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SESエンジニアの未来は・・・


SESエンジニアの未来について考える

プログラマーを目指している方、または現在プログラマーとして活躍されている方へ。皆さんは、ご自身のキャリアについてどのように考えていますか?

私自身、20代の頃はSESエンジニアとして働いていました。当時は目の前の仕事に精一杯で、自分の未来について深く考えることはあまりありませんでした。しかし、ふと立ち止まって考えたとき、「このままの働き方で良いのだろうか?」「将来、安定したキャリアを築けるのだろうか?」という不安が芽生えました。

その思いをきっかけに、私は数年間かけて戦略的にキャリアを築くことを決意しました。そして最終的に、SESではなく元請企業へ転職する道を選びました。この経験を通じて感じたこと、考えたことをシェアしながら、SESエンジニアの未来についてお話ししたいと思います。


SESエンジニアの現状と課題

SES(システムエンジニアリングサービス)は、企業のプロジェクトに技術者を派遣し、開発や保守運用を行う形態の働き方です。SESには多くのメリットがありますが、一方で以下のような課題も存在します。

メリット

  • 様々な現場で経験を積める

  • 技術力を幅広く磨くことができる

  • 未経験でも挑戦しやすい

課題

  • プロジェクトごとに環境が変わるため、スキルが断片的になりがち

  • 自分の市場価値が見えにくい

  • キャリアパスが不透明になりやすい

  • 給与や待遇が元請企業と比べて劣る場合がある

SESは経験を積むにはとても良い環境ですが、長期的なキャリアを考えたとき、どこかのタイミングで「この先どうするか」を真剣に考える必要があります。

SESエンジニアが考えるべき未来の選択肢

SESエンジニアとして働く中で、将来を見据えた選択肢はいくつか考えられます。

1. 元請企業への転職

元請企業に転職することで、より安定した環境で働くことができるようになります。開発の上流工程(要件定義・設計)に関わる機会も増え、キャリアの幅を広げることができます。また、給与や福利厚生の面でも良い条件を得られることが多いです。

これが出来れば一番良いが、なかなか難しいのが実情です。
転職は基本的には、横スライド転職になります。また、書類選考では、経験して来たことでまずは振るいにかけられます。
だから、基本的には、SESで従事している方は、転職後も同じくSESで仕事を行っている会社になります。

2. フリーランスとして独立

技術力と実績を積んだ後、フリーランスとして独立する道もあります。フリーランスは収入面で大きな可能性がありますが、営業や案件管理なども自分で行う必要があるため、自己管理能力が求められます。

これは出来れば避けるべきです。フリーランスになる絶対条件としては、自分にオファーをくれる方(発注主)がしっかり居る前提となります。
数年の経験を行って、フリーランスになりたいと考えている人が以外と多いことにびっくりしています。
さらに、そうやってフリーランスになって、仕事が取れないから、エージェントに依頼をして、仕事をもらっている人が凄く多いです。
私のところにもそういう方の提案がたくさん届きますが、企業に所属している方とフリーランスだと、同じスキルや経験値を持っていると仮定すると、はるかに企業に所属している人が有利です。
フリーランスの方は、企業と違って一個人なので、情報漏洩などの時の補償ができないや、何かあったときの交代要員がすぐに提案されないなど、リスクが伴うからです。

収入がよいと勘違いしている方も多くいます。安定した仕事があれば、もちろん収入は良くなりますが、空き稼働が出れば、そのあいだは無報酬です。年収ベースで数年で比較すると、明らかに不利です。

さらに下流工程のエンジニアは、35歳付近をピークとして、徐々に需要が下がります。年齢とともに、仕事が決まりにくくなるのです。

だから、本当にやっていけるかということで、10年後の未来を見据えて考えた結果、勝算があるのであれば、目指すのもよいでしょう。

3. 企業内エンジニア(社内SE)として働く

企業の情報システム部門などで社内SEとして働く道もあります。外部のクライアントではなく、自社のシステム開発や運用に携わるため、安定した環境で長期的なキャリアを築くことができます。

転職は基本的には、横スライド転職になります。また、書類選考では、経験して来たことでまずは振るいにかけられます。
だから、基本的には、SESで従事している方は、転職後も同じくSESで仕事を行っている会社になります。

4. 専門性を高め、アーキテクトやコンサルタントへ

特定の技術や業界に特化し、スペシャリストとしての道を歩むのも選択肢の一つです。技術アーキテクトやITコンサルタントとして活躍することで、より高度なスキルを求められる職種に挑戦することができます。

SESの仕事でこれを経験できる方はわずかです。


自分のキャリアを主体的に考えよう

SESエンジニアとして働くことは決して悪いことではありません。しかし、「何となくこのままでいいや」と流されてしまうと、気がついたときにキャリアの選択肢が限られてしまうこともあります。

大切なのは、「自分は将来どうなりたいのか?」をしっかり考え、そのためにどのようなスキルを磨くべきか、どんな経験を積むべきかを意識することです。

私自身、SESから元請企業へ転職したことで、より安定した環境でキャリアを築くことができました。もちろん、それがすべての人にとっての正解ではありませんが、「自分にとって最適な選択肢は何か?」を考えることが、より良い未来へとつながるのではないでしょうか。

番外編)一番やってはいけない事

SESエンジニアが以外と勘違いしている一番やってはいけないことを紹介します。それは、ずばり色々な現場に短期間で移ることです。
色々な技術、開発手法に触れることが、自分の価値を高めることだと勘違いしている人が多いですね。もちろん、ここの現場でコアな部分の開発を任されれば、価値はあるかと思いますが、実情はそうではありません。
キャリアがあったとしてもいきなりコアな部分を任されることは基本的にありませんね。

短期間の仕事では本当のスキルは身に付きませんし、経歴書の印象も非常に良くないです。経験年数が多いけれども、短期間で現場を移っているエンジニアは、顧客からニーズがないということで、面談も通過しにくいでしょう。
自分には特別に高い能力がないと思う方は、是非1つの現場に長くいることをお勧めします。長くいるとあなた自身に企業が依存するようになります。そうすると、ひとまずは仕事は安泰です。いなければ困る存在にさえなれば、待遇面の交渉もスムーズに進むでしょう。
また、その企業からヘッドハンティングをされることも充分に考えられます。そうやって、キャリアアップする方も一定数いらっしゃいます。
さらに、1つの現場が長い経歴書は、それだけあなたに需要があるということを、証明することになります。次の仕事を探す際も非常に有利に働きます。


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