sense.の今までとこれから
IDENCE×sense.
ふじも:13回目のマガジン企画ですね。お願いします!
板谷:すごい続いている。
ふじも:今回は、弊社代表板谷が立ち上げたサークルでIDENCEの前身でもある「sense.」から、前代表上野くんと新代表の渕上くんに来ていただいているので、sense.トークをしていきたいと思います!
みんな:よろしくお願いします!
sense.とは?
ふじも:ではまず、渕上くんの言葉でざっとsense.の説明をお願いします。
渕上:sense.はSFC発のクリエイティブサークルです。
インカレサークルなので他の大学の人たちもいて、実写・CG・モーショングラフィックス、あとはインスタレーションなど、幅広くクリエイティブをやっています。
上野:インカレと言っても9割は慶應生って感じだけどね。笑
渕上:まあそうですね。笑
ふじも:今はどれぐらいの規模になってるんでしたっけ?
渕上:人数は80人ぐらいいます。
ふじも:お〜、新入生含めて?
上野:そうですね、80人とちょっといます。
渕上:その中でアクティブなのは20人前後です。
板谷:なるほど。
渕上:「もはやプロジェクト全部にいる」みたいなレベルのアクティブ層は20人くらいなんですけど、もうちょっとライトなレベルの人たちは30人くらいですかね。
板谷:いい傾向すね。
渕上:プロジェクト自体が増えたんで、大体のメンバーは何かしらに参加してますね。
ふじも:うん、みんな忙しそうに色々やってるなってイメージ。
じゃあ今どういうプロジェクトが進行中か聞かせてもらえますか?
渕上:田んぼを作るプロジェクトで「オコメンプロジェクト」っていうのがあって、そのロゴデザインをやったりとか。
あとは、今絶賛進行中なのは、ミスミスターコンテストの宣材写真とかそのプロモーションの映像ですね。
他はLEMITとかインスタレーション作品とかも動いてます。
ミスミスターコンテスト2024のティザー
上野:あと、三田祭の舞台の映像演出をやっていたり。
ショートドラマも制作中です。
板谷:映画のプロジェクトもやってるって言ってなかった?
渕上:はい、新入生だけで映画を制作してもらうっていうプロジェクトをやってます。
sense.新代表へ代替わり
板谷:なるほど、そういうのもあるんだ。
今そうやってプロジェクトいっぱいやってる中で、今回はちょうど、代表が変わるっていうタイミングってことですよね。
渕上新代表から意気込みとか、なんで代表になることになったのかとか聞きたい。
渕上:去年の夏あたりに。上野からふわっと話が来て。
最初はしようとは思ってなかったんですけど、やることになってました。笑
上野:僕としては、駿介が1番いろんな現場に来ていたし、sense.の代表に適性があるなと思ってたんですよね。
sense.の代表って顔を出したり、いろんなものを触れるマルチさが求められるんじゃないかなと。
駿介は実写もできるし、写真もできるし、企画もできるし、CGとかもできるし、デザインもできるし。
マルチクリエイティブサークルの代表になるためには、代表もマルチにできていないと引っ張っていけないというか、前に立てないっていうのがあるなと思って。
その点で渕上駿介が一番適材かなって結論に至りました。
板谷:なんかsense.入った瞬間からちょっと代表っぽかったもんな。笑
みんななんとなく次の代表はこいつだろうなって思ってたら、結局やっぱそうなってたっていう感じはあるよ。
渕上:自分の中で、sense.の活動についてもっとこうしたらいいのにとか、こうした方がもっと良くなりそうだなみたいなのが結構あって。
そういう考えもあったから、代表やってみようと思いました。
板谷:いいですね、意欲的な後輩が育っていて。
上野:いやーありがたいです。
それぞれの代の特色は?
板谷:代表ごとに、結構サークルの特色があったと思うんだけど、上野の代はどんな感じだったかな。
上野:うーん、なんだろうね……?
板谷:上野の代から始まった新しい取り組みが色々あった気がする。
上野:あ、そうですね。
新歓は力を入れたんですが、おかげ様で男女比が改善されたりしましたね。
渕上:めっちゃ入りやすくなったんだろうなっていうイメージはありますね。
人数的にも、アクティブ数的にも。
板谷:たしかに。
なんか、アクティブに動いてくれる人とか継続率がすごい上がったなって感じする。
上野:あとは、sense.として初めてコンペに挑戦しました。
sense.から5本もBOVA ※1に出しましたね。
※1 月刊『ブレーン』が2013年より実施する、オンラインに特化した動画コンテスト
板谷:なるほど、すごいね。
上野:その流れが今年にも来るだろうしね。
あとはLEMITが一番反響があったかな。
板谷:いや、あれはマジで良かったね。
上野:ほんとによかったです。人もいっぱい来てくれたし。
板谷:あれだけいろんな人間が関わりながら、その技術の習得度合いも結構バラバラな中で、1つの作品としてきちっとまとまってたのは俺初めて見たな。
卒業生たちもみんなびっくりしてた。
上野:ほんとですか。ありがとうございます。
板谷:俺あれ4周ぐらいしたよ。
上野のコンセプトメイクとディレクション能力もさることながら、みんなできちんとしたクオリティまで持っていってて「これ俺は引き出せなかったかもな」ってレベルで、すごい嬉しかった。
渕上:うん、そうですね。
板谷:なんかこうやって徐々に上を向いていってるというか、めちゃめちゃ知名度も上がってきてるし、代を重ねるごとに色んな良さが出てきてるっていうのは、すごい嬉しいなと思うんです。
ふじも:たしかに。みんなの力だね。
渕上:僕としては、やっぱもっと企画を動かす人が増えてほしいなと思ってて。
なので今結構企画ベースからやるプロジェクトに力を入れてます。
板谷:sense.に来る人たちってどういうことをやりたい人とか、どれぐらい技術持った人とかなの?
渕上:技術習得レベルは結構バラバラですね。
どうしてもある程度技術ある人の方がすぐに色んなプロジェクトで動きやすいですけど、そうじゃない人でも技術習得できる場所とか、あとはそれこそ企画とかをやるみたいな下地を今作ってます。
板谷:やる気さえあればいくらでもやりたいことやっていけるような集団にはなってきてるよね。
渕上:そうですね。
sense.創設者のお話
ふじも:今話してもらったsense.の実態と結成当時はカラー結構違う感じ?
板谷:そうだね。そもそも、正直sense.を作った時に5年も続くとは思ってなかった。
なんでsense.作ったかって、SFCに映像を作ろうと思って入学したけど、映像を扱える場所が特段何もないって状態で。
じゃあサークル作っちまおうかっていうことで、当初クラスの身の回りにいた5人ぐらいで話が始まったんだけど、履修人数がすごく多い授業を利用して、みんなの前で「sense.っていうクリエイティブサークル作るんで、来たい人来てください」って宣伝ツイートしたらバズった。
ありがたいことに参加したいって人数もかなり多かったんだけど、色々とプロジェクト進めていくうちにやっぱり人数も絞られていくんで、結局当初のメインメンバーが10人ぐらいになったかな。
上野:うんうん。
板谷:それで、代表作が1年目のCONNECTですね。
上野&渕上:ですね。
板谷:今はなき秋祭というイベントで、教室を丸々インスタレーションにするプロジェクトをやったんです。
自動改札設計したりとか、プロジェクターとかの機材を交渉して安く貸してもらったり色々やったんですけど、あれを作ったってのが1番大きかったかな。
渕上:いいですね〜。
板谷:で、そうこうやってるうちに、かとりくのCGのクオリティが上がっていって、一緒に仕事もするようになって。
sense.はsense.として、純粋にクリエイティブに挑戦するサークルとして残していきつつ、この感じで食ってもいきたいなってことで別チームを作ろうってできたのがIDENCE。
俺が目的別に作った集団が、それぞれそのまま成長していってる状態なので、ありがたいことだなと思いますね。
ふじも:なるほど。
そうだよね、sense.とIDENCEどっちも成長中なのはすごいことだ。
板谷:残念なことにサークル結成の翌年コロナになっちゃったけど、もう完全オンラインでやるぜって決めて思い切ってオンライン移行したら、いっぱい人来てくれて。
そこからはせPとかあらだとか、今も一緒にやっている次の世代のメンバーが出てきた。
渕上:うん、なるほど。
板谷:2020年10月頃には、LEMIT史上初のオンライン開催ってことで、その配信コンテンツをsense.でやらせてもらった。
次の世代のコアメンバーが、そのプロジェクトを中心に出来上がっていったよね。
上野:そうですね。
板谷:LEMITをやったことによって慶應学内での認知度がすごい上がって、その辺りからは口コミで依頼が来たり、sense.内でもこういうのやってみたいねっていうプロジェクトが広がっていったりで今に至るっていう感じですかね。
ふじも:なるほど〜。
それぞれが見据えるsense.のこれから
ふじも:じゃあ、3人のこれからのsense.についての希望を聞かせてもらおうかな。
上野:僕はsense.には日本のトップになってほしいと思います。
板谷&ふじも:おお、日本トップ?!
上野:今、日本のサークルで映像を作っている集団のトップって、明確に定まりきってないと思うんですね。特に該当するサークルがいない空席状態。
で、そこで映像とか表現のサークルといえばここだよねって位置付けになれればいいなと思う。
あとはインカレなのに、インカレの強みを生かしきれてないなっていう印象があるから、もっと対外的にいろんな賞取ってもいいし、話題になる短編映画撮ってもいいし。
なんかね、もっと慶應だけに留まらない集まりにしてほしい。
板谷:なるほどね。たしかにそうだね。
トップっていうのはすごいわかりやすくていいと思う。
その上でどのベクトルで、どの分野でトップなのかみたいな話で言うと、コミュニティとしてトップであれるとすごくいいのかなと思う。
渕上:なるほど。
板谷:大学生のサークルっていうポジションにおいての映像マルチクリエイティブのコミュニティとして、知名度とか、作品のクオリティとか、提供できる技術・情報・人脈みたいな部分を包括的に見た時に「やっぱあそこだよね」って言われるような存在になれると、卒業生にとっても新入生にとってもめちゃくちゃメリットがある存在になってくると思ってて。
ふじも:うんうん。
板谷:IDENCEから講座を色々とプレゼントさせてもらったり、今後も継続的に色々支援していこうっていう話はしてたと思うけど、単純に応援したいっていうのもありつつ、もう一方で、やっぱりそのコミュニティとしての魅力を高めていってほしいなっていうのがあって。
結局仕事してて思うのは、人と人の繋がりだなって思う。
みんな色んなところに就職すると思うけど、気がついた時にはsense.卒業メンバーのコラボレーションによってアウトプットされてるクリエイティブが周りにいっぱいある、みたいな感じになってると、すごい意味ある空間になると思うんだよね。
渕上:そうですね。
板谷:慶應の卒業生がほんとにいろんな分野で交わってるように、将来それのクリエイティブ版みたいなコミュニティになれると、コミュニティのトップとして機能できるんじゃないかな。
上野:うんうん。ですね。
板谷:その上で、コミュニティとして常に開かれていて、全く別の方向性・属性の人があえてサークルっていう1つの括りの中で共存してる状態だといいよね。
それをこれから代を重ねるごとに拡張していく構造になると、俺もずっといたいなって思う空間だし、sense.で頑張ってもらったみんなにとってもいろんなものを還元できる空間になっていくと思う。
そういう拡大・成長を見せてもらえるとすごく楽しいし嬉しい。
渕上:そうですね〜。
sense.にいる人たちを見て思うのは、純粋に作るのが楽しいとか、1人で作るよりもみんなとワイワイ作ってた方が楽しいって人が多いかなと。
たぶん、結構コミュニティとしての需要というか、求められてるものはあるんだろうなとは思う。
上野:あーそうだね。
板谷:1人でコツコツやるのが好きってタイプでも、一緒にやってみたら案外楽しくなることもあるだろうから、間口はとことん広く、本当にどんな種別の人でも入ってこれる「いつでも来てくれていいですよ」って感じでいられると、よりいい環境、いい空間になっていけそうな気もしますね。
渕上:うん、それ大事ですね。
板谷:とにかく純粋にクリエイティブに興味を持ってる子を大切にしてあげられる環境であってほしいかな。
上野:そうですね。
まずクリエイティブに興味があるってだけで十分ですもんね。
ふじも:御三方ありがとうございました。
では最後に、渕上くんから読んでくれてる皆さんに対してのメッセージをお願いします!
渕上:はい。
大学生で、この規模で、常に複数のプロジェクトが同時に動いていて、映像だけじゃなくて、CGもグラフィックも、本当にいろんなクリエイティブをやってるサークルってそんなに多くはないし、もしかしたらsense.だけかもしれない。
この特別性・特徴を面白がってくれる人が結構多いなっていう風に感じてて、その特徴をもっと出していきたいし、僕らももっといろんなクリエイティブに手を出していきつつ、色んな人が入りやすい間口の広さをキープしながら、参加してくれている人の興味関心を深められるような機会もどんどん作っていけたらなと思ってます。
板谷:我々にできることは協力いたします。
渕上:ぜひぜひ。色々とまたお願いします。
それこそ今年、機械のロボットに強い人が入ってきてくれて、それ生かしてなんかやろうかなって話してます。
ふじも:えー面白い。
渕上:もっとハード的なリクリエイティブもやっていけたらなと思ってます。
板谷:マルチもマルチやな。笑
上野:sense.にテクニカルディレクターが生まれたら面白い。
板谷:たしかにね。いいね。
じゃあ、今後もさらに挑戦していきたいということで。
一同:ありがとうございました!