余談:【500円】の価値 @ お台場
こんにちは。伊盾です。
当記事は、前記事【アク和リウムGA☆KYO】の 後続記事 ( 余談 ) です。
このたびは「物語調」を意識して執筆します。この類の執筆も初となります。どうか、あたたかい目で見守ってやってください。
~ はじめに ~
私の記事をご覧いただくにあたり【免責事項・リンク・著作権について】の内容もご了承くださいますよう、お願い申しあげます。
( 記事末にもリンクバナーあり )
以下の文字数は約3,200文字です。
読了の推測時間は7分程度です。
~ プロローグ ~
私のバディ、“ 描月 “ は友だちをつくることが不得意なタイプだ。
そんな描月の数少ない友だちの1人である “ えっちゃん “、そして10 歳の少年 “ ケイタ “、描月と私、我々4人は今日『お台場』に来ている。
フードイベント『頂上一食~TEPPEN ISSHOKU~』での昼食に満足感を得たのち『アク和リウムGA☆KYO』へ移動して、アクアリウム鑑賞も楽しんだところだ。
この休日は、えっちゃんと描月による「ケイタへのサプライズプレゼント」でもあった。
これは、お台場での休日の【 500円 】にまつわるエピソード である。
【 500円/1ガチャ 】の価値
『アク和リウムGA☆KYO』
施設内にあるガチャの景品サンプル
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冒頭から辛口意見で恐縮だが、ここでは個人意見を素直にお伝えする。
描月と私は「やや高め」と感じてガチャを回さなかった。我々は等賞景品よりも等賞外景品のほうが『アク和リウムGA☆KYO』のイメージを表わしていると感じたのだ。
それにより「等賞景品に魅力が足りない」と判断したことで「やや高め」との感覚になっていた。
しかし、ケイタはガチャを回したかった。どうしてかって「そこにガチャがあるから」だ。
ガキンチョ属性( 主に男子?)のガチャ魂とは、そういうものといってよいだろう。私は ‘ 半端に大人 ‘ であるが、ケイタは “ 生粋のガキンチョ “ である。もう本能の類であろう。
ケイタが施設内をウロチョロと動き回りながら楽しむなか、えっちゃんはケイタにガチャ1回分をプレゼントしていた。
このことを描月と私が知ったのは、施設を退場したあとだった。
【 欲望 】からの【 奉仕 】?
施設を退場したのち、ケイタは自分のリュックサックからガチャカプセルを取り出した。
「おっ!? ケイタ、ガチャやったんだ!」
私がケイタに聞くと、えっちゃんが答えた。
「うん、すごくやりたそうにしてたから」
ケイタは人からもらった物や、記念的に買ってもらった物に強い愛着をもつ性格だ。ケイタが引いたのは等賞外だったが、純粋に気に入っていた。
ガチャカプセルの中の景品はシールであることが見てとれた。
ケイタはガチャカプセルを開けた。景品シールは金と銀の2枚組みだった。それらは施設内の景品サンプルスケースの中の物よりも美しく見えた。
ケイタは描月にそのシールを差し出した。それを手にした描月は、とっさに本音をつぶやいた。
「 へぇ・・・、キレイだなぁ・・・」
施設内では1回500円に「やや高め」と感じた描月と私。この時点でも私の感覚に変化はなかったが、描月は変化があったようだ。
描月には、実物を見て触れることで “ 感じとれたもの “ があったのかもしれない。しかし、施設への再入場はできない。
とはいえ、10歳の少年が気に入っているガチャの景品、ゆずってはしいと頼む気はなく、是が非でもほしいわけでもない。描月は秒で自答に至る。
描月の内心の自答に、ケイタが声を重ねた。
「描月がほしいなら、あげてもいいよ?😊」
次に、描月と私の声が思わず重なった。
「えっ!?😮」
( 気に入ってるんでないのかいっ!? 🐺💦)
描月はケイタの厚意にお礼を伝え、丁寧に遠慮した。そして、シールをガチャカプセルに戻してケイタのリュックサックに入れた。
【 子どもの遊び欲 】は底なし青天井
ケイタ、次なる要望を放つ。
「どぉ ーー してもコレで遊びたいっ!!!」
コレとはコレである・・・。
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利用料【 500円/10分 】!? 30分で1,500円。『アク和リウムGA☆KYO』のガチャ1回と同額。滞在時間30分程度だった入場料にも値する。
( コレ、伏線回収かい?💦 )
周囲にはコレを望む子どもたちが絶えなかった。その保護者たちの表情には ‘ 複雑な心境 ‘ がにじみでていた。コピペしたかのように同じ表情、他人同士でも心は1つ状態。私にはそう見えた。
そのなかで、えっちゃんは眉をひそめることもなくケイタの熱望に応えた。
「コレで遊びたい? いいよ、今日は特別~😉」
えっちゃんはキャリアのある現役の保育士である。“ 今の状況のケイタの気持ち “ を汲み取っていたようだ。ケイタは大喜びで会場内に突入した。
描月はえっちゃんに、ケイタのコレの利用料は自分が払いたいと言い、500円を手渡した。描月は癒されたのだ。ガチャ景品を快く譲ろうとしたケイタのやさしさと、えっちゃんのやさしさにも。
ケイタはこのことを知ることなく遊びに全集中。10歳の少年、それでいい。
ただの贅沢!あまやかし! そう言う人もいるだろうが、人それぞれにある背景は異なり、お金の使い方も、贅沢の価値観も、人それぞれである。
ちなみに、この施設の入場対象者は12歳未満。入場は10名まで。常駐スタップは2名。10分ほど入場待ちをしたが、入場制限があることで、混雑し過ぎて遊べない状態にはならなかった。
そして、10分後のケイタを見て “ 10分間でも有意義に遊べる環境の提供 “ であることを納得した。
【 500円/10分間 】の価値
会場への突入前からケイタの瞳は宝石のように輝いていたが、その10分後には額にキラッキラの汗もにじませ、最上級の笑顔も見せてくれた。
たった10分間で、こんなにも全身全霊、幸せ全開になれるのか・・・。私もガキンチョ属性だが、忘れていた童心がよみがえった。
( 私にもこんな時代があったな・・・)
私の場合、季節によっては “ 無料で遊べる雪を固めた滑り台 “ なども身近に登場していたし、自由に遊べる日常もあった。
ここにソレがあったなら、ケイタは迷わずソレを選ぶだろう。しかし、ケイタの生活では簡単には得られない。そもそも、ケイタの日常の「自由時間」は決して多いとはいえない。
私の子ども時代とは大きく異なる便利な時代となったが、今の時代は子どもたちも日々忙しく「自分成長への戦い」を頑張っていると感じる。
私は田舎育ちであり、小学生の放課後とは基本的に自由時間だったため、子ども時代の私なんかよりも、ずっと・・・とも思っている。
500円で買えたこの10分間。
結果的には高すぎる価格ではないと思えていた。
そして改めて感じる私であった。
やはり、お金も大事だよなぁ・・・と。
【 500円ガチャ 】と【 100円みくじ 】
ケイタは充実感と満足感を全身から放っていた。笑顔で息切れしながらリュックサックを開き、再びガチャカプセルを取り出して言った。
「滑り台で遊ばせてくれて、ありがとう!
このガチャ、やっぱり描月にあげるよ。
ボクには【 超大吉 】があるからっ!!」
ケイタはそう言って、えっちゃんを見た。
( いいよね? )
えっちゃんは察して笑顔で答えた。
「ケイタ、やさしいね~( いいよ~ )」
ケイタは【 超大吉 】を描月と私に見せてくれた。
それは『アク和リウムGA☆KYO』の【 100円みくじ 】だった。
私は思わずケイタに突っ込んでいた。
「これって・・・嬉しいのか???」
ケイタは目を大きく開いて即答した。
「うんっ、 ボクは嬉しいよー!
だってボク、“ 今日 “ を願ってなかったもん!」
ケイタは【 100円みくじ 】を大切そうに畳んだ。
ケイタが “ 今日 “ のことを知ったのは昨日の朝なのだ。「ケイタへのサプライズプレゼント」である “ 今日 “ がどうであったか、ケイタ本人に聞かずして嬉しい言葉を受け取れた我々だった。
しかし、描月がコレの利用料500円を支払ったことを、ケイタは知らないはずなのだが・・・。
( もしかして、見てたのかい? )
~ エピローグ ~
我々は最後に輸入雑貨店に立ち寄った。
ケイタは自分の財布を握りしめて私に言った。
「お兄ちゃんにお土産を買いたいんだけど、
ボクが買える物、どれかな・・・?」
ケイタの兄は5歳年上。ケイタ以上に忙しく、一緒に来られなかったのだ。ケイタの財布には輸入菓子が1つ買えるか否かの額しか入っていない。
( でた! これ、抗えねぇやつ・・・💖💦 )
この『お台場』は、やはり財布の紐を解かずには居られない場面で幕を閉じるのであった。
ケイタは明日からまた、ランドセルと塾のリュックサックを繰り返し背負って戦う日常に戻る。
この “ 小さな戦士 “ は【 超大吉 】によって、また「魔法のクリスタル」が突然現れることを期待しながら戦うのかもしれないが、それでもよいっ!
~ おわりに ~
このたびは少し「物語調」を意識してみました。我々はエンタメ創作を目標に精進いたします。
『アク和リウムGA☆KYO』施設内とケイタの撮影写真は、当該施設と保護者より画像掲載許可を得ています。
当記事も他者の権利侵害に配慮していますが、不適切な部分がある場合には、やさしく教えていただけますと大変ありたく存じます。
当記事で割愛した内容は、以下の記事でご覧いただけます。
読者さまの “ 貴重なお時間 “ をいただきました。
私の記事を最後までお読みくださいまして、誠にありがとうございました。