虹ヶ咲の記憶や想い

 虹ヶ咲との出会いは、2017年のTGSだったと思います。
 伊波杏樹さんを見るのが目的で、更にゲストでえみつんが出てきて「おお! 遂にμ'sとAqoursの邂逅!!」という興奮の中で新シリーズのキャスト発表になりましてね。
 「毎度が如くまた"誰やねんコイツら"って言うぞぉ!」と思っていた記憶があります。

 そしてスッスッと出てくる新シリーズキャストの面々。今ではソレ何処で買ってきた何処の学校の制服という衣装で出てくるコケシそっくりの若いキャスト達。
 「誰やねんお前www」と言っていたのも束の間、絶対的に見た時ある子が出てきます。
 久保田未夢さんでした。当時のイベント観覧に現地に行っていたオタクも、画面の前の私も驚いてドヨドヨした記憶があります。正体はよく知らないけど、パフォーマンスが凄い不仲集団として有名なi☆Risの久保田未夢がラブライブに?!?!?!?!
 そして最近いろんな所で名前を聞く鬼頭明里がラブライブに?!?!?!?!という感じでしたね。
 当時楠木ともりさんは現役高校生で、みんなコケシみたいだったけど更にコケシみたいでしたね。

 虹ヶ咲活動初期は基幹コンテンツになるはずのスクスタの開発遅延、それが故の活動目標の無さ、センターの大西亜玖璃さんの弱々しさ(えみつん、伊波杏樹さんに比べて)、媒体別活動という何がしたいか分からない番組、まるで出ない楽曲、生放送で集まってもワチャワチャし切れていない関係性の薄さ、そんな虹ヶ咲メンバーを必死に引っ張っていこうと先頭に立って牽引する久保田未夢さん、そしてそれをウザがる掲示板でのオタク達、一向に展開が無いコンテンツ。

 


 初期は本当にこんな感じでした。キャスト達も仕事終わりにファミレスでご飯を食べながら「私達どうなるんだろう…」と話してたという話しがありますね。μ'sの初期も同じ事をキャスト達が同じように言っていたので、とても記憶にあります。
 
 中でも指出毬亜さんは凄かったですね。
 初期からずっとモジモジしていて、共演経験のある鬼頭さんが一緒にアピールする機会を放送とかで何度も作ってくれているのに、全く前に出られない話題に入れないで、愛想笑いを繰り返す陰キャっぷり。
 2ndライブが開催されたのが2020年だったんですけど、振り付けフリーの場面で抱き締めあったり何人かでポーズをとる所でも、他キャストと絶妙な距離感があって抱き締めきれなかったり、一緒にハートを作るにも他キャストから働きかけがあってから1テンポ2テンポ遅れて動き出すし、触れるのを怖がりながら指の形を作るという。活動3年目やぞ!!!
 そんな指出毬亜さんも3rdまででようやく打ち解け、今やしっかり前に出る事ができるようになったのは見ていても嬉しいですね。(あくまで虹ヶ咲では。他作品ではもうちょっと頑張ってね)

 

 
 そんな虹ヶ咲も今や立派になりましたね。個人的には虹ヶ咲の色は、キャスト年長組3人の影響が強いと思います。

 i☆Risではステージパフォーマンスでは実力的には1番下だけど、オタクムーブとファンサービスという場外乱闘が得意で、実力トップの芹澤優にもそのカテゴリでは負けない久保田未夢さん。
 そしてプライベートで衣服や集まる機会を与え続けて、売れる女性声優のムーブを実地で学ばせる鬼頭明里さん。
 芸歴は突出したものは無いが、個人個人に寄り添い同じ目線でい続ける田中ちえ美さん。

 他シリーズではあまり見ないキャスト同士の圧の掛け合い煽り合い、生放送などで仲良さそうに見えるけど自分がアピールするタイミングを自分で見付けてグイッと前に出る貪欲さ、ステージパフォーマンスでもできない人達の中に指標がいるが故に質を上げていこうとする姿勢を久保田未夢さんから学んでいると思います。(久保田未夢さんも指標にされている以上、追い越されないようにパフォーマンスを上げる努力をしている事がi☆Risのライブパフォーマンスや、異次元フェスでのTulipの話しなどでも伝わりますね。)

 鬼頭明里さんからは特に指出さんが学んでいますが、人見知りの自分を人見知りな自分を気にし続けてくれた分、追加キャストが来た時にも率先して声をかけ続けて、9:3の構図にならないように努力した事や、他キャストも貰った衣服に負けないビジュアルを作る事を学んだと思います。

 田中ちえ美さんには、年齢関係無くコンテンツや仕事を楽しむ事を学んだと思います。昨日の生放送も凄かったですしね。





 それらを経て立派になったなと思った瞬間があります。
 スクスタ20章で大炎上している際にスクフェス感謝祭があり、皆が避けていた話題を、生放送の最後の挨拶で大西亜玖璃さんが遂に話題にした時です。
 「ちょっと波乱な感じにはなっているんですけれども〜〜中略〜〜、私的に心残りなのは、20章でね。かすみんが最初にあなたちゃんに会った事です。〜〜中略〜〜みんながザワついている事と、私がザワついている事にちょっと差があって、ソレはちょっとビックリしちゃったなって…w」

 凄くないですか? 確かに芸歴は一緒に生放送に出ていた相良・楠木・鬼頭さん3名より長いとはいえ、声優としての芸歴は決してある方ではなく、上記3人にも触れられない話題を笑いでしっかりオトすという。

 昔マッチングフェス直前で入院したり、1stライブで泣いていた弱々しい姿とは別人に見えたし、先輩シリーズの強いリーダー像(自分がヤケドしても突っ込むえみつん、リーダーシップとキャプテンシーが服着て歩いている伊波杏樹さん)と全く違うけど、彼女なら、彼女を擁する虹ヶ咲なら大丈夫と思ましたね。




 そんな虹ヶ咲も7thライブを終え、活動も8年目に向かっています。
 何か今までと違う外伝ラブライブ作品だった虹ヶ咲も、新たな立場をしっかりと作り上げてバラエティー豊かさで魅せるラブライブ作品になった今、そして今後のアニメ完結編第2弾、第3弾、そしてファンミにライブに楽曲に。
 キャストもスタッフも作品愛に満ち、初期に苦労した分、活動後半時期に差し掛かっている今からが最大に盛り上がっている虹ヶ咲を皆さん見守っていきましょうね。




 p.s.
 初期の苦労話でいうと、スクスタと同時リリースするはずだった楽曲が開発遅延のために発売されず、1年ほど楽曲無しで活動していた事。
 アニメがシリーズ初1000日以上無かった事や、大西亜玖璃さんが当時金が無さすぎて実家から送られてくる白米しか食べる物が無い中で、スクフェス感謝祭で沼津に行って海鮮丼を食べ「Aqoursさんありがとう〜」とスタッフが心配するレベルで号泣していた話しが好きです。

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