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遅すぎるより早すぎるほうがいいのか

第3波とされる患者数増加に伴い,「政府の対応が遅い」と各所で報じられています。

では,早め早めに手を打っていたらどうなっていたでしょうか。

思い出したいのは,第1波のときの緊急事態宣言です。このときは,逆にやりすぎだったという意見がみられました。

結局のところ,きわめて皮肉なことではありますが,早め早めに手を打てば,当然被害は少なくなるものの,その恩恵は目に見える形として実感しづらくなります。

今回,予想もまったくせずに後手後手に回ったわけではなく(もしかしたらそうだったのかもしれませんが…),ある程度のダメージを示してから抑制政策を打ち出すしかなかったのだろうと想像します。

予想といえば,Googleの感染数予測サイトが話題となっていました。

第1波のときも予想グラフを公開しているサイトがありましたが,その後どうなったのでしょうか。

こちらではある日を境に計算をとりやめにしていたみたいですが(第3波到来に伴い再開しているようです),AIに任せることができると余計な誹謗中傷なども回避できるのだろうかと思いました(もちろんGoogleとはいえ背景には人間の手作業があるとは思いますが)。西浦先生も本当に気の毒なことに一部で叩かれていましたが,やはり日本版CDCは必要と思います。それにしても,実装まで1年未満とは驚異的なスピードと思いますが,有事の際はそれでもようやくかと感じてしまいます。

話は戻りますが,早いうちに(2週間先を見越して)抑制政策をしていたら,緊急事態宣言の経験を活かしていないのかと批判があったことでしょう(そもそも緊急事態宣言の効果をきちんと検証できていないという指摘があるわけですが…)。

政府の肩をもつわけではありませんが,行動経済学的視点も考慮した政策決定は,きわめて高度なオペレーションなのだと思います。サイエンスだけでは人間は動かないですから。



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