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ワクチンパスポートの是非

海外で先行しているワクチンパスポートに関して、日本でも導入されはじめています。

ワクチンパスポートには賛否両論あり、一概にどちらがいいとはいえないものかと思います。
その中で我々はどう向き合っていくべきなのでしょうか。

日経新聞を投資に活かすことを目的に、気になった記事を取り上げていきます。
投資初心者たる私が、その記事を見て、調べ考えたことを発信していきます。

ワクチンパスポートの利用

接種証明、地方で広がり:日本経済新聞

京都府亀岡市、埼玉県草加市、群馬県、沖縄県石垣市などで導入が始まっていることが報じられています。

事業のために提示するものや、一般消費者に特典を与えるものなどが紹介されています。

事業のためというのは、例えば客先訪問などの際に、提示するためのものです。
客先が個人宅である水道業者などでは、ワクチンを打っているかを確認されることもあるようです。

一般消費者への特典では、旅行代金の割引や飲食店などでの特典などが計画されているようです。

ワクチンを打つのは何のため?

ワクチンがなぜ必要になるかを考えるとこからはじめたいと思います。

そもそもワクチンを打つのは何のためでしたか。簡単に説明すると、
ワクチンは感染を予防するものではなく、事前に自己の免疫系にウイルスに対する抗体を得るものです。つまり、万が一体内にウイルスが侵入してきた場合、速やかに応答することで重症化を防ぐというものです。

抗体は一度できてしまえば二度目以降の応答では速やかに生産することができるようになります。そのため、ウイルスが増殖する前に叩くことができるというわけです。

ここで重要なのは感染しないわけではないということです。あくまでも、感染してもすぐ叩けるというものです。

ワクチン接種は自己の判断で行うべきであり、何人も接種に関して強制していいものではありません。

ワクチンパスポートは必要か

さて、ここでワクチンパスポートの導入意義について私見をまとめます。
ワクチンパスポートはワクチンを打つことにインセンティブを与えるものです。打った方が良さそうだ、打たなきゃ困ると思わせるように誘導しているものだと思います。

その意味で、ワクチンパスポートはワクチン接種の自由を半ば制限するものであり、好ましいとはいえません。

しかしここで、視点を戻してワクチンパスポートの意義について考えてみます。
ワクチンを打ってほしいのは、重症患者を減らしたい、医療体制が逼迫することを防ぎたいという願いがあるからだと考えられます。

重症患者が多すぎることで起こる、適切な治療を受けられない人の発生を未然に防ごうという考えです。
ここまでは納得できる内容かと思います。

しかしその先の、ワクチン打ってるなら旅行是非してね、ワクチン打ってるなら飲食店たくさん行けるよ、と言った施策には疑問が残るところです。

今までの生活にプラスしてワクチンが在ることでその効果は想定通りの効力ではないでしょうか。人の動きを活発化させれば、感染者が増える可能性は十分に在ります。ワクチンで重症化率が下がっても、感染者という母数が増えれば掛け算の結果はワクチン接種前と同じかもしれません。

さらにはそうしたことを行政が行うことで、ワクチンについて接種している方が正義だと勘違いを呼ぶでしょう。ワクチンを打たないことは悪ではありません。
本当の悪は、ワクチン接種について善悪を押し付ける行動です。

結論として、ワクチンパスポートがあれば何しても良いような誤解を与える運用は全くもって好ましくないものだと考えます。

経済を正常化するためには

もっとも望まれるのは治療薬です。自宅でも薬があれば症状を抑えられ、完治できるような治療薬があれば、それは正常化に向かっても良い常態と言えるでしょう。

現在、治療薬として、抗体カクテル療法と言われるものが承認され、実際に適用されています。しかし、こちらはまだ自宅治療で使える状況ではありません。

かといって、治療薬の完成を待つだけではじり貧です。なんとか経済を動かしたい。その気持ちは納得のものです。(とはいえ治療薬として、飲み薬が実用化するのもまもなくと言われていますが)

そこで、出てきたアイデアが各国のワクチンパスポートですね。ワクチン打ってるなら行動制限しないよ、出掛けていいよ、というような条件を提示したわけです。
しかし、インフルエンザだって毎年ワクチンを打つようなものです。今回も同様にやがて最初のワクチンでは対応しきれなくなりますから、ワクチン打ったから許すというようなざっくりした施策は限界があるでしょう。

そもそも、感染を防ぐものではないですからね。

その上で、経済と感染抑制を両立するのであれば、出歩く人々がウイルスに感染していないと言うことを示すのが一番もっともらしいように感じます。
しかし、PCR検査も万能ではありません。生き物(ウイルスは定義では生き物ではないですが)を扱う上で100%は保証しきれないものです。

しかし、少なくとも客観的にみて、ウイルス持ってなさそうだと言える人が出歩く分には少なくとも、感染爆発の危険性は抑えられるだろうという考え方はあってもいいのではないかと思います。

まとめ

私は、ワクチンパスポートには賛同できません。

しかし、経済を動かしたい気持ちは納得できます。なので、せめてPCR検査程度でいいから陰性を確認できた人について行動を認めるくらいの方が良いのでは、と私は思います。

重症患者を減らしながら、経済を動かすのは簡単なことではありませんし、今日正解と思えたことが明日にはあり得ない失敗となっているかもしれないほど現状は不安定なものです。

是非とも、もっとも根幹に在る、避けたいことを忘れずに軸を持った施策が実施されていくことを望んでやみません。

一方で現在の子どもたちは感染拡大によって、年に一度しかない行事を、一生に一度しかない行事を経験できずに過ごしています。
その事に苦言を呈することもできずにです。

そう思うと、私は現状の行動制限は必要かもしれないと思うところがあります。

この問題については様々な立場、様々な考えがある問題ですから、一意に定まる解はないと思います。
ただ、大切なことは自分なりの解を述べられるくらいには考えておくということではないでしょうか。


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