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「閲覧注意」「グロ」~「検索してはいけない言葉」を検索する子どもたち~(1/3)
遊び感覚で、暴力的、性的、衝撃的な映像を検索してしまう子どもたちが多くいます。
未就学児や低学年の子どもの場合、フィルタリングなどで制限していない親のデバイスで検索するとより衝撃的な映像が出てくる可能性があるので特に注意が必要です。
前回、子ども向けを装った衝撃的な動画「エルサゲート」についてご紹介しました。
トラウマになる子も!世界的ヒットのプリンスやアニメキャラで子どもをおびきよせる有害動画「エルサゲート」
「エルサゲート」のようにうっかり見てしまったというのとは違い、子ども自ら検索する場合、「怖いもの見たさ」ではすまされない映像を見てしまう可能性もあります。
それぞれのご家庭で、お子さんと話し合うきっかけになればと思います。
いつの時代も変わらない「怖いものみたさ」
10月から放送されているアニメ「ダンダダン」には、「口裂け女」「ターボババア(100キロババア)」など、親世代よりも更に前からあったであろ都市伝説が出てきます。
時代に合わせて変わりながらも着々と受け継がれている都市伝説。
なぜ人は「怖い話」が好きなのか?
怖いものを見るとホルモンが分泌され快感として記憶される
刺激になれてしまい、より強い刺激を求めるようになる
「安全な恐怖」を経験することで、ストレスから一時的に解放される
ジェットコースターやお化け屋敷も同じ心理から。
いつの時代も「怖いもの見たさ」は変わりません。
昔と今の違いは「ネット検索」
昔と今が大きく違う点としては、ネットを使った遊びとして定番となっている事でしょうか。
「どういう言葉で検索すればいいか?」「どうやったら見られるか?」
友だちと情報交換したり、ネットで調べたり。
「検索してはいけない言葉」「都市伝説」「閲覧注意」「グロ映像」「ググるな危険」「検索禁止」
YouTubeなどの動画、まとめサイトやランキングサイトもあり、その言葉自体を知らなくても、簡単に検索して目的の動画や画像を見る事が出来ます。
LINEのVOOM、ゲーム機のYouTubeからなど、使っているデバイスもさまざま。
ネットやSNS依存などと同じく、物理的に簡単にアクセス出来てしまう事は便利でありリスクもあります。
「別に怖い話くらい」という保護者の方もいらっしゃいますが、日ごろ子どもたちと接していると、そうとも言えないケースも多くあります。
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衝撃的な映像による影響
1.子ども自身への影響
実年齢より上のコンテンツを見ようと思うこと自体は、自然な成長の過程なのだと思います。
ただ、私たち大人が思っている以上の「怖いもの」、心身に影響を及ぼすほどの暴力的、性的、衝撃的な映像を見ている可能性もあります。
子どもが自ら検索して衝撃的な映像を見たとしても、本人が気づかない間に、本人が思っている以上に傷ついたり、ストレスを感じている事もあるのです。
実際に、その時は「キモッ」「ヤバッ」とはしゃいで笑っていても、実は「とても怖い想いをして後悔した」と発言する子も多くいます。
2.集団への影響
衝撃的な映像を見る事が流行っているグループの子どもたちと接していて、個人的に感じる事があります。
・受動的に衝撃映像を見てしまった子のストレス
・集団でのストレス
「LINEでYouTubeの動画が送られてきて見てしまった」
「友だちがゲーム機で見ていた動画を見てしまった」
「『この言葉で検索してみろ』と言われて検索してしまった」
何も知らずに動画を見てしまい、暗闇を異常に怖がるようになったり、ふと不安になったりという子どもは多くいます。
年齢が低い程その影響は表れやすいですが、年齢が上でも心に傷を負う子はいます。
又、衝撃的なコンテンツを好む子たちを見ていて感じるのは、集団全体がストレスに満ちている事です。
暴力・暴言を見聞きし続ける事で心が消耗していたり、無理に同調しようとしていたり。
衝撃的なコンテンツが原因ではなく、そういったものを常に見続ける精神状態やその集団のあり方に根本的な原因があるのですが、子どもたちだけで変えていく事はとても難しいと感じます。
子どものために大人が出来る事
小学生以下の子どもや初めてネットを使う場合には、年齢的にも大人の話を理解するのが難しい場合もあるので、まずはデバイスやアプリなどでの制限設定といった物理的な対策をおすすめしています。
高学年やネットに慣れている子どもには、ルールや制限を厳しくするよりも、何故それが必要なのかを子ども自身が理解して行動してもらう事が大切です。
まとめ
遊び感覚で都市伝説や怖い映像を検索してしまう子どもたちですが、心身への影響、ネット利用のマナーやルール、そして、自分が面白いと思っていても嫌な子、傷つく子も居るという事を知るなど、大人がしっかり説明しておくべき事があります。
お読みくださりありがとうございます。
次回「閲覧注意」「グロ」~「検索してはいけない言葉」を検索する子どもたち~(2/2)では具体的な対策についてご紹介します。
【参考URL】
・「暴力的なゲームやメディア表現が青少年の攻撃性や攻撃行動に影響を与えているかどうかについては一定の影響がある可能性があるという前提で議論を進めるべき」
文部科学省委託調査「青少年を取り巻くメディアと意識・行動に関する調査研究」
・「過剰なメディアヘの接触は、興奮と緊張を与え、脳(こころ)の疲労を生む」
独立行政法人国立病院機構仙台医療センター小児科「テレビ・ビデオ・ゲームの影響を考えよう」
※この記事は2024/03/06「おやこで楽しくICT」で掲載した記事を加筆・修正したものです。
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