GAのIPA表記に関する覚え書き
いわゆるアメリカ英語のIPA表記に関して簡単にまとめた.
専門家ではないので,我流かつ誤りを含んでいる可能性がある.
なお,以下のwikipediaページがかなり詳しい.
Phonemes
Plosive: /p, b, t, d, k, g/
Nasal: /m, n, ŋ/
Fricative, Affricate: /f, v, θ, ð, s, z, ʃ, ʒ, h, tʃ, ʤ/
Approximant: /l, ɹ, j, w/
Vowel: /æ, ɛ, i, ɪ, u, ʊ, ʌ, ɔ, ɑ, ə/
Diphthong: /aɪ, aʊ, eɪ, ɔɪ, oʊ/
記法を統一することよりも,発話の際に何らかの根拠があることが大事ではないだろうか.
Onsets
{s}{l, w, p, t, k, m, n, f, θ, ∅}
{p, k, g}{l, ɹ, j, w, ∅}
{b, f}{l, ɹ, j, ∅}
{v}{l, j, w, ∅}
{θ}{l, ɹ, w, ∅}
{t, d}{ɹ, w, ∅}
{ʃ}{l, ɹ, ∅}
{m, h}{j, ∅}
{n, ð, z, ʒ, tʃ, ʤ, l, ɹ, j, w}{∅}
/sl/, /sw/, /sp/ …というonsetで始まる語が存在するということを示している.分配則的に理解してほしい.
∅は便宜上のもので,s∅,すなわち/s/というonsetがあるよ,ということ.
Rules
/ʌ/ → [ʌ̟]
/tɹ, dɹ/ → [tʃɹ, ʤɹ]
/tʃ, ʤ, ʃ, ʒ/ → [tʃʷ, ʤʷ, ʃʷ, ʒʷ]
語中のコーダのC → ∅(の傾向)
コーダの/l/ → [ɫ]
非強勢のV → /ə/(の傾向)
非強勢の/tən/ → [ʔən]
/n.t/ → [.n]
母音間で非強勢の/t, d/ → [ɾ]ないし[d]
1子音からなるオンセット内(強勢)の/p, t, k/ → [pʰ, tʰ, kʰ]