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分割自我復元についての私見

知る人ぞ知る鈴木崩残先生(無明庵EOと同一人物)の死後、分割希釈自我復元の後継者を自称する人物や、全自我復帰を自称する者、崩残先生の名を騙るブロガー、某巨大掲示板で不規則な発言を行う者などが現れています。

復元作業の大前提として、無明庵の掲示板と、2019年5月に復刊したDVD書籍、崩残先生から正式に全自我復帰の認定をされた「あび」氏のブログを参考にしましょう。

また、崩残先生の指導を受けて全自我に復帰した後、禅の悟りを得た山田莉士(やまだ りし)氏のブログも参考になります。


無明庵掲示板-控えの間

http:// http://www.mumyouan.com/k/hikae.html


まんだらけ

https://www.mandarake.co.jp/publish/kaiba_eo/index.html


自分を裏切らない為の 分割自我復元ノート

https://mmjhb11.exblog.jp/i2/


きっと人生の真理はこんな感じ

http://rishiyamada.blog.jp/archives/31756034.html



ここから先は私自身の話になります。内容の正確さは保証出来ませんし、間違いがあっても責任は取れません。それでもよろしければお読みください。




私が性と死のホームページ(無明庵)の存在を知ったのは、2006年の事でした。ネットで悟りについて調べている時に自力で辿り着いたのですが、虚無宇宙からの伝言・EO氏の悟りとその背景を読み始めてすぐに「こりゃ本物だ」と確信しました。

それから数日かけて全コンテンツを読破して、3つある掲示板も毎日チェックするようになりました。しかし、ある時から崩残先生は悟りの話ではなく、人類全体の自我の状態についての話をするようになりました。

その話を要約すると「人類の自我は分割希釈されており、その為に様々な問題が発生している」という感じになります。2010年の6月に自我を原型に復元する方法が確立されましたが、その時は全く話についていけませんでした。



無明庵の変化に戸惑いつつ、2010年の9月頃に自我復元のDVDを購入し、自我復元の作業を開始しました。そして無心の禅書道を注文して、何度か崩残先生とメールのやり取りをしました。

その時に教わった事と言えば、呼びかけの最中に眠気が来た時は、目を開けたまま呼びかけをしても構わないという事くらいです。また、禅書道のDVDでも「特に問題は無い」と言われたので、何だか拍子抜けしてしまいました。

因みに、自我率の判定は受けていません。何故なら、どのみち全自我に復帰するまでは作業を行わないといけないし、自分で自我率の割り出しを行えるようになれないなら、判定結果を聞いた所で無意味だと思ったからです。


私は既に人生に悩まなくなっていましたから、復元作業を始めたばかりの頃はモチベーションを維持するのに苦労しました。しかし、毒親に負けた自分が全自我だとは思えませんし、悟りも何だか中途半端なので、復元を止めるという選択肢はありませんでした。

当時は仕事で昼夜逆転していた事もあって、作業に必要なイメージをすると二秒で寝落ちしてしまい、一向に復元が進みませんでした。眠気防止の動画も見ましたが、ハッキリ言って焼け石に水でした。

仕事は年々忙しくなっていき、それにつれて職場の人間関係まで悪くなっていきました。2016年の後半にストレス解消目的で坐禅を始めましたが、残念ながら殆どモノになりませんでした。


2018年の前半に心理検査を受けて、発達障碍と診断されました。これ以上は頑張っても無駄と思って仕事を退職し、隠遁生活に入りました。退職後は半年ほど寝て過ごし、約1年後に昼夜逆転が治り、やっとの事で慢性疲労と眠気から解放されました。

そのおかげで坐禅は出来るようになりましたが、相変わらず呼びかけのイメージが出来なくて自我の復元は進みませんでした。退職前は疲労と眠気の所為だと思っていましたが、どうやらこれは発達障碍に由来する問題のようでした。

しかし、発達障碍は無明庵のサポート外なのか、何処にも解決策は載っていません。崩残先生は2017年に亡くなっているので、もう連絡や質問も出来ません。流石に、これには参りました。


とりあえず坐禅修行と、神社仏閣巡りの旅をしながら、打開策を模索する事にしました。そして2019年に、偽覚者・伊勢菊理に騙されて危険な状態になっていた茶柱さんと出会いました。

茶柱さんは自力で自我復元法に辿り着いた人ですが、出会った当時は鬱病の症状が酷かったので、復元よりも療養を優先する必要がありました。でも、私自身がやるべき事と、茶柱さんの介助を両立させるのは大変でした。

この時に私を支えてくれたのが、関大徹という禅僧の著書「食えなんだら食うな」です。この本のおかげで「茶柱さんには介助という形で徳を積ませてもらっている」と思うようになりました。


そして2022年にウクライナ戦争が勃発しました。死にゆくウクライナ兵と、ロシア兵と、戦闘に巻き込まれた民間人の無念を想った時に、それまで完全に忘れていたラポール形成の話がストンと腑に落ちました。

ラポールとは、言葉や行動で表現せずとも気持ちが通じ合う状態を言い、梅の間でも「自我復元法で必要になるのは、相手とのラポールです」という話がされています。

私の中で、ラポール形成の話と、関禅師の話と、ウクライナ戦争の悲劇が一つに統合されました。その後、試しに復元作業をした時に、それまでに無い手応えを感じたのです。


「飽くまでも私の場合は」という但し書きがつきますが、今まで復元作業が進まなかったのはイメージ云々ではなく、呼びかけの対象である自我の提供者とのラポール形成が出来なかったからだと思います。

何故、ラポール形成が出来なかったのかというと、私は怪我や病気(老衰を含む)で亡くなる人達には関心が無く、その人達の生き死にリアリティを感じられなかったからです。


生まれてこの方、ずっと独りで生きて来た私には、大切な人が居ません。コミュニケーション能力を高める努力はしましたが、その努力が実を結ぶ事はありませんでした。

行く先々で障碍を嗤われ、望まない闘争を繰り返した結果、私は他人を無機物のどちらかとしか思えなくなっていました。そして自分と同程度か、それ以上の苦痛を経験をした人にしか関心を持てなくなっていたのです。

私は理不尽な侵略戦争を目の当たりにして、ようやく自分の中にある「死にゆく人に寄り添う気が無いのに、自分の要求だけを通そうとする図々しさ」に気づきました。


私が言うのも何ですが、情報や技巧に走る人ほど、復元が進んでいないように見えます。その中には、他人から地球脱出の裏技を盗もうとしたり、おだてや挑発によって情報を引き出そうとする歪んだ心の持ち主も含まれています。

地道な努力の積み重ねを否定する人は、無責任で気楽な場所を好むものです。でも、そういう場所に過剰適応すると、まるで昼職に戻れなくなった夜職の人のようになってしまいます。

復元作業に必要なのは、地獄で生き抜く一匹狼の無頼漢を気取る事ではなく、真っ当な場所で生き、真っ当な人達と信頼関係を結べるようになりたいと願う、人間としての真っ当な心だと思います。


崩残先生は、愛や、慈悲や、徳性といった言葉を酷く嫌っていましたが、それはそういう美しい言葉に踊らされる人があまりにも多いからであって、人間としての真っ当な心を否定していた訳ではありません。

毒親問題やトラウマ掘りにしても、まずその問題を何とかしないと心の在り方やラポール形成に支障が出るという話であって、それさえやっていればベルトコンベア式に全てが上手くいくという話では無い筈です。

私同様、発達障碍の所為でラポール形成やイメージが出来なくて困っている人は、自分の特性を把握し、苦手な事を補う方法を考える必要があります。


だからこそ、イメージ力不足はラポール形成で補える可能性が高いという話だけは、早めにしておきたかったのです。

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清濁 思龍
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