遠隔で冷やしてくれ(2022/07/04月)
ネッククーラーというものが流行っているらしい。首に巻くとひんやりして気持ち良いという暑さ対策グッズ。
こういうものの情報って世の中の人々はどこで仕入れているんだろう。全く聞いたこともなかったようなものが気付いたら常識になっていることが多いんだよな。私が流行に無頓着すぎるだけなんだろうか。
それはさておき、話題のネッククーラーを使うと「冷たい飲み物入りの缶を首に当てたようなヒンヤリ感」を長時間維持できるんだとか。暑がりな人間にはかなり魅力的な機能だ。
ただ、個人的には、こういう身体への密着度が高いグッズってあんまり購買意欲がそそられないんだよな。汗っかきな体質のせいかグッズを外したら汗が付着していたりすることが多く、それがものすごく嫌なのだ。
ヘッドホンよりイヤホンの方が好きだし、帽子より日傘が好きだ。腕時計をつける習慣もないし、マスクもこういうご時世でもなきゃつけたくない。
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私には変な潔癖があるのかもしれない。
よく聞く「潔癖症」には、自分の体や身の回りのものに汚れや菌が付着するのを極端に嫌う性質というイメージがあるが、私の場合は、自分の体が汚れるのはさておき、身の回りのものが汚れることへの嫌悪感だけが強い。
なんとなく「自分の体は代謝で皮膚が入れ替われば汚れを取り除けるのに対し、物は洗っても汚れを完全には取り除ききれないかもしれない」という強迫観念があるような気がする。(強迫観念というほど深刻なものではないけれど)
あと、自分の身体を汚く見積もりすぎているというのもあるのかも。私はイヤホンの貸し借りへの抵抗が強いタイプだが、これは相手の耳に触れたイヤホンが嫌なわけじゃなくて、自分の耳に触れてついた汚れがイヤホン経由で他者にも触れてしまうのが嫌なだけだ。
こういうことって誰にでもいちいち説明するわけにもいかないんだよな。高校生くらいの頃、少しだけイヤホンを貸してくれと知人に頼まれたことがあったが、理由を詳しく説明する間もなく断ってしまったので、その人にあらぬ誤解を与えて傷つけてしまったかもしれないと少しだけ後悔が残っている。
人間の身体なんて、実際はみんな同じくらい綺麗だし同じくらい汚いんだろうな、清潔さへの意識が極端に振り切れているわけでも無い限りは。
それをわかっていても苦手なものは苦手だ。頭で理解することと強迫観念を振りほどくことはイコールじゃないんだと思う。
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ずいぶん話が逸れちゃった。ともかく、私は身体に装着しないタイプの暑さ対策グッズがほしいです。時間があるときに探してみようかな。(「時間があるときに」なんて言っている内にいつのまにか夏が終わり、つぎの夏が来るころにはこのことをすっかり忘れている、というのはお約束の展開。)
そういえば、去年のこのくらいの時期には、ハンディ扇風機みたいなのがいつの間にか流行っていた気がする。毎年こういう新グッズが登場するものなんだろうか。一年に一度現れる暑さ対策専門の発明王みたいな人でもいるのかな。
次回作は肌に触れないタイプの発明でお願いね。
終わり
美味しいご飯を食べてあったかいお風呂に入ってぐっすり寝ろ