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医学部面接の「面接落ち」を医学生が解説します

2月下旬は私立医学部の合否が出揃う時期で、SNS上では合格報告が飛び交います。

後輩は受かったかなーとか思って見ていると、落ちてしまった人で、

・「面接がもう少し上手くいけば受かった」
・「面接落ちした」
・「面接手応えなかった」

と理由を添える方々がいました。

なるほど面接落ち。これは1番つらい。

面接会場であれだけ良さげな雰囲気を出しておいて、あっけなく落とされる。プライドが傷つけられます。

落ちてしまった皆さんも、ほとんどの方は真剣に医師になりたくて面接に臨んだはずです。

二次面接にも色々種類がありますが、基本は医師を志す理由を表明しますから、そんな真剣な思いを否定されたように受け止めてしまうかもしれません。

しかし、本当にそうでしょうか?本当に医師に不適格だから落とされたのでしょうか?

ここでは医学部のいわゆる面接落ちについて解説していきます。

・医学部における面接の意義

この章だけはChatGPTで出てきた情報へ実際に体験した医学生の視点からコメントします。客観性が欲しいので。


医学部の面接は、単に学力や知識を問うだけでなく、医師としての適性や人間性を総合的に評価するための重要な手段とされています。具体的には、以下の点が挙げられます。

1. 対人コミュニケーション能力の評価
医師は患者やその家族、同僚と円滑なコミュニケーションを取る必要があるため、面接を通じてその適性が測られます。

A.その通りだと思います。質問に対して適切に答えられるか、会話ができるかを試されています。

2. 倫理観と人間性の確認
患者の命や健康を預かる職業として、強い倫理観と誠実さが求められます。面接では、志望動機や自己の内面に関する質問を通じて、これらの資質が評価されます。

A.概ねその通りです。倫理観に関しては1番重要かもしれません。ここで人としてマズイ発言をしてしまうと一発アウトです。

例:「医療費削減のためにがん治療を諦めていただく。」

とかですね。

3. ストレス耐性や柔軟性の把握
医療現場では予測不能な状況や高いストレスがかかるシーンが多いため、面接でその対応力や柔軟性を見極めることが意義とされています。

A.うーん。どうでしょうか。面接でストレス耐性を見極められているかと言うとそんな気はしません。普通に終始穏やかに会話して終わりとかもあります。
何とも言えないところだと思います。

4. 志望動機と自己分析の深化
受験生自身が「なぜ医師になりたいのか」という問いに答えることで、自己理解を深め、将来の目標や価値観を明確にする機会ともなります。

A.志望動機は重要です。ここで口籠るのは流石に準備不足かと思います。
私は親族が癌で亡くなったことを話しました。
ちなみに、私は志望動機を言った後に、それだけ?と聞き返されたことがあります。ストレス耐性云々かもしれませんが、本当に浅いと思われたとしたら恐ろしい話です。(確かに簡潔にしすぎたのは否めませんが)

・面接の評価基準

さて、次は評価基準についてです。
ほとんど上の内容と被るので、ここは私の憶測であり得る評価項目をあげてみます。あくまで憶測です。

・親の職業

これはあると思います。なにせ受験票に親の職業欄がありますから。
開業医とか、どこぞの教授とかだと高評価だと思います。私の場合、「お父さんが医者なんだね」とニッコリしながら確認されました。初っ端で。
こういうのは普通に引きます。
(親が昔熾烈な教授戦をやり合った都合で面接0点を記録してしまった友人がいます。一家一門ということでしょう。そういう例もあるので人によっては諸刃の剣です。)

・課外活動の実績

面接に賞状から成績表まで何から何まで持って来させる大学もあります。

・一次試験の点数

面接相手は一次試験の結果を知っています。
私はある英語重視大学で、言及していないのに「英語は問題なさそうだね」と言われたことがあります。
大学によるでしょうが、少なくとも心象には影響していそうです。一次の手応えと矛盾したことは言わない方がいいと思います。

・実際の採点方法と得点

これは特殊な予備校で教わった話をそのまま書いておきます。

〈採点方法〉

まず、大前提として面接は適当に雰囲気で採点しているのではありません。

試験官の手元には、チェックシートが用意されています。
実際に手元をよく見ればわかるんですが、ペンでチェックを何個も入れながら面接しています。
(しかし実際は緊張してたり、遠かったりで気づかない人もいると思います)

大学によって違うはずですが、
・会話できるか
・論理的か
・落ち着きはあるか。

のようなところにチェックしているんだと思います。

実際に一問一答で答えた瞬間にチェックを入れられたことがあります。あの勢いはきっと減点でしょう。

〈得点〉

段階評価か、加点方式か。これは募集要項に書いてあるはずです。

段階評価の場合は基本はABCDE、加点方式は筆記試験に加点されます。

加点方式の場合はわかりやすくて良いですね。

しかし、段階評価はどうでしょうか。

みなさんは、段階評価の場合はどうなっていると思いますか?

ここがこの記事で伝えたかったことです。

きっと面接落ちしたと思っている方は、この段階評価を勘違いしてるんじゃないでしょうか。

段階評価ではここではABCDE(Aが最高)で説明します。

この場合、Aなら加点、Eなら不合格(不適格)、それ以外なら加点なしです。

私は段階評価は段階的に加点されると勘違いしていて、せめてBか、悪くても Cはとりたいなんて考えていましたがそれは無意味でした。

これは面接という定量的に評価しづらい試験への最大限の配慮かもしれません。本当に優れているなら加点。それ以外への扱いは同じ。(なおE)

募集要項によく目を通してみると、極めて優れていると判断された場合は加点します、のような記載が見つかると思います。全部ではありませんが。

つまりそういうことです。

・つまり面接落ちとは?

さて結論です。

結局、面接落ちと言われているものは多くの場合、筆記試験の点数が足りなかっただけです。

面接で本当にやらかした場合だけ別。

最後にまとめると、

・面接がもう少し上手くいけば受かった

→加点方式なら惜しかったですね。段階式なら割と幻想です。A評価はほとんどの場合はもらえません。

・面接落ちした

→手応え的にあり得ないならばEをとった可能性があります。もちろん加点方式でも不適格はあります。

・面接手応えなかった

→大丈夫です。BCDの評点は同じ。基本はみんなBCDです。

この記事は以上です。

面接を受けて、後味が悪いと感じた方もいるでしょう。実際私も合格をもらったところでさえ後味は良くありませんでした。
経験した身としては、不適格さえもらわなければ耐えだと思います。

受かった皆様はお疲れ様でした。これから頑張る方は応援してます。頑張ってください。

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