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小説【推しが114人もいる俺 最強!!アイドルオーディションプロジェクト】第1話 えっ!アイドルのオーディション!?

2023年4月
ここは千葉県某所のオムライス屋さん
そこに将来アイドルになる1人の少女が
なにやら雑誌のとあるページを開き、オムライスを食べる手を止めたまま固まったように動かなかった。

私はアイドルに憧れる普通の女子。
茂木坂というグループに大好きな推しもいるアイドル大好き少女だ!

スプーンを持ったまま固まっている誰が見ても可愛いもう既にアイドルのような容姿のこの子は、キレイな長い黒髪の目のパッチリした女の子。

私がなぜ固まっているのかというと、たった今アイドル雑誌でアイドルオーディションの記事を見つけたのだ。
「アイドルオーディションプロジェクト?」
私はその記事を食い入るように読んだ。

「ぬわ~にぃ?!あなたもアイドルになってみませんか?!
こ、これは!憧れのアイドルになれるチャンス! しかも最終審査に合格すれば、新しく結成される『STAR☆TUP』に特別メンバーとして加入できる!?」
「しかもこのオーディションあのアイドルのプロデュースで右に出るものはいないと言われる超超超有名な秋山智!!?」
「これ危ない詐欺広告じゃないよね!?
ちゃんとしたアイドル雑誌のB・T・Gに掲載されてるし💦」

私はその記事を見て、気持ち的にはもうすでに応募してしまっている!
このオーディションに最後まで残って、私は絶対に合格して新アイドルグループ『STAR☆TUP』に入るんだ!!

とはいえ、私は今まで何度かアイドルのオーディションを受けてはいるものの、いいところまでいってもなかなか受かるのは難しかった。
ましてや今回はこれだけ有名なプロデューサーさんのオーディションだもんね。
私なんかがこんな大きなオーディションに受かるものなんだろうか、、、、

なにやら詳細に目を通すと1万人の中から7~11人ほどの狭き門らしい。
「可愛い子が沢山集まるんだろうなぁ、、、絶対無理っぽい」

ただこの女の子かなり楽観的な性格なため
『まっ!落ちたら落ちたでしょ!やってみなきゃわからんし、応募しないで後悔するのは絶対に嫌!』的な考えの持ち主であった。

不安が募る中、私はその場でアイドルになる為のオーディションを受ける決意をした。
私は早速、ネットで先程の雑誌の中にあったオーディション記事を検索してみる。

『あっ!あった!!これだ!』
早速アイドルオーディションの応募フォームに情報を入力した。
記入内容は年齢と身長体重血液型などの基本情報に加えて、特技や趣味などを簡単に打ち込んだ。
他にも自己PR欄があったけど、何を書いたらいいのかよく分からなかったので適当に埋めておいた。
そして最後に送信ボタンを押した。
するとすぐに返信メールが来た。

メールの内容は1次オーディションの場所と時間が書かれていた。
「こんなすぐ返事くるの?💦」
まぁでもアイドル界では凄く有名な方のプロデュースだし、私の年齢的にも最後のチャンス!いや、遅いくらいか💧‬
誰にも言ってないけど、すでに1次オーディション会場に行く気満々である。

そして10日程がたった頃。
今日はメールで指定された1次オーディションの日だ!
勇気を振り絞ってオーディション会場に向かう。
1万人も募集してることもあり会場は全国7箇所でひとつの会場だけでも何日間か開催され、私は東京のオーディション会場だった。

私は東京には何度も行ったことがあったので迷わずに行くことが出来た。
会場に着くと長蛇の列が出来ていて、オーディションの参加者は今日だけでざっと100人以上はいると思う。
「うわぁすごい人~そりゃ有名プロデューサーの秋山智プロデュースのアイドルオーディションだもんね💦しかも可愛い子が結構いるじゃん!こんなにいっぱいいたら私なんかが受かるわけないよね、、」

でも私には絶対にこのオーディションに受かりたい理由がある!このオーディションじゃなきゃダメな理由があるのよ!
もうずーっと大好きで私の最推しのアイドル!茂木坂46の内藤飛鳥ちゃんと同じプロデューサーさんのプロデュースするアイドルなんだよ?✨
憧れの崇拝するあの人に少しでも自分が近づける気がするでしょ!?
私は自分の憧れるあの人みたいになりたい!

不安になりながらも列に並び自分の順番を待つことにした。
私の番が来て会場に入ると、そこには20代後半から30代前半くらいの審査員?らしき女性が立っていた。
「では自己紹介をお願いします」
「はい!千葉県から来た佐藤花です!」

そしてなんと!ここから私のアイドルとしての人生が始まることになろうとは!
自分でも想像がつかないほど今までの人生で経験したことのない!めっちゃくちゃ濃い夏が始まろうとしていた‼️

振り返ること1週間前、、、
私は自室のベットの上に寝転がりオーディションの記事を眺めていた。
「お母さんになんて言おう。お父さんだってお兄ちゃんだって、、、
私がまたアイドルになりたいなんて言ったら反対されるのかな?」
すると
「花、、ちょっといいかしら?」
1階からお母さんが私を呼ぶ声がした。
「なにー?」
「今ちょっといいかしら」
「うん、いいよー」
お母さんが私の部屋に入ってきた。
私はアイドルの雑誌を慌てて隠した。
「な、なに?どうしたの??」
「花、あんた最近なんかあったでしょ?」
「えっ!なんで??」
なんで分かるの??
「花は嘘つくの下手よね。顔に書いてあるわよ」
「うっ、、」
私は両手で顔を覆った。
「実はこれ、、」
とオーディションの記事をお母さんに見せる。
「あんたやっぱりアイドルになりたいの??」
「うん!なりたいけどみんなが反対するかもと思って言えなくて、、」
私は正直に話した。するとお母さんはこう言った。
「花あんた茂木坂が狂ったように好きだもんねぇ」
「実は私も昔アイドルになりたかったのよ。でもお父さんに猛反対されて諦めたのよね。あ、あんたのおじいちゃんね。」
私はまさかのカミングアウトにびっくりした!お母さんはこう続ける。
「でもおじいちゃんと違ってあなたのお父さんはね、花には好きなことをさせてやりたいっていつも言ってるの。だから花は好きなことやっていいのよ」
「そうなんだ!じゃあ私今回のアイドルのオーディションも受けてもいいの!?」
「もちろんよ!花は可愛いし今度こそきっと受かるわよ!」
私は嬉しくなってお母さんに抱きついた。
「ありがとう!私頑張る!」
そして今日オーディション当日を迎えたのだ。
会場にはたくさんの人が集まっていて緊張する。
でもここまで来たらやるしかないよね!

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