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忘れられつつある地域の資源を甦らせたい!「関の浦再興プロジェクト」vol.4〜粟島清掃大作戦!!~2023年夏~のご報告
粟島清掃大作戦!!~2023年夏~
2023年8月12日・13日の2日間かけて、陸からアクセスできない粟島の姫路浜の清掃を実施しました。
当日は私たちの他にプレジャーボートを浜につけて遊んでいたグループもいましたが、何年も(もしかしたら何十年も)清掃されてこなかった浜の清掃です。
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約400mのビーチの粟島・ヒメジ浜に長い年月をかけて溜まった漂着ゴミを2日間でのべ約40名で回収しました。
回収した漂着ゴミの総量はコンテナおよそ2杯分。
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ゴミは草や竹によって風から守られるように溜まっていたので、身体をかがめて下に入り込むようにして回収する必要がありました。
また浜が長かったため、回収したゴミを持って移動するのも大変でした。
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仮説と検証。そしてホットスポットの発見。
今回の姫路浜での清掃活動は相当量のゴミが回収可能だろうと、実施前から以下の仮説を立てて臨みました。
粟島の南端と、積(地名)の間が最も狭い。
>>>つまり、潮の流れが最も急。
その流れにより、干潮から満潮に向かっている時間帯には東から西に潮が流れる。
>>>つまり、潮の本流は西へ。ただし、本流から外れる反流は姫路浜の前で渦をまき、この本流と反流のいずれにもゴミが乗る。
浜の前にゴミが滞留している時間が長いほど風や波の影響によって浜にゴミが打ち上げられやすい。
>>>つまり、浜に打ち上げられたゴミは、風の方向によっては草むらに転がり、海に再流出しにくくなる。
関の浦の前も同様に反流が生じやすいためゴミが漂着しやすく、且つ再流出しにくい場所となっており、今回の姫路浜と地理的な条件が非常に似ていました。
今後の清掃スポットの選定の参考にしようと思います。
昔は道になっていたという場所と浜の間に、漂着ゴミを濾すように竹が生えてしまい、大量のゴミが溜まっていた場所が終了間際に見つかり、大きなものは運び出しましたが、まだまだ残っているのが心残りとなりました。
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新たなる仮説。海岸清掃の必要性。
今回の活動を通じて、浜と山側の間に生える木の根とその地面と一体化していく漂着ゴミを見ることができました。
漂着ゴミのようなプラスチックを多く含んだ土で植物はどのように育つのか?
科学的なことはよくわかりませんが、漂着ゴミと一体化した土は脆そうですし、栄養もなさそうです。
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もしも海底でも同じようにプラスチックが溜まってしまっているとしたら、海藻が生えにくい環境になっているのかもしれません。
そして、海藻が生えないと魚が産卵する場所がなくなり、魚が獲れなくなります。
海ゴミを回収する理由や必要性は様々あり、それぞれの立場で決めればよいことですが、個人的には時間をかけてこの海ゴミと海藻の関係について考えてみようと思いました。
ご協力おねがいします。
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