さよならカラー🩷
もうすぐ、吉太郎へお別れを。
最後となる、永遠のお別れを。
抱きしめたいのに、
触れることができない。
体の痛みが私の全てを縛りつけて、
もう動けない。
最後まで、想いを伝えられなくてごめんなさい。
輝きを放っていた記憶のカケラは、
頭から降り注ぐ。
ずぶ濡れになって泣きながら2人で帰った神楽坂の思い出は、
今は、光の闇に引き込まれて、遠くに消えた。
愛していると、もっとずっと、伝え続けたかった。
私たちの別れを飾る色は、どんな色になるだろう。
吉太郎が寂しがらないよう、君だけがわかるよう、
少し透明なままで、君にお別れを伝えに行くから、
最後にそっと、寄り添って欲しい。
淡い色の愛を伝えたい。
降り注ぐ光を浴びながら。
肉体が消え去る前に…
最後の想いを。
伝えたい言葉を。