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17歳、恋への焦燥感

17の夏が、こんなに地味だとは思わなかった。
現在高校3年生。毎日勉強に明け暮れている。
頭に英単語を詰め込んだり、無心で数学を解く時間は有意義ではあるものの、何だか虚しい。
せめて好きな人でもいれば良かったのだが、生憎女子校である。
小6の私よ、もっとよく考えて学校を選べ。


最近では死語の分類にされているが、
花の17歳という言葉がある。
「けっ何が花だよ」と毒づいてしまう私だが、
実はこの概念に憧れている。


17歳、、、
限りなく大人に近いけど、
まだまだ未熟さが残る年齢。

サガンの『悲しみよこんにちは』を思い出す。
主人公のセシルも大学受験を控える17歳だ。
勉強への苛立ちには親近感を覚えたが、私がいるのは高層ビルに囲まれた灼熱の東京で、バカンスにぴったりなフランスの別荘なんかじゃない。
ヨットを走らせる大学生の恋人だっていない。

そもそも私はこの6年間、
恋愛とは無縁に過ごしてきた。
親戚以外の同世代の異性と話した回数は、片手で数えられるくらいしかない。
最後に恋をしたのがいつだったかなんて、
覚えてすらいない。


私の青春、これでよかったのかな?

後悔しても仕方ないけど、そう思わずにはいられない。学校の友達とは「恋愛なんて面倒臭そ〜」とか言って笑い合ってるけど、本当は違う。


恋がしたい。
私だって、恋をしてみたかった。


女子校を選んだのは自分の意志だし、
それに今年は受験生だ。
分かってはいる。
分かってはいるけど、何も起こらない17の夏が、どうしようもなく悲しい。



未来の私へ
あなたが今どんなに素敵な恋をしていようとも、
その先どんな大恋愛をするとしても、
花の17歳として恋をできなかったことを、
ずっと覚えていてください。
そうじゃないと私の17歳の青春が、
本当に無意味なものになってしまうよ。
悲しいね。私も悲しいよ。

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