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今年の干支は「壬寅(みずのえとら・じんいん)

あけましておめでとうございます。

毎年「今年の干支は…」と題してnoteを書いておりますが、今年も安岡正篤氏の「干支の活学」を元に、今年一年を予測してみたいと思います。

本年、令和四年の干支は「壬寅(みずのえとら・じんいん)」で、十干では木・火・土・金・水にそれぞれ兄(え)と弟(と)がありますが、その9番目にあたる「水の兄(みずのえ)」になります。文字としては「壬」があてられていますが、この「」の文字の持つ意味は、以下のように3つあります。

まず1つ目の意味としては任務の任にあたる「責任を担う」「任務を受ける」という「重い負担に耐える」という意味があります。白川静博士の「字統」では、英語の「I」の文字の真ん中に中黒があるような字形を指しており、その上に物を載せて工作する叩き台の象形としています。2つ目の意味としては「壬は妊なり」ということで「あたらしいものをはらむ」という意味があります。漢代の許慎の著した「説文解字」という辞書に「壬は北を指し、陰気が極まって陽気が生じてくる。この陽気によって大地に万物が生じる。万物をはらみ始める」と書かれています。ここまでは前向きな感じですが、3つ目の意味としては「へつらう」という意味もあり、意志が弱く、媚びへつらう人を「任人(にんじん)」と呼ぶそうです。

これら「壬」の文字が意味する3つのことから、壬の年は、前年の変革の流れを受けて新しいものが生み出される可能性があるのだが、人事に注意を払わねばならず、大切な役目を「任人」が担うようになれば問題をはらみ、深刻な事態となる可能性が高い年であると言えるようです。

一方、十二支の方の「」の字の意味するところは、宀(うかんむり)は建物、組織、存在を表し、真ん中の字形は人が向かい合って矢を持っている象形となっており、下の「ハ」は人を意味する象形とのことです。矢には「誓う」という意味があり、重要な約束事を矢を両手に挿んで誓ったことが由来とのことで、全体として「寅」には「つつしむ」「たすける」という意味があるようです。助け合うには一人ではどうにもならず、志を同じくするものが助けあうということも意味しているとのことで、助け合っていろいろな妨害や困難を排除してゆくことで人間は進歩するということができ、氵(さんずい)をつけて演説・演技などの「演」(のびる)というように進展を意味する文字でもあるようです。

以上のことから、今年「壬寅」の年は前年の変革の流れを受けて、更に「新しいものが産みだされる年」であり、周りの人たちの地道な協力を受けて「進展していく年」であるが、行く手にはいろいろな困難もあり、間違った人を登用すると忽ち深刻な事態に陥る年であると言えそうです。

昨年はコロナ禍が続き、せっかくの東京オリンピック・パラリンピックも無観客開催となってしまい、景気浮上のチャンスを失ってしまいましたが、その後の急速な感染者数減少などで緊急事態宣言が解除、日常が戻ってきたことで株価も浮上し、今年に向けた明るい兆しが年末にかけて見えてきました。このコロナ禍によって、今まで見えていなかった無駄なものが表面化し、脱はんこ化、リモートワークの進展が進んだことは良い結果になっているのではないかと思います。

本年はこれらアフターコロナの動きが活発化し、これまでの日常から「新しい日常」への転換点となる年になると思われます。ただし、これらの動きも国民全体が前向きに動くことが決め手となるため、人々に明るい材料を企業や政府は提供していく必要があります。

まず政策としては、コロナ禍の中でのバラマキにより傷ついた財政補完のために増税の動きもあるかもしれませんが、景気浮上のためには増税は絶対にしてはいけない政策になります。同様に企業側もコストダウンのための賃金カットを行うのではなく、ベースアップを図っていく必要があります。先程「人事を間違うと深刻な事態に陥る年」と書きましたが、このあたりの政策が間違うと失敗する可能性があるということになります。

「新しい日常」を作り出すためには、インフレターゲット(3%以上?)を設けた大幅な財政出動が必要で、積極的にお金を回すことで、新しい未来を作り出す必要があると思われます。まだまだ日本企業には伸び代があり、他国がやっているからと諦めず、今年はいろいろと新しいことを生み出していく年になればと思います。

大阪万博が2025年に開催されますが、このような機会を捉えて、積極的に日本の技術をアピールできるように転換していければと思います。開催まであと3年しかなく、本当に世界から人々を呼べるものができるのか地元の私でも不安に感じていますが本当に大丈夫なんでしょうか?東京オリンピックの開会式のようなことにならないことを期待します。また、マスコミも政権の批判ばかりではなく、もっと夢のある話題を提供し、日本全体を盛り上げていくようにしていけばよいのになと感じます。

バブル崩壊以降、平成の時代は「失われた30年」と呼ばれるほどの停滞の時代だったけれども、令和の時代に入り4年目の今年。今年こそはそろそろ急上昇に向けた一手を打っていく年になるのではないかと期待しています。

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