【振り返り指導にAIを活用!ChatGPT×ロイロノートで業務改善】
振り返りの指導、こんな悩みはありませんか?
自由進度学習や総合学習で振り返りを書かせると、こんな悩みが生まれませんか?
• なかなか振り返りが書けるようにならない
• やる気のない内容にイラッとする
• 成長させたいが、フィードバックに時間がかかる
私も同じ経験をしてきました。10年間、振り返りを書かせてフィードバックし続け、ICT主任として業務改善に取り組んできました。さらに、ChatGPTを1年間使い続けた結果、振り返り指導の負担を大幅に軽減できる方法を見つけました。
この記事では、ChatGPTを活用して振り返りの質を向上させ、教師の負担を減らす方法を紹介します。AIを活用することで、フィードバックの効率化だけでなく、児童の自己調整力を育てることも可能になります。
「振り返り指導をもっと楽に、もっと効果的にしたい!」 そんな先生に向けた記事です。ぜひ最後までご覧ください!

振り返りが書けないのはなぜか?
振り返りが書けない原因は、大きく3つに分けられます。
① 何を書けばいいかわからない
「振り返りを書こう」と言われても、具体的に何を書けばいいのかわからない子が多いです。特に、書く習慣がない子は「今日は頑張った」「楽しかった」などの短い感想しか書けません。
② 書く意義を感じていない
振り返りを書く理由を理解していないと、適当に済ませようとします。「どうせ先生が見るだけ」と思っている子もいます。
③ フィードバックが追いつかない
先生が全員分の振り返りを読んで、質を高めるフィードバックを書くのは大変です。フィードバックに時間がかかると、子どもたちが「どう直せばいいか」がわからないままになり、成長が遅くなります。
これらの課題を解決するために、ChatGPTを活用するのが効果的です。
ChatGPT×ロイロノートで効率的に振り返り指導をする方法
ロイロノートを活用すれば、児童の振り返りを効率的に収集・分析できます。さらにChatGPTと組み合わせることで、評価やフィードバックを自動化し、指導の質を向上できます。
具体的な手順
1. 児童に振り返りをロイロノートの提出箱にテキストで提出させる。
• で内容は濃くかつ短時間で提出させるようにし、習慣化させる。私は5分で設定しています。
2. 提出箱の表示を【無記名】に切り替える。
• 個人情報が入らないようにするため。
3. 6件ずつ表示を拡大し、スクリーンショットを撮る。
• 6件ずつ処理することで、ChatGPTの分析結果が見やすくなる。タブレットの画面の大きさにもよって変わる場合がありますが、現行の第8世代はちょうどこのサイズがぴったりと入ります。

4. このプロンプトと一緒にChatGPTにスクリーンショットを読み込む。
• 2回目以降は、スクリーンショットだけでOK。
• ChatGPTが評価・フィードバックを生成してくれる。
5. 出力された内容をSplit Viewで表示しながら、Apple Pencilで提出箱に手書きで記入。(記事作成現在、ロイロノートの提出箱は手書きのみ対応なこともあり)
• 評価ごとに決めたスタンプをつける。子供にもスタンプの違いを伝えるとなお良いです。
• 手書きすることで、勉強と一緒で自分自身のインプットに繋がり指導スキルも向上する。
• 最終判断は必ず自分で行い、必要に応じて修正。
この方法をとる理由
• 手書きのスキルを向上させるため
→ AIに頼らず、個々にすらすらと書けるようになることで、指導のスピードと質を上げることを目指すため。
• 「写経」のように転記することで、AIが出した汎用的なな分析結果を踏まえることで自分のフィードバックの力を高める
→ AIの意見をうのみにせず、自分の考えも加えることで指導力を磨く。
• 最終判断は必ず自分で行う
→ AIが出力した評価やフィードバックをそのまま使わず、教師が調整することで、より適切な指導ができる。
実際に使用しているプロンプト
ChatGPTを活用するには、「プロンプト(指示文)」を工夫することが重要です。私は次のプロンプトを使っています。
# プロンプト
あなたは、小学生の自己調整学習をサポートする教育コンサルタントです。
対象は、小学生が苦手を見つけ、次の学習に活かすための振り返りをより良く書けるようにしたい子どもたちです。
【目的】
- 小学生が書いた「振り返り文」6つに対して、次の要素を提供してください:
1) 評価(A/B/Cのいずれか)
2) その評価の理由(以下の4つの視点で簡潔に)
- 課題発見力: どこが苦手か、なぜ苦手かを具体的に捉えているか
- 改善策の具体性: 何をどのように、どれくらい行うか明確か
- 実行・継続意欲: 実際に行動する、または継続する意思があるか
- 自己評価・自己成長の視点: 前回比や達成感、今後の課題意識があるか
3) フィードバック(40字以内)
- 子どもが具体的なアクションを起こせるような「問いかけ」や簡潔なアドバイス
4) 振り返りの書き方アドバイス(上のフィードバックとまとめて40字以内で示す)
- 振り返りをさらに深めるための書き方のポイント
【出力形式の指定】
- 「振り返り文」ごとに、以下のような書式でまとめてください:
【1) 振り返り文】
(本文)
評価: X
評価の理由:
- 課題発見力: ...
- 改善策の具体性: ...
- 実行・継続意欲: ...
- 自己評価・自己成長の視点: ...
→ 総合してXと判断。
フィードバック+書きかたアドバイス(40字以内):
「...」
- これを6文分、順に出力してください。
【入力する振り返り文】
:画像の中から抽出してください。【実行内容】
- 上記の6つの振り返り文について、A/B/C評価、理由(4視点)、40字以内のフィードバック・書きかたアドバイスをセットで出力してください。
- 小学生に伝わるよう、簡単な言葉を使い、次のアクションを考えやすい問いかけやアドバイスを心がけてください。
以上の指定に従い、回答を生成してください。
まとめ:ChatGPT×ロイロノートで振り返り指導を楽に、効果的に!
ChatGPTを活用すれば、振り返りの質を向上させながら、先生の業務負担を軽減できます。
活用のポイントは3つ!
1. AIに振り返りを評価・改善させる → 具体的で成長につながる内容に
2. 先生のフィードバックを自動生成 → 負担を減らしながら質を向上
3. ロイロノートと組み合わせてスムーズに処理 → 自己調整力を育てる
さらに、手書きフィードバックを取り入れることで、教師自身のスキルアップも可能!
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