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こども食堂
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息子の保育園のお友達のお母さんから、地域のこども食堂のことを教えてもらった。月に一回、近所で子ども食堂が開いているらしい。
こども食堂というのは、子どもを中心とした地域の人が、無料もしくは安く食事を食べられる場所。NPOやボランティア、自治体などで運営されていて、子供たちへの食事の提供や、地域の見守りの場として注目されている。……というのはニュースとかで見たことはあって、いい活動だなあとは思っていたけど、こんな身近にあるとは知らなかった。
教えてもらった場所は、普通のマンションの一階のスペースだった。大家さんの厚意で、1ヶ月に一度、こども食堂をやっているという。行った時にはすでに子どもの声で賑わっていて、受付をすると、遊んで待っていてくださいとのこと。食堂の隣に遊び場まで用意されていて(普段は室内スポーツ場?)、すごい。大人はひとり300円、子どもは無料。なんと、大学生まで無料らしい、すごい。
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この日のメニューはカレー。ひき肉と玉ねぎがたっぷり入ったカレーライスに鳥の唐揚げと煮卵が乗っていて、副菜にナムルとフルーチェ。おかわり自由。おいしい。食堂には25席ほどあって、手狭ではあるけど、家みたいな雰囲気。5名ほどの(おそらく)ボランティアの女性が、配膳などをしてくれる。
「たくさん食べてね!おかわりあるからね!」女性が息子に声をかける。普段保育園に通っている子どもからしたら普通かもしれないけど、こちらからしたら、けっこうドキドキする(悪い意味ではない)。だって、レストランとかでそんなふうに話しかけてくる大人はいないから。
息子は食べるのが遅くて、おそらく1時間ぐらいかけて、それでも全部食べ切ることはできなかったけど、保育園のお友達と一緒に食べられたし、遊べたしで、とても楽しかったようだった。帰りにおみやげまでもらえて、ノートと下敷きと、駄菓子をたくさん。カレーを残したはずの息子は、帰宅後に駄菓子をどうしても食べたいと言って、クラッカーを一袋食べていた……(カレー食べてよ…)
ところで、この日仕事だった私は、1500円のランチを食べて、500円のコーヒーを飲んでいた。なのに夕飯は、2人合わせて300円で済んでしまった……少し恥ずかしい(?)。
おとなひとり300円では、材料代にも満たないんじゃないだろうか。調べたら、地域の企業や個人がサポートしているみたいだ。もちろん場所代は大家さんの厚意だし(大家さんのおばあさまも、こども食堂に食べにいらしていたようだった)、作ったり配膳したりしてくれた皆様もみんなボランティアだろう。
え、、、みんな、優しい。
自分はもちろん周りの優しさに生かされているんだけど、それはあくまでも家族とか友人とか同僚とかであって、ただ同じ地域に住んでいるというだけで優しくしてくれる人がいるなんて、優しさが大きすぎる。すごい。
駄菓子でパンパンにふくれたビニール袋をカゴに入れて、夜道に自転車を走らせながら、考えてしまった。私は自分たちのことばかりで、全然人に優しくできてないな…って。いつか子どもが手を離れて自分に余裕ができたら、こんなふうに、見ず知らずの人に優しくできるような人間になれるんだろうか、私は……。まあ、少なくとも今は、労働して税金を納めてるだけで自分を褒めるしかないかもしれない。
こども食堂、また来月も行こうかな…。優しくない私でも、行っていいなら。少なくとも息子には、今はわからないかもしれないけど、こういう優しい人たちが世の中にいるんだということ、記憶に残したい。