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チームIDENCEの歩み

板谷×かとりく #2


ふじも:はい。こないだぶりですが、マガジン第2弾。
IDENCE結成から現在に至るまで、引き続き板谷とかとりくと喋っていこうと思います。


板谷&かとりく:お願いします~。 


(編集中のふじも:今回大変な超大作になってしまいました……ぜひのんびり読んでください。)


プロフィール
板谷勇飛(板谷):2001年生まれ。株式会社IDENCE代表取締役。大のあんこ好き。
加藤陸(かとりく):2000年生まれ。3DCGデザイナー。ものづくりオタク。
藤井桃子(ふじも):2000年生まれ。マネージャー。チョコレート好き。




チームIDENCE、結成


ふじも:前回はIDENCEっていう名前ができたところまで話してもらったよね。時期としては2020年末?



板谷:その時に結成というよりは、2021年の1月1日付けでのチームIDENCE始動に向けて準備を始めたっていう感じですね。

 


かとりく:ああ、その時はまだ会社じゃなかったんだよね。





 

当時の事業資料を作っている様子


ふじも:そうだね。IDENCEっていう名前ができてからと、それ以前で何か変わったところとかある?




かとりく:今だと想像しにくいけど、それ以前の案件だと個人の名前を使った出し方しかしてなかったから、それが急にまとまった感はすごくあった。 


板谷:前と比べて、1個の共同の窓口が誕生したことで仕事の相談のされ方も変わった体感はあったかな。
あとは帰属意識が芽生えて、より一緒に作っているっていう意識が強固になっていったっていう気はします。




かとりく:うんうん。




 プロフィール写真を撮影する長谷川と板谷


ふじも:チームIDENCEの始動当初は何人ぐらいいたんだっけ?



 

板谷:俺、かとりく、それから……。
(なんとか記憶を呼び起こしながら数える板谷)
5?うん、5人ですね。

 


ふじも:そこから、どんどん増えていく?




板谷:うーん、急にメンバーが増えたわけではなかったかな。
だけどIDENCEができたことによって、少しずつ関わる人間も増えてったっていうとこですかね。


1軒目の事務所での懐かしい一コマ


法人化への道のり(愉快な仲間たち編)


ふじも:人が増えていく過程で、法人化しようってなったってこと?
IDENCEチーム結成から1年で法人化するんですよね。
その1年の間に、どういうきっかけがあってそこに至ったのか聞きたい。



 

板谷:年始からチームIDENCEとしていろんなところに営業を始めていった結果、ぼちぼち仕事が来るようになった。
そのうちCGの人員が足りないじゃんってなって、あつき(古田諄樹)が入ってきて一緒に作業するようになった。

 


ふじも:うん、あつきはそのタイミングなんだ。




板谷:あとあらだ(松井晴大)に関しては、パソコンをよく壊してた安武(安武舞)のピンチヒッターとして活躍してたんですね。



全員:爆笑




板谷:安武がとにかく頻繁にパソコンの不調を起こしていて。笑
で、あらだは自作PC好きなんですよ、っていうキャラだった上に、前回お話したなんでもやっていい超優良物件(当時の事務所)の割と近くに住んでたんですよ。

だから電話して「ちょっと壊れたから見てよ。」って来てもらう機会が増えた。  


かとりく:海里(春名海里)も結構交流あった。




板谷:そうだな。それと、俺がイラストを使ったモーショングラフィックスできるようにしたいって思ってて、知り合いにイラスト描ける人いない?ってかとりくに聞いたんだよね。




かとりく:そう。同じ研究室に属してるメンバーで、めっちゃイラスト綺麗にかける人がいて、そういう方向で仕事したいみたいな話もちらっと聞いてたから、ちょっと誘ってみようって声かけた。 


板谷:そうしたら事務所に菓子折りを持った、ほぼ目を合わせてくれない人見知り状態のマツキ(松木南々花)がやってきて初対面を果たしたね。




かとりく:そうだよね、ポートフォリオ見せてもらうのにも苦労した。笑


板谷:で、マツキが来たのが事務所解体の直前で、すぐみんなで次の事務所に移るわけですよ。
ちょっと特殊な条件なんで全然物件がヒットせず。色々頑張って探してもらった結果、1個隣の駅になった。




かとりく:めっちゃ内見行ってた、めっちゃ。




板谷:そう。その時にだいぶグレードアップしまして、元々は家賃4万5000円とかだったんですけど、11万ぐらいになりました。


ふじも:おーすごい、倍以上。




板谷:そう。ただ、11万になったんで、居候の安武に家賃の一部を払ってもらって、残りをみんなで折半して払うシステムでやってました。


事務所のお引っ越し作業中


みんなでDIY頑張った2nd事務所 (神奈川県藤沢市長後)


法人化への道のり(クリエイターEXPO編)


板谷:ここまではほぼ100%知り合い経由での受注しかしていなかったけど、販路を拡大しなきゃなと思って色々調べてた。
そこでクリエイターEXPOってイベントを見つけてきたんですね。
直前に出ることが決まったけど、結構出て良かったよね。

 


かとりく:あれは、想定以上にめちゃめちゃよかったね。開催1日目からこんなに仕事の話くるんやっていう感じだった。




ブースに立つかとりく 


板谷:今でもお取引させていただいているスタービュー・データ株式会社様はそこで出会ったし、あと株式会社KADOKAWA様からお話をいただいて、『私を喰べたい、ひとでなし』って漫画のイメージムービーを作らせてもらったりもした。
あとは、東京書籍様とデジタル教科書のコンテンツ制作にも取り組ませてもらいましたね。教科書って3年スパンとかで変わるんで、まだ世に出てないんですけど。
他にも色々と出会いがあって、仕事がばっと増えるわけですよ。


ふじも:改めて振り返ると色々やらせていただいてるね。


かとりく:あ、そういや、ちょうどそん時ゆうさく(有田悠作)も入ってきたよね。
俺と同じ研究室に有田悠作がいたんですね。
彼は持ってる膨大なインプットから、どうやって組織作ってくかとか、どう見せるかとかを考えるのがすごい好きで、こいつIDENCEにいたら絶対おもろいなって。
クリエイターエキスポをきっかけに自分たちの見せ方をしっかり定義しようっていう期間が1ヶ月あったので、そこでゆうさくと一緒に資料いっぱい作ったり、文章書いてもらったりした。
それが初めてプランナー的な人を入れた機会だった。結構手が回ってなかった部分ではあったんだよね。



HPのコピーに悩むゆうさくとかとりく


板谷:うん。そんな感じで、ちょっとずつ足りないところを補足していくわけですよね。


法人化への道のり(みんなと一緒にいたい板谷編)


板谷:そういうふうに順調に仕事が乗ってくるわけですね。俺自身は2020年の夏頃から、サイバーエージェントグループに新しく立ち上がった制作会社株式会社6秒企画(現 Cyber AI Productions)でパートナーとして固定給で契約してもらって編集の仕事をしてたんですよね。
そういうのもあって、ある程度収入が安定してきていたから、このあたりのタイミングで、事務所の家賃をみんなから徴収するシステムではなくて、俺が一括して全部払うっていうことにしましたね。

 

ふじも:お~思い切った決断。


板谷:きっかけとしては、あらだがデザイン教えてほしいですってたまに事務所に来てたんだけど、みんながお金折半して払ってる状態だから遠慮しちゃってて。
気にせずに、事務所で一緒に色々取り組みたいなって思ったのが1番かな。



 

かとりく:そうだったな。いつ頃だったかな。



 

板谷:6月とかかな。EXPO直後ぐらい?結構怖い決断ではあったけど、やってよかった。



 

かとりく:IDENCEが母体としてしっかりしてる感、急に出たよね。


法人化への道のり(新たな取り組み編)


板谷:それでどんどん事務所に人を呼べるようにはなったけど、今ほど毎日仕事があって一緒にやるって感じでもないから、割とバラバラ来てたのね。 

 

ふじも:みんな好きな時に気まぐれで来る感じだ。



 

板谷:そうそう。だから週に一度、全員が集う日を作ろうっていうことになって「月曜ミート」が誕生したんすね。
月曜日にはみんな集まって、進捗を共有したり、自主制作やったりしていこうってシステムにした。



 

かとりく:自主制作めっちゃ色々やったよね。「月曜研究」って題して、テーマ設定して制作に取り組んで、2人組で発表するっていう一連の流れを1日でやってた。


撮影照明の検証をしたり、CGアニメーションの分類をしてみたり。


 ライティング検証の様子


板谷:それを続けてたけど、みんなそれぞれの知識とか好きなことを共有する機会が欲しいねってことで「蛇足ですが」っていうコーナーも後に生まれた。ゆうさくと加藤の発案だったかな。



 

かとりく:そうだね、「蛇足ですが」は結構ずっとやってた。

 

ふじも:当番制で、好きにテーマを決めて発表してたよね。結構コアなのが多かったと思う。
ネジの話とかペットボトルロケットの話とか。笑



 

板谷: みんなホワイトボードに週次目標を書いて帰るっていうシステムもやってみたりして、徐々に組織としての意識が高まっていったと思う。
そっからも案件は増えていき……。


突然のアドバイザー板谷 


板谷:話が急かもしれないけど、1つ思うことがあって。
マガジンを読んでくれている方の中に、もし、フリーランスとかで仕事が軌道に乗りきらなくて不安に思ってたり、やりたいことをやりたいけど決断しきれない学生の人とかがいるとしたら、とりあえず全力でやってるとなんだかんだ仕事は来るよねってことは伝えたい。
ほんとに最初って「どうやったら仕事来んの?」「マジでアプローチする場所全然ないじゃん」って思うんだけど、とりあえず続けて、その中でひたすらに悩んでいれば徐々に徐々に見つかっていくんですよね。だから、やっぱり辞めずに続けることをきちんと徹底して、クオリティをひたすら上げていく大切さをすごく強く感じる期間でしたね。本当に0からのスタートだったんで。



 

かとりく:うん。仕事がない期間は何回もあったわけだもんね。CG系だってその時はまだ、1個案件やって2ヶ月空き、案件やって2ヶ月空きみたいな感じ。そんな感じだから、その段階だとそれで生きていくなんて全然まだ想定できないよ、ぐらいのステージではあった。



 

板谷:俺らの場合は、学生の期間と完全に被ってたじゃん。そもそもバイトみたいに軽くやってるのが普通で、なんなら仕送りもらってるのが当たり前みたいな期間だったから、最大限その恩恵にあやかれたというか。学生の時から始められたのは大きなアドバンテージだったとは思う。



 

かとりく:自主制作もがっつり時間割いてやれたしね。


とある自主制作作品撮影の様子1


とある自主制作作品撮影の様子2


ついに法人化。恩人ネイキッド村松さんとの再会


板谷:そんなこんなでやってるうちに、ネイキッドの村松さんと会おうっていう話が生まれるわけですよ。
あ、村松さんの話をしないといけないか。



 

かとりく:そうだね。

 

板谷:僕はですね、高校1年生の文化祭のオープニングで、プロジェクションマッピングを1人でやったんすね。

それで結構反響をもらって、もっとグレードアップしていきたいなって思ってた時に、ちょうど『さんま・玉緒のお年玉!あんたの夢をかなえたろかスペシャル』という番組を見つけましてですね。



 

ふじも:すごい、正式名称がスラスラ出てくる。笑



 

板谷:いや、さすがにこれは覚えてますよ、はい。笑
その番組を見つけて、去年実際にやったプロジェクションマッピングの映像とともに、プロと一緒に取り組めないですかねって応募したら興味持ってくれて。
その時にどういう会社に教えてもらいたいですかって言われて、めっちゃ調べてネイキッドっていう会社に行き着いたんですよね。
作品のディティールの詰め方とか繊細さが群を抜いてて、本当に美しいなと感銘を受けた。ぜひ一緒にできたらいいなってオファーを出したところ、村松さんが快諾してくださって、すごくよくしていただいて。

 

ふじも:憧れの人と作品作れたのすごいな。

 

板谷:この業界で生きていこうっていうのが自分の中で決まったのもこの時ですね。チームを作って映像で仕事してるのは、まさしく村松さんとの出会いがあったからなったんですね。だから、その感謝と現状を伝えたい気持ちもあって2021年春に連絡をしてたんですよ。
そうしたら「ちょっと会いませんか」って村松さんから久々に連絡をいただいて、5月ぐらいに会いに行ったんすかね。


 

ふじも:2021年夏前あたりの話だね。



 

板谷:そこで色々話してたら「一緒に仕事もできるし法人化したほうがいい」って言ってくださったんだよね。
そこから数カ月かけて具体的に検討が進んで、2021年末の12月28日に法人になるっていう感じっすね。その時にはもうマツキもあらだも毎日のように来てて、みんな一緒に仕事するのがかっこたるものになってきてましたね。


またもや新しいメンバー(ふじも参入)


板谷:あるタイミングで、営業学んでやってくれる人が欲しいなって思ったんですね。営業のプロとかじゃなくて、本当に学生とかの友達とかで、一緒にやってみたい人いないかなと思って、インスタのストーリーで募集したんですよね。

そしたら、その時は神戸にいた、中高の同級生だった藤井桃子が直接連絡をしてきてくれたんです。



 

かとりく:ああ、ちゃんと文面で連絡きたんだ。



 

板谷:せっかくだから話してみるかと思って、1回どっかのタイミングで電話かけて、多分4時間ぐらい喋った。



 

ふじも:え、4時間?そんなに喋ったっけ。長い。笑



 

板谷:その電話で、映像とどう向き合うかとか話してた時に、普通に答えが返ってきたんよな。IDENCEのメンバーと話してる時とそう変わらない感覚で話ができたからすごいなと思って。
で、知らんけど度胸は絶対あるじゃない、この感じ。笑
まあ、なんか一緒にやってみようって話になった。



 

ふじも:そうだったね。謎に度胸を買われたのもぼんやり覚えてる。笑



 

かとりく:ふじもが板谷に声かけた心境を聞きたい。



 

ふじも:たぶんそんなに考えてないけど、純粋に楽しそうだなって思ってずっと見てたし、興味があったからとりあえず送ってみるかって感じだったかな。



 

かとりく:今はそれこそ就職してるけど、(ふじもは2023年4月マネージャーとして新卒採用)その時はどれくらい長く関わるつもりだった?



 

ふじも:全然深くは考えてなかったと思う。



 

かとりく:ほんとノリだったんだ。



 

板谷:前からストーリーとかに、制作実績とか載せたらリアクションはくれてた。ずっとリアクションくれる人って少ないから、「あ、見てくれてんな」って俺も認知してた。

 

ふじも:電話で話した時に「前からリアクションくれとったよな?」って言われた記憶ある。

 

板谷:そう。多分実績出してもさ、興味ない人は絶対なんも見てないじゃん。分割して上がってる最後のストーリーにもちゃんとリアクションがついてたのが印象に残ってる。



 

ふじも:私はちょっとしつこいマメさがあるからちゃんと見る。笑



 

板谷:あともう1人の営業メンバーとして加入した大竹みのりはね、一緒にやってみたいんですよねって直接話してくれて。



 

ふじも:へえ、すごい。みのりちゃんは直接アクションだったんだ。



 

板谷:うん。実はスタンプでカジュアルに反応してくれた人は他にも結構いたけど、直接リアクションをくれたこの2人に声かけた。



 

ふじも:そこから私とみのりちゃんが営業的なポジションでIDENCEに関わるようになったね。




板谷:そうです。やっぱり2人ともクリエイティブが好きそうだったのもよかったね。ふじもに関してはインテリアが好きとか、みのりに関しても絵描いてたり。
そういうセンスとかトンマナとかって、結構大切だったりするじゃないですか。
個人的には完全に事務専業だと続かないというか、会社に愛着が湧かないと思ってるから。
やっぱり営業だけで関わっていくというよりかは、クリエイティブをして、創作で楽しいって思えることが必要だろうと思ってた。だからそういう要素がある人がいいなって。




かとりく:うん、IDENCEの社風として、みんなの会話の感じとか雰囲気とか、結構特徴的だと思う。一緒にやるならそこで共鳴できる人がいいよね。


 

ふじも:うんうん。



 

かとりく:そんな感じで集まっていった。


ブランドムービー始まる


ふじも:その後、ブランドムービー作ってたよね。



板谷:法人化するタイミングで、ちょっと象徴的に見せてやりたいなと思って。忙しくしてる人もいっぱいいたんですけど、ブランドムービー作る!って意地で全員集めた。笑
スタジオ借りて、機材も色々借りたな。 


ブランドムービービハインド 1


ブランドムービービハインド 2


ブランドムービービハインド 3


ふじも:懐かし~~、椅子とか机とか色々運んだよね。

 


板谷:そう、大掛かりに頑張ってやって。そういう感じで、作ったのがこちらです。




ふじも:はい、どうぞご覧ください。



IDENCE BRAND MOVIE 2022


板谷:結構、Twitterとかでも反響はいただきましたね。
これが法人化のリリースとして使えたな。


かとりく:めちゃめちゃ年末作業してたな。マジで忙しかった。


ふじも:うんうん。


板谷:このブランドムービーが出て、晴れて法人になったと。というところで、次回へ続きます。


ふじも:あ、はい。ありがとうございました。


かとりく:ではまた次回~。