悩みが多い特殊部隊 「SEAL Team」

前回までのあらすじ

転職したばかりの会社で、社風や上司と笑っちゃうくらい合わなかったため人生の初の適応障害へ。
半年間の休職に入ったが、最近ある海外ドラマを見て…。

アマゾンプライムで見れる海外ドラマ

彼は、休職中。時間が余っている。
やるべきことはあるはずだが、頭にもやがかかる。この先のことを考えるのが億劫で仕方がない。
そんな中、彼はアマゾンプライムをぼんやり眺めていた。
現代は、あらゆるコンテンツに「おすすめ機能」がついている。
自分が見たいと思える映画やドラマなどが、何なのか深く考えなくても、コンテンツ側が提供してくれる。
「人気上昇中」「あなたの視聴歴からのおすすめ」「ユーザー満足度の高いもの」といった感じ。
巨大な陰謀めいたものに操られている気分になるが、便利なので無視できない。
彼は、「時間を無駄にしないために」「失敗しないために」そのようなおすすめによく目を通していた。見れば見るほど、何を見ようかと悩むために、時間を無駄にしているのだが、当事者は気づかないのである。
そんな中、目に留まったのは「SEAL Team」という海外ドラマだった。
サムネには、難しい顔をしている特殊部隊の男がたたずんでいる。今、どの動画を見ようか悩んでいる彼の表情も同じく難しい顔をしていた。彼は、アメリカのドラマを見たことがない。しかし、この悩みが多そうな、難しい顔をしている特殊部隊の男に妙な親近感が湧いていた。アマゾンプライムに操られている感覚のまま、再生ボタンを押していた。

SEAL Teamのざっくり概要

ざっくりどんなドラマなのか説明。
アメリカで一番優秀(?)な特殊部隊、「ブラボーチーム」。
物語の主人公はその優秀なチームを率いるリーダーである「ジェイソン」。
このジェイソンがとんでもなく優秀。部下も凄腕ばかり。海外を飛び回って、テロリストどもをハチの巣にしたり爆弾で吹っ飛ばしたりする。
基本的に、悲劇的なことや大きな問題が起こってから、事態の収拾に動くことが多いのでミッションの難易度は高い。かつ、現場では思いもよらないトラブルが起こり、リーダーであるジェイソンには、重い決断を常に迫られるのである…。
メンバー一人一人のキャラクターが濃い。ブラボーチームは6人なので、覚えやすい。
彼のお気に入りキャラクターは、ソニー。あとレイ。
ソニーは熊みたいなやつなんだが、たまに繊細な部分が見えるのが良い。
レイはジェイソンの右腕的存在。副リーダーで、常にクール。
優秀な特殊部隊員も、かなりの頻度でピンチになるので、飽きずに見れる。
しかし、彼が寝る間を惜しんでみるようになったのは、そこではなかった。
世界最高峰の特殊部隊員を率いるリーダー、ジェイソン。
この人が、まぁ~~~~~悩みが多い。トラブルばっかりなのである。

悩めるリーダー「ジェイソン」

ジェイソンは戦闘時に頼りになる。とんでもなく厳しい試験を潜り抜け、エリートの中のエリートしかいないチームを率いるリーダーに求められることは多い。
部下からのアツい信頼、生死を分ける決断、危険と分かっているところへ時にはリーダーの責任で突入させなければならない…。
ところで昨年、彼は「日本の中間管理職が無理ゲーになっている」という内容の本を読んでいた。日本の管理職は、売り上げなどの目標数値管理、部下のマネジメント、部下のミスの尻拭い、セクハラやパワハラなどのコンプラ対応…。しかも、日本の管理職は9割がプレイイングマネージャーなのだ。※メンバーと一緒の業務も負担するということです。
彼は、ジェイソンの苦悩が日本の管理職の苦しみに重なって見えた。
※背負っているのが部下の命なので、重さでいうと比にならないのであるが…
あと、まだシーズン2までの視聴なので未だわからないと思うが、ジェイソンが一番ひどい目にあっている。しかも、本業の仕事以外の部分。
とくに家族との関係は見てられない展開がある。
そのたび、彼は口がへの字になっていた。見るのつら…。

愛する者のために戦う戦士たち

難易度が高く、命の保証がないミッションに挑み続ける、シールチーム達。
彼らは悩める人間で、特に主人公であるジェイソンには戦場以外でも頭を抱えるトラブルが数々とふりかかる。
こんなに優秀な彼らでも、悩むことはあるのだなぁ。
妙にリアルな人間関係に、彼はときどき胃もたれする。
それでも、ウイスキーを飲みながら視聴すると最高なドラマである。


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