘発を能動的に発生させられるのも面白いです。
他のデッキでもけっこう強いと思うのでぜひ。
《プレデターの館長、グレヴェン》は特に相性抜群です。
瞬速はほぼつかないですが、単純に黒の全体除去としてかなりの高スペックです。
単色デッキの全体除去といえば《雪上の血痕》も定番でしたが、氷雪土地5枚はこのデッキでもかなり大変なので、今後は第一候補はこちらにすると思います。
ブロッカーの排除と死亡誘発とボード形成を行える、デッキと完璧に噛み合った1枚。
だいたい5割でクリーチャーが増えることもあるのがうれしい。
《盗み取る融合体》で予示したカードはトークンではないので生け贄にできるのは覚えておきましょう。
おわりに
土地サイクリングデッキ、いかがだったでしょうか。
これまでも《巣守り、ガヴィ》《欺瞞の神、フィナックス》などサイクリングを軸にしたデッキは存在していたのですが、沼サイクリングはここ1年で大量追加があって成立したデッキのため、認知度も低いかと思い紹介しました。
黒の墓地にクリーチャーを送りたいデッキであれば幅広く使えるテクニックなので、《塵の活用者、オスカー》や《ティンベー》でもぜひ試してみてください。
ヒュージの土地の枚数は奥が深く、デッキによっては24枚や42枚も試したことがあります。
皆さんもぜひいろいろ試してみてください。
それではまた、ヒュージな世界で。
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