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銀河鉄道999(1979)
スリーナインおもしろかったよ。
原作を忘れたから思い出すつもりだったけど、原作と全然ちがう。笑
40年前の映画だから今さらだけど、
鉄郎が美少年になってて、原作のがに股のどんぐりみたいな眼をした少年じゃなかった。
ハーロックとか、エメラルダスとか、他の作品のキャラクターが出てくる。
お母さんを殺されて、機械の体をもらうためにアンドロメダに行くというのは話の構造は同じだけど、
どうして機械の体になりたいという、動機がまったく変わってた。
お母さんを殺した機械伯爵は、マンガだとすぐに死ぬはず。伯爵を倒して、母の仇を打った後でメーテルと旅に出るのに、映画では、機械伯爵を倒す長い旅に変更されてた。笑
鉄郎はメーテルの正体はわからないけど、自分の信じたものだし、男に二言はないから、どんな結果になるかわからないけど、機械の体をもらうという信念を貫き通す少年だった。
映画だと人間が機械になって、これ以上、美しい人間の心を失わないように、機械の体をくれる惑星を壊すという意味不明なヒューマニズムに変わってて、残念だった。自分を騙したといってメーテルに悪態をつく往生際の悪さも、鉄郎はそういう少年じゃないと思う。
そもそもアンドロメダに行けばタダで機械の体をくれるから行くのであって、大金さえ払えば地球でも機械の体になれるから、アンドロメダにある惑星を破壊しても意味ないよ。。。
ハーロックも鉄郎も松本零士の作品に出てくる男は共通の人生哲学をもってるけど、2時間の映画じゃ描けないのかもしれない。
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たぶん劇場版は松本零士が関わってない。
マンガはお祖母さん家でもらった数冊を読んだ後は図書館で読んだよ。小学生の時よく読んだけど細かいエピソードは覚えてない。
同じアニメでもテレビアニメ版はスタッフが違うし、こっちの方が原作に近いと思う。アニメ見たことないけど。
見る前は、テレビアニメがものすごく長いし、それを短縮して再編集したのを映画にしたと思ってた。
たぶん監督が原作を最後まで読んでない。。。
機械伯爵って初めの10ページくらいの話だから、それを最後まで引っ張り続けるって、怠慢だと思う。
「彼も昔は暖かい心をもっていた」とか、機械になると人は心を失うから、鉄郎がアンドロメダ終着駅の星を壊すきっかけになってる。
マンガでもこの星を壊したと思うけどなんでだったかな。。。
「メーテルを信用するな」
っていう老人の最期の言葉が頭をよぎって、おれを騙したとなるけど、
メーテルがいい人か悪い人かそれはわからないけど、そんなことはどうでもいいと心にしまって運命を受け入れる、いさぎよい諦めがマンガだとよく描けてた。
「機械」と「人間」、「善」と「悪」という価値二元論は宇宙の時代には通用しないよね。
海賊のハーロックとか、ガンフロンティアという無法な星が映画でも登場するのにね。
アニメーション監督のりんたろうさん、「幻魔大戦」というアニメ映画も見た。
原作は平井和正というハードボイルドなSFを書く作家の大長編で読んだことない。石ノ森章太郎と共作のマンガ版もある。
「幻魔大戦」も地球に国境はない、美しい自然、動物たちの地球を守れ、という話になってたけど、これもかなり原作とは違う気がする。