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Kubernetes(K8S)とOpenShiftの違い
アイシーティーリンクの丸山です。今回は、業務で利用しているOpenShiftについて、同様のオープンソースであるKubernetesとの違いについて調べてみました。
1. 基本的な違い
**Kubernetes(K8S)**は、Googleが開発したオープンソースのコンテナオーケストレーションツールです。コンテナ化されたアプリケーションのデプロイ、管理、スケーリングを自動化するプラットフォームです。
OpenShiftは、Red Hatが提供するKubernetesベースのエンタープライズ向けプラットフォームで、Kubernetesに独自の機能を追加して、企業での利用に適した形に拡張されています。
2. 管理と運用の違い
Kubernetesは非常に柔軟で、いろいろな設定やツールを組み合わせて使用できますが、その分、管理や運用には高度な知識が必要です。自分で多くの構成を行う必要があります。
OpenShiftは、Kubernetesの上に使いやすい管理ツールやセキュリティ機能が追加されています。たとえば、Webコンソールを通じて視覚的に管理できるため、運用が比較的簡単です。また、セキュリティや認証機能が標準で強化されており、エンタープライズ向けに最適化されています。
3. 開発者向けの機能
Kubernetesは、コンテナのオーケストレーションに特化しており、開発者向けのツールは豊富ですが、自分で選んで設定する必要があります。
OpenShiftは、開発者がすぐに使えるツールが統合されており、コードからデプロイまでをスムーズに行えます。特に、Source-to-Image(S2I)という機能で、コードから直接コンテナイメージを作成できるため、開発者にとっては非常に便利です。
4. セキュリティ
Kubernetesでは、セキュリティ設定はユーザーに任されており、しっかりした設定が求められます。
OpenShiftは、セキュリティポリシーが最初から厳しく設定されており、エンタープライズ向けの安全な運用が可能です。
5. コストとサポート
Kubernetesはオープンソースで無料で使用できますが、運用やサポートは自分で行う必要があります。
OpenShiftは商用製品で、Red Hatからのサポートを受けるためにライセンス費用がかかります。その分、企業での利用に必要なサポートや更新が保証されています。
まとめ
柔軟性を求める場合:Kubernetesが適しています。自分で自由に構成したい、独自のツールチェーンを使いたい場合に最適です。ただし、使用にあたり敷居はOpenShiftより高く、使用に関しては、有志のサイトなどを活用し、自分で調べる必要があります、
簡単でセキュアな運用を求める場合:OpenShiftが適しています。企業での利用や迅速なデプロイを目指す場合に最適です。また、サポートについても、Red Hatに問合せができるため、Kubernetesよりは若干敷居は低くなります。
このように、KubernetesとOpenShiftは用途や目的に応じて選ぶべきプラットフォームと言えます。