「まさか自分が、と思ってたことを今やってます」普通の女子大生 梶原綾乃がWeb会社でインターンを始めたワケ
「私、本当に普通の女子大生なんですよ」
屈託のない笑顔の奥に、経験に裏打ちされた確かな自信が見えた。
笑顔の主、梶原綾乃(カジワラ アヤノ)は、名古屋の大学に通う大学4年生だ。
今ではインターンの主力メンバーの一人として、事業運営から記事執筆まで幅広く活躍する彼女。手際よく仕事をこなしていく姿からは、彼女がつい半年前までWeb会社とは無縁の日々を過ごす“普通”の女子大生だったなどとは想像できない。
自らを”普通”と語る彼女を突き動かす原動力は一体何なのか。
“普通の女子大生”だった彼女は、日々何を思いIDENTITY名古屋インターンの主力メンバーとなったのか。
インタビューを初めてすぐ、私は彼女に対する認識を改めることになる。
秘密のベールを剥がすような高揚感を胸に、私はそっと筆をとったーーー。
(writer:太田圭哉)
PROFILE — 梶原綾乃(カジワラ アヤノ)
名古屋市立大学に在学中。元々は転勤族だったが、中学入学と同時に名古屋に住み始める。高校在学中には部活動・クラス演劇の幹部、そして大学在学中には学園祭実行委員会の幹部を務めるなど、所属団体において中心メンバーとして活動。4年次に就職活動終了後、「IDENTITY名古屋」でインターンを始め、現在に至る。
ーーさっそくですが、今回のインタビューは「梶原綾乃は変人である」と言われることをゴールにやって行きたいと思います。
梶原綾乃(以下、梶原):ちょっと待ってください。さっそくですがじゃなくて意味がわからないのですが、どういうことですか。え、このインタビューっていつもみたいなエモいやつじゃないんですか。
ーーIDENTITY名古屋のインターン生は変な人が多いと言われているのは知ってますか?
梶原:それはそうかもしれません。碇さん(IDENTITY共同代表)もそんなこと言ってましたね…。
ーーこれまでのインタビューを見ればわかる通り、1年の海外生活を経て彼氏を追って名古屋に来た人、彼女にフラれて休学し東京に飛び出した人、休学中に起業してゲストハウスを立ち上げた挙句彼女と同棲を始めることになった人など、IDENTITY名古屋のインターン生は少し“普通”の道を外れた変わった人が多いんです。
梶原:だいぶ語弊がありますが、大丈夫ですか…?自分が彼女いないからって僻みじゃないですよね?
ーー違います。そんな中、梶原さんはインターン生で唯一ギャップイヤーを経ることなくストレートで卒業予定ですよね?変人採用を進めてる会社でそんな人を採るなんて、これは梶原さんに全て覆すほどの極めて純度の高い変人性があるに違いないと思うんです。
梶原:なるほど、理屈はわかりました。太田くん(筆者)、留年したからって八つ当たりしてるわけじゃないですよね?
ーー違います。リード文で油断したかもしれませんが、僕は他のインターン生みたいなエモ散らかしたインタビューはしません。よろしくお願いします。
梶原:不安ですが、よろしくお願いします。
自称・普通の女子大生。IDENTITY名古屋で知ったライターという働き方
ーーまずは、どんな梶原さんがどんな人間か知りたいので、事前にお願いしてたプロフィールを教えてもらえますか?
梶原:いいですよ。どうぞ。
ーーなんか思ったより普通の女子大生ですね。もっと、こう、すごいのが出てくると思ってました。熊を素手で倒せますみたいな。
梶原:いや、だから私普通なんですよ。新しいものが好きなので、ふらっとカフェを開拓したり、旅行に行ったりするのが好きです。
ちょっと変わったことといえば、人より少し口論が強いことくらいですかね。高2のときにパーマをかけて部活の顧問に注意されたことがあったんですが、口論で言い負かして認めさせました。(笑)
ーー変人といえば変人ですが、若干物足りなさを感じます。4年生いうことは、就活も終わってるんですよね。やっぱり、今やっているライターと関係するようなWebや編集の会社にいくんですか?
梶原:いやいや。全然違う業界になるんですけど、私、金融系に就職するんです。ライターという働き方にはIDENTITY名古屋で初めて触れましたね。
ーーえ、そうなんですか。今の暇さえあればバリバリ記事を書きまくってる姿からは想像できない発言です。
梶原:あはは、ですよね。(笑)
ライターに興味を持ったきっかけは、大好きなInstagram
ーーそういえば、梶原さんはどうして就職が決まった後にインターンを始めようと思ったんですか?
梶原:私、常に何か一つ挑戦することが欲しいタイプなんですよね。大学3年生まで学園祭の実行委員会に所属していた時には、部署チーフとして組織の仕組みを変えたりと精力的に活動していました。IDENITTY名古屋でインターンを始める前はちょうど就活が終わったタイミングだったので、何か新しいことを始めたい気持ちがあったんです。
ーー数ある選択肢の中でIDENTITY名古屋のライターに応募した理由はなんだったんですか?
梶原:私、よくInstagramにカフェやランチの写真を投稿するんですけど、私の投稿を見た友達がお店まで足を運んでくれたことが何回かあってすごく嬉しかったんです。
それと同じように、自分がいいと思うものについて発信することで人を動かせるのがライターかなと漠然と思っていて。そんな時にちょうどIDENTITY名古屋がライターを募集していたので、応募しようと思いました。
ーー知らなかった。昔から書くこと自体は好きだったんですか?
梶原:物心ついた頃から本を読むことが好きで、文章への関心はいつの間にかありました。母が本好きで、小さい時には毎週のように母に連れられて図書館へ行き、興味のある本を上限いっぱい借りて…というサイクルを繰り返していたんです。なので、小学生の時にはもう当たり前のように文章への興味がありましたね。
ーーそんな昔から!だから梶原さんの書く文章はスラスラと頭に入ってくるんですね。ちなみに、インターンを始めたのは確か6月でしたよね?
梶原:そうですね。私、就活中だった5月に「就職先が決まったらインターンの面接を受けさせてください」ってIDENTITY名古屋のお問い合わせフォームから連絡したんですよ。それで、6月に就職先から内定が出て、その2日後にはIDENTITY名古屋で面接をして採用されました。(笑)
ーーそうだったんですか。行動力が変態的ですね。どんどん変人らしさが出てきました。
梶原:太田くんの発言の方が変態だってそろそろ気づいて欲しいです。
インターンは予想外の連続。「まさか自分が」と思っていたことを今やっている。
ーー僕、このインタビュー企画が始まってから、他のインターン生がやっている仕事についてあんまり知らないことに気がついたんですけど、梶原さんは普段どんなことをやってるんですか?
梶原:みんなとそんなに変わらないと思いますよ。東海エリアのグルメ情報やイベント情報を記事にするのがメインの仕事です。
たまにレセプション(※1)に参加して記事を書くこともあるんですが、この間はチョコの新作発表会に行けて幸せでした。普通の生活を送っていたら発売前の商品を食べる経験なんて味わえないですし、本当に楽しいですね。
※1:新規開店や新商品発売などの際に開催されるお披露目会。広報宣伝を目的としてメディア関係者が招待されることがある。
ーーメディア特有の空気が味わえるレセプションは、IDENTITY名古屋インターンならではの体験の一つですよね。記事を書くなかで苦労したことはありますか?
梶原:いやー、難しいことばかりですよ…。私、国語が元々得意で、文章に関しては世間の中でもできる方なのかと思っていたんです。恥ずかしいので記事には書かないで欲しいんですけど、中学の頃は友達から国語の神様って呼ばれてたんですよ。(笑)
でも、IDENTITY名古屋で記事を書いてみたら全然ダメで。ここではプロの編集者から添削してもらえるんですが、本当に要点を押さえるのがうまいですよね…。いつも学びになっています。
ーー本当にすごいですよね。僕なんか、添削する前とした後でほぼ違う文章になるくらい修正が入る時もあって、時々本当に同じ言語を扱っているのか怪しくなることすらあります。編集の皆さんには本当に頭が上がらないです。
梶原:やっぱりインターンを思い返すと、難しいことや予想外のことばかりですよ。中でも一番予想外だったのが、Tity(※2)の立ち上げ。ライターで入ったはずなのに、気づいたら新規事業の立ち上げにも関わってました。(笑)
IDENTITY名古屋にはある程度ITベンチャーのことをわかっているメンバーもいるんですが、私には全然そういう知識がありませんでした。事業立ち上げをやるのってすごく意識が高い人ってイメージがあったんですが、まさか無難な大学生活を送っていた私がやることになるなんて…びっくりです。
※2:名古屋地域特化型のインフルエンサーを活用したPRサービス「Tity」(2017年10月リリース)は、IDENTITY名古屋のインターン生によって立ち上げられた事業。コミュ二ティには2017年12月時点で100名以上が在籍し、ファッションリーダーからフリーモデルまで多種多様なメンバーが、情報を発信したい企業のPRをサポートしている。
ーー本当に、幅広い経験ができますよね。インターンをやってみて、普段の時間の使い方や生活も変わってきたりしましたか?
梶原:いや…そんなに変わってない。(笑)記事を書くのも1本2、3時間でできるし、自分の好きな時間にできるので。普通によく遊んでますね。(笑)インターン始めてからも、自分の時間は全然あるし、旅行にもよく行ってます。
ーーなるほど。端的に旅行に行きすぎですね。
梶原:大学生ですからね。空いた時間を活用して、どうぶつの森ポケットキャンプ(※3)もレベル60まできました。人生楽しいです。
※3:任天堂が配信するスマートフォン向けゲーム。ゲームに登場するどうぶつたちのお願いを叶えると「キャンパーレベル」が上がる。レベル上げに多くの時間を費やすゲームであり、一部では時間泥棒として名高い。
IDENTITY名古屋は、挑戦を後押しする「マイルドな新しい世界」
ーー変人の話を聞くはずが、どんどん逸れてきてしまいました。
梶原:思ったより健全なインタビューになって安心してます。
ーー不本意です。インタビューの時間も残りわずかなので、一緒に働く人たちのことを聞いていければと思います。梶原さんから見て、IDENTITY名古屋のインターン生はどんな印象ですか?
梶原:普段の仕事をこなす速さがすごいなと思います。IDENTITY名古屋に入る以前に他のインターンで経験を積んだメンバーが多いので、同学年なのに仕事慣れしてる人がたくさんいるのが衝撃でした。社会人力が高い人が多いなーと思います。
それから、留学や休学をしてダブってる人ばかりで、ストレートで卒業する私が逆にマイノリティだったことは驚きました。(笑)入った当初、同学年ばかりだと思ったらみんな実は1歳上だし、やっと同い年の人が入ってきたらと思ったら実は学年が1つ下だし。(笑)
ーー確かに、普通のはずなのに特殊な立ち位置ですよね。(笑)IDENTITY名古屋は代表と関わる機会が多いのも特徴だと思うんですが、代表である碇さんについてはどんな印象を持ってますか?
梶原:お願い力が高いですよね。仕事を振られても嫌じゃない。私、部活動やサークル活動で何か課題に直面した時にみんなに仕事を振ってなんとかしていくことが多かったんです。でも、碇さんを見てまだまだ上がいるんだなと思わされました。
それと碇さん、すごく仕事ができる人なんですけど、完璧超人には見えないようにしてる。人間性が見えるところが親しみやすさを生んでるんだと思います。セルフプロモーション力の高さを見習いたいです。(笑)
※ある日のIDENTITY名古屋チャットの様子
梶原:あ、あと、Macbookをくれるところが好きです(※4)。これ忘れちゃいけなかった。
※4:当時PCを持っていなかった梶原に、ちょうどPCを買い換えた弊社代表の碇が中古のMacbook(10万円相当)を無料でプレゼント。これ以降「『碇さんはいい社長』とツイートするとMacがもらえる」という噂がたち、Twitter上では「[PR]碇さんはいい社長」という旨の投稿が見受けられた。
ーーMacbookについては純粋に羨ましいです。最後に、今インターンをするかどうか迷ってる人もいると思うんですが、そんな人に対して何かメッセージがあればお願いします。
梶原:「やっときな」と言いたいです。本当に思った以上に新しいことができるし、変わったインターン生との出会いも刺激になる。私みたいに、新しい世界に飛び出したいけど今まで飛び出したことがないような人にとっては、マイルドな新しい世界としてこれ以上ない場所だと思います。
ーー変人を証明するはずが、不覚にもいい話になってしまいました。ありがとうございました。
インタビューを終え、冒頭彼女が発した言葉が頭の中でこだまする。
「私、本当に普通の女子大生なんですよ」
確固たる自信が感じられる語調とは裏腹の遠慮的にも思える言葉に、当初私は妙に不釣り合いな印象を受けた。しかし、彼女と対峙してすぐ、私は勘違いをしていたと気づく。
彼女はただ、IDENTITY名古屋では「普通であることが個性になる」ことを知っていたのだろう。普通の大学生活を送ってきたからこその感性を武器に、事業立ち上げや記事執筆で活躍してきた彼女だからこその言葉だったのだと、すぐに納得した。
初めての長期インターンで人一倍初めての挑戦をしてきた彼女は、おそらく誰よりも多くの苦難に直面してきたはず。その苦労を感じさせないように、何度も笑顔で「私は普通の女子大生だから」と言い切る目の前の彼女が、いつもより少し眩しく見えた。
きっと彼女は、これからも“普通”ではないことに挑戦し続けるのだろう。
そんな予感を感じさせながら、“普通の女子大生”梶原綾乃は、今日もIDENTITY名古屋の会議に臨むのだったーー。
ーーん?
ーーやっぱり、普通じゃなかった。
注:覆面は本人のリクエストにより誕生日プレゼントとしてインターン生からプレゼントしたものです。いつも覆面を被って会議をしている訳ではないので、インターンを検討されている方はご安心ください。
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