見出し画像

ファーストリテイリングを2ヶ月で退職して人生の覚悟を決めた話

この記事は約8分で読めます。


今日のタイトルは「ファーストリテイリングを2ヶ月で退職し、人生の覚悟を決めた話」です。(議論が巻き起こるほど読まれないですが笑)もしかすると賛否両論あるテーマかと思いますので、あくまでも自分の考えとして少しでも同じような悩みを持っている方のためになればと思い、このnoteを書きます。

世の中一般的に見れば、「レールの敷かれたルートを外れた」ことになる。

経済的に見れば収入も¼に激減し、傍から見たら苦しい選択をしたと思われるかもしれない。
ただ、私自身は全く後悔をしていないし、未来は明るいと思っている。

突き詰めて考えていけば、生きている意味って何だろう、本質的にどんな状態が幸せなんだろうと考えることになる。
その答えは一人一人違うと思うし、個人の中でも時を重ねるごとに、経験を重ねるごとに変化していくものだと思う。だからこそ、「今」に集中して、自分自身にとって最善の決断をしていきたいと思っている。

なぜ「レールの敷かれたルートを外れる」決断をしたのかを書いていきたいと思う。


私はいわゆる大手企業で人事をしていた。一般的には新卒入社後5年目前後で自分自身のキャリアについて考え直す時期が来る(=転職が増える)とされており、私の周りでも同年代で転職していく人、転職して入社される人をたくさん見てきた。

悩むことは悪いことではないと思うし、自分自身の人生と向き合っている証拠だと思う。
ただ、悩んだ末に自分が不幸になってしまうことは避けてほしいと思う。
もし自分自身のキャリアに悩みを抱えている方がいれば参考にしていただきたいと思い、このnoteを書きます。

「年収を上げたい」では気持ちがついていかない

世界に誇れる日本代表企業で本当に素晴らしいと思うファーストリテイリングという企業を退職するのは私にとってはとても勇気のいる決断だった。

手前味噌ではあるが人事部で採用担当をしていた身からすると、入社するのはそう簡単なことではない採用倍率であった。

私は実は数年前からぼんやりと自分自身で事業をしたいと考えていた。
しかし自分自身で事業をできるような力も勇気もなく、まずは金銭的な余裕を作ってからだ、と考えていた。ファーストリテイリングに転職したのは、もちろんスケールの大きな企業でグローバルな視点も身に着けながら人事としてのキャリアを広げていくこと(転職するにあたり人事経験しかうれるものがなかった)もおおきな理由であったが、それと同時に年収を上げることも一つの軸として持っていた。

実際に年収は大幅にアップした。翌年からはさらに年収がアップすることを確約されたような環境で、とても高揚感を感じていた。

転職活動を始めた当初の希望を達成できた一方で、短期間で退職をすることになりそううまくはいかなかった...。


挫折

前置きをしておくと、短期で退職をすることになったが、ファーストリテイリングという会社は本当に素晴らしい会社で、このような退職となったのは100%私の問題であると思っている。(もちろん部署によって違いはあると思うので私が感じていたこととしてお伝えしていますので誤解なきようお願いします)

ここで話す、挫折の内容を結論から話すと、周囲で働いている方々をみて「このレベルで自分はコミットできない」と感じたからである。

自分の仕事に対して何かを強制されたわけでも、プレッシャーをかけられたりしたわけではなく(多少なりとも自分が勝手に感じるプレッシャーはありましたが)シンプルに自分のマインドを形成できていなかったということ。

入社してすぐに自分自身が担うべき業務の重要性と、役割を果たすために必要な力を自覚した。
ただ単に世界中でアパレルを販売するだけでなく、環境問題への配慮、事業展開国・地域での経済の活性化などの分野で誇張表現なしにトップランナーとして新たな価値創造にチャレンジしている。そのため、高度なレベルでの業界や事業理解、そして変革を起こせる人材の採用が求められている。

根本に必要なのは事業をはじめとする様々な取り組みへの共感である。
さらに言えば事業、関連する取り組みへの共感だけでなく、企業としてどのようなふるまいをすべきかというマインドを形成する必要がある。
日本を代表するようなカリスマ経営者である柳井社長が作られたユニクロの考え方や文化を自分の中に落とし込み、自分自身に与えられた役割で体現していく必要がある。

また、グローバルな視点は必須として求められるため、多文化共生の理解やグローバルでどのようにプレゼンスを高めて事業を拡大させていくべきなのかを考えながら仕事をしてく必要がある。

ここであげたことはもちろん大切であり、社会のためにも会社のためにも、そして自分自身のためにも学び、身に着けていく必要があると心から思う。

しかし、私の中には同時に「膨大な時間をかけて、この方向に向けて努力を積み重ねていくことが本当に正解なのだろうか」と感じてしまった。言い換えれば、覚悟が決まっていなかったということだと思う。

そしてこの時に良くも悪くも自分自身の人生について本気で考えた。
その時の様子はこちらのnoteでも話しているので併せて見ていただきたいと思う。

人生の中でぐっとこらえる期間は必要だと考えている。その方向性が本当にあっているのか。正解はわからないが、一度きりの人生なのだから自分がやりたい方向性にかけて苦しんでいけばよいのではないかと考えた。

ファーストリテイリングという日本代表企業のスケールの大きさ、そして自分自身が担う仕事の責任、自分自身に求められる理想の姿に挫折を経験したのと同時に、自分自身の人生に覚悟を決めた瞬間であった。


解放

自分が人生で実現したいことを考えてから、退職を決断するまではあっという間だった。
ファーストリテイリングという企業に属していなければ、この決断はできていなかったと今でも思う。
ファーストリテイリングという会社は本気で世界一を目指して事業をしていく人材しか欲していないし、私から見ていれば本気で仕事に取り組んでいる人しか周りにはいなかった。(残業時間が多いといった労働時間の問題ではなく、仕事に対する姿勢の問題。むしろ残業は少なく、メリハリをつけられている方が圧倒的に多い)

そんな環境で中途半端なマインドでいることはできない。はっきりしている企業姿勢が自分自身の人生の方向性を後押ししてくれたとも思っている。

周りの方々はとても暖かく、自分が人生をかけてやりたいことを伝えるとチームメンバーから直属の上長、役員まで皆さん口をそろえて
「残念だが応援している、自分たちが力になれることがあれば言ってほしいと話してくれた。」

こうして、いわゆる世の中的な社会の中に敷かれたレールから外れて、私の中では本当の人生を歩み始めることになった。

私自身これまでの人生を振り返ってみると、ずっと、”いい子”、”世の中的な正解、成功”を理想として何かを判断するときには本当に自分自身がやってみたいことは考えずに来たのだと思う。

手前味噌ではあるが幼少期に周りより少し野球がうまかったため、周囲の協力もあり日本代表に選出されるまでになり、いやでも続けざるを得なかった。
周囲の言うことはそれなりに聞いて勉強もある程度はやっていた。東京理科大学に進み、いわゆる大手企業に勤めて年収を上げること、豊かな生活をすることが成功だと思い込んできた。

それは言い換えると、自分の選択に対して自分で責任をとることを恐れていたのだと思う。
自分で選択したからには文句は言えないし、後悔しても仕方がない。

人生の中で大きな決断を初めて自分で下し、ファーストリテイリングという企業を前に挫折を経験したのと同時に解放感を感じた。

これからの生活、人生を他人のせいにせず、自分自身の責任で生きていくこと。
これまではうまくいかないことがあっても、どこかで人のせいにして逃げてきた、そんな感覚がある。ここからは何があっても自分の責任だ。

もちろん不安も大きいが、縛られていた何かから解放されて、自分の人生を歩み始められることに大きな高揚感を感じている。

自分で決めた道につらいこと、苦しいことはたくさん待ち受けていると思う。
ただし、それは自分で決めたことであり、快く送り出してくれた前職の皆さん、そして応援してくれる両親、周囲の友人などによい報告ができるように本気で自分自身の人生を過ごしていきたいと思う。

そして、このnoteがキャリアに悩む方の一つのヒントになれば心からうれしく思います。

稚拙な文章であったと思いますが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。


このnoteが少しでも参考になりましたらハート、コメントを残していただけると嬉しいです!  発信のモチベーションになりますのでぜひお願いします!  それではまた次回のテーマでお会いしましょう〜!

いいなと思ったら応援しよう!