こころ

産まれたたての心は
柔らかくて
ちいさくて

繊細で
脆くて
かわいくて

守ってあげたくなっちゃう
不思議な魔法がかけられてる

いつしかその魔法は薄れて
心は自らバリアを作る

そのバリアは時間と共に硬く厚く
そして、高くなる

最初は柔らかいシャボン玉のような
透き通ってぶにぶにした
幕のようなバリア

いつのまにかその面影はなくなり
鉄壁の要塞へと変貌を遂げる

その要塞の中には
堅い殻に覆われた
傷だらけのやわらかい心が
ひとりぼっちで怯えている

誰も悪くないのに
自分も悪くないのに
ただ、ただ、幸せでいたい
それだけなのに

いつしか心は自分がなんなのかさえ
わからなくなる

そして自ら作り上げた完璧な要塞を
自らの手で壊す

そのまま、ココロまでも自ら壊し始める
そう、

全てをなかったことにするために

苦しみから解放されるために

神さまを否定するために

心は儚くて
脆くて
弱くて
繊細で
寂しくて
小さくて

なんでもできるほどに

強いんだ