【京都芸術大学】芸術理論1 東洋の芸術理論(評価C)レポート/単位修得試験 全文公開
はじめに
芸術理論1(東洋の芸術理論)のレポートと単位修得試験の全文を公開します。このままコピペして提出すると不可になるかもしれません。
課題内容は当時のものであり、現在の課題内容とは異なる場合があります。
ご自身でのレポート作成に、参考としてご活用ください。
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レポート
課題
【設問1】
教材テキストに登場する以下の用語の中から二つを選び、どのような意味であるかをそれぞれ400字程度で説明してください。(800字程度)
万物斉同 臥游(臥以游之) 書画同源 中和の徳 風雅
【設問2】
古来東洋の思想において芸術は、政治・道徳の形成に重要な役割を果たすものと考えられてきました。以下のキーワードから二語以上を用いて、芸術と政治・道徳がいかに結びついていたのかを説明してください。
(1200字程度)
仁 徳 礼楽 文人 儒学
【設問3】
「気」という概念は、中国の思想(およびそれを受容した韓国・日本の思想)において、重要なものと捉えられてきました。気は芸術とどのように関わりあうのでしょうか。教材テキストに掲載された芸術理論の中から自由に二つ取り上げて比較しながら説明してください。(1200字程度)
本文
設問1の解答
万物斉同(ばんぶつせいどう)とは、荘子の中心思想であり、「あらゆるものを斉しく見てありのまま認めること」である。彼比、是非、善悪などは相対的に成り立つものであり、互いに依存しあう概念であることから、自己の言語と認識の監獄に囚われている限り世界は絶えず対立し、差別的な存在に満ちている空間となってしまう。そこで荘子は、そのような相対的・対立的・差別的認識や判断を乗り越えて、物事を斉しく見て、あるがままに肯定することを提案している。人間が万物(他者)と本当に出会う道はそこから開かれる、というのが荘子の考えである。言語と思考の呪縛から解放され、対立や差別の心を持たずに万物と共に生き一体になり、万物のなりゆきに身を任せて心を遊ばせるという境地に至ることが人間の理想的な存在である、としている。これらを表す寓話として「胡蝶の夢」「庖丁」「梓慶」といった話がある。荘子の思想や芸術論は、芸術家が到達した理想的な精神境地を示すものとして、後代の芸術理論及び作品創作や鑑賞に大きな影響を与えた。
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